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追放された男、最狂にて  作者: 新仁友成
第一部 第4章 再会
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食事会

「さっきさ、【深海の明星】に会ってさ、Sランク冒険者合同食事会に誘われたんだけど行く?」

アルベール。


「私はSランクじゃないし…」

ルシェラ。


「関係ないみたいよ。なんか、しつこく誘われたし、ゲストみたいな感じだって」

アルベール。


「場所は?」

シルフィードが問い掛ける。


「至福亭だってさ」

アルベール。


「至福亭って冒険者ギルドグループの所が運営してる所か?」

シルフィード。


「そうそう。お料理も美味しいんだよ♪」

ご機嫌なルシェラ。


「なら、行くか!?ウチは初めてだな♪」

シルフィードもご機嫌。


「金はあの貴族に払ってもらえばいいから、じゃんじゃん食おうぜ!!」

アルベール。


◇◇◇◇◇◇◇◇

「やぁ!迎えに来たよ!」

リュウ達【深海の明星】がアルベール達の屋敷を訪ねた。


「ん?馬車は?」

アルベール。


「無いけど?」

リュウ。


「迎えに来たんだよな?」


「勿論。それ以外に何があるんだよ。」


「歩きで迎えなら、いらなかったけど…」


「まぁアルベールよ、気持ちはわかる。俺も同じだから。でも、時間過ぎちゃうから行こうぜ!」

リュウの幼馴染のリックが口を開く。


「はぁ……」




◇◇◇◇◇◇◇◇

「よし、みんな飲み物は行き届いたかな?」

「おう!」

「OK!」

「なら、」


「「「「「カンパーイ♪」」」」」


6人の長テーブルに

アーシャ リュウ マドカ


ルシェラ アルベール シルフィード

の順で席に着いた。


「なぁ…何で目の前に座るんだよ!」

アルベール。


「空いていたから…かな?でも、あの時捩じ込むと言ったでしょ?俺の前に捩じ込んどいたよ(笑)」

リュウ。


「アルベール。貴方はもう少し口を慎みなさい。いくらリュウ様が貴方を気にかけていたとしても無礼が過ぎるわ!」

リュウの従者1のマドカが口を開く。


「おぉ、これは失礼失礼。てっきり冒険者として接して欲しいのかと思っていたんだが貴族様として接すればいいのかな?スポンサーの話でもするかい?深層の素材が欲しければ届けますよ?」

ニヤニヤしながら言うアルベール。


「クッ…」

歯軋りをするマドカ。


「それに、そちらの女性からのストーカーまがいの被害を受けているんだが?どうしますか?冒険者資格を剥奪します?貴族様~」

ニヤニヤしながらリュウの従者2のアーシャを見ながら口を開く。


「ハハハ、マドカもその変で。俺達は喧嘩をしにきたんじゃないだろ?先日の件はすまない。それで赤鎧と白龍はどうだったんだ?」


「どうって、そのまんまだよ。」


「赤鎧は特殊個体だからわかるんだけど、白龍は90F以上のフロアボスと比べるとどうだ?」

リュウ。


「上だな。まぁアンタは気を付けろよ。アルバスの二番煎じになりたくないならな。」

真剣な眼差しのアルベール。


「……」

何も言えないリュウ。


「ちょっと……」

アルベールがトイレに行く為に席を立つ。



◇◇◇◇◇◇◇◇

トイレから出るとそこにネルとキャロルが立っていた。

「アルベール!ごめんなさい。」

ネル。


「私からもごめんなさい。」

キャロル。


頭を下げる2人を他所にすぅーと横を歩くアルベール。

「「アッ…」」


◇◇◇◇◇◇◇◇

「よし、1人3000円だな、足りない分は私達【太道の虎】が出す。」

主催者のレインが口を開く。

(いやいや、全部出せよ。ケチくせーな。

だから、あの堅物リーダーシップ強め女嫌いなんだよな…)


「3000円だってよ、マドカみんなの分もこれで」


「はい。畏まりました。」


「俺達の分も入ってるんだろーな?」


「いや、無いな?」


「俺達の分9000円も払えよ、アンタらが誘ったんだから。」


ギロッと睨むマドカ、アーシャ。


「いいから、払えよ。金で見栄晴れないなら貴族として面子が無いんじゃない?」

ニヤニヤしながらアルベールが言う。


「確かにな~金が無い貴族って焼きそばとパンが無い焼きそばパンみたいなもんだろっ!!」

ニヤニヤしながらシルフィードも口を開き追撃する。


「紅しょうがも美味しいよね♪」

ニコニコな笑顔で返すリュウ。


「いや、シルフィー。クリームの無いシュークリームじゃない?」

ニヤニヤしながらルシェラも追撃する。


「キジだけね♪キジだけ♪」

シルフィード。


「2人ともキジに失礼じゃない?キジ一つ作るのに職人は毎日毎日修行してるわけだからさ。まぁ金が無い貴族は鼻くそでいんじゃない?」

アルベール。


「あっ貴方達ね!!いい加減にしなさいよ!」

マドカが口を開く。


「あっ耳くそが怒鳴った。」

シルフィードが呆れた感じで口を開く。


「怖いよアル君♥️私も年をとると、あんな感じになっちゃうのかな?」

マドカを見ながらマウントを取るように口を開くルシェラ。


「ルシェラさんもシルフィーも大丈夫だよ。だってあの人とそもそものシワの数が違うんだから。シワの数は苦労の証って言うじゃない?だいぶ、ご苦労されてるんだよ。今日くらいは許してあげようよ。」

ニヤニヤしながらマドカを見ながら口を開くアルベール。


「「うん。」」

ルシェラ、シルフィード。


「わかった。わかった。俺が払うから。マドカも大丈夫だから。でも、ありがとうねマドカ。俺もちょっと…」

トイレに行くリュウ。


「はい。出過ぎた真似を」

マドカ。


「ヒャハハハハ、シワと毛穴の汚れと比例して主張の強い従者だな(笑)」

馬鹿にしながらアルベールが口を開く。


「よかったらパック紹介しましょうか?」

ルシェラも馬鹿にしながら口を開く。


「いや、毛穴の汚れより心の汚れを落とすのが先じゃない?」

首を傾げながら馬鹿にした口調のシルフィード。


ギッ

歯軋りをするマドカ。

「本当にいい加減にしなさいよ!白龍を撃退したからって調子に乗ってんじゃないわよ!!」

従者2のアーシャが物凄い剣幕で口を開く。


「カレーで言う所の福神漬けが喋った!俺、福神漬け嫌いだから無視しよーと(笑)」

馬鹿にするアルベール。


「ねー♥️。アル君はいつもカレーは中辛で福神漬けは無しだもんね♥️無視。無視。」

ルシェラも馬鹿にしている。


「ドンマイ。目くそ!!」

ニヤニヤしながら口を開くシルフィード。


ギッ

歯軋りをするアーシャ。




◇◇◇◇◇◇◇◇

「アルッ!!」

会計も終わり店に出た後、後ろから聞き慣れた声がした。


振り返ったらノルンが居た。


「ちょっと行ってくるわ!」

ルシェラとシルフィードに声を掛けてノルンの方に歩き出すアルベール。

「うん。」

「わかった。」


「…アル……」


「よぉ兄弟……」


「ごめんなさい。そして、今までありがとう。」

頭を下げながら謝罪と感謝を口にするノルン。


「……顔を上げろよ兄弟。お前が口にする事じゃないだろ?それに、もう終わった事だろ?」


「…でも……」


「久しぶりの挨拶が辛気臭いだろ?」


「…」


「兄弟……俺は俺だ。」


「そうだね…」


「元気か?」


「まぁまぁかな…」


「そうか…」


「【黄金の輝き】を解散しようかなって…」


「まぁ色々あるだろうしな」


「驚かないんだね?」


「まぁな。元々、俺と兄弟で作ったクランだろ?どっちかが居なくなった時点でそのクランのアイデンティティーは失われた様な物だからな。」


「…」


「ノルン。今までありがとう。」


「…うん……」




「またな。」


「うん。」


アルベールはノルンをまた一緒に冒険をしよう。とは誘わなかった。

誘えばノルンの事だから直ぐに了承しるだろう。

だが、ルシェラにシルフィードの嫁2人と共に冒険者として活動しているこの状況ではパーティーに誘ってもノルンの立場が難しいだろう。そう感じたからだ。


ノルンもアルベールの後ろで帰りを待つルシェラ、シルフィードを見ていたら既にアルベールは自分の帰る場所を見つけたのだろう。と感じたからだ。


泣きたいが泣かないと決めてアルベールと久し振りに会った。

歓喜と虚無の混じり混じったよくわからない感情がノルンの心を支配していた。


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