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追放された男、最狂にて  作者: 新仁友成
第一部 第2章 滝登り
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笑顔

「クロム、付与はいるか?」


「で出来ればっ!」


(アルベール様からの付与……

これは神の御加護ですわ~♥️)




身体強化(フィジカルアップ)


(アルベール様の付与ですわ~♥️)


「オリジナル身体強化(アジリティアップ)


(何か更に、体から力が沸いて来ます……)


(あれっ……付与魔法って重ね掛け出来ないんじゃ……)





「オリジナル身体強化2(インテンシティアップ)」



(更に力が……)


「あの~アルベール様、付与魔法って重ね掛けって意味がないんじゃ~??」

「さっきから体がガンガンのゴンゴンのドンドンですわ~♥️??」



「あぁ基本はな。アジリティアップとインテンシティアップは俺が考案したオリジナル魔法だよ。」


「俺は元々の身体強化(フィジカルアップ)が1.2倍だから重ね掛けしないと火力が出ないんだよ!」


自動瞬間火力強化(オートインパクトアップ)!」


「念のために」


「身代わり付与(サクリファイス)!」


「あっあのアルベール様、これらは一体……?」


「オリジナル魔法だ。自動瞬間火力強化はクロムというよりクロムの武器に掛けた。」


「元々、俺が考案した魔法に瞬間火力強化(インパクトアップ)というのがある。技が魔物に触れた瞬間、時間にして0.5秒。そのタイミングで発動出来て倍率は100倍に近い。」


「だが、俺は前衛だ。付与術師じゃない。クロムもわかると思うけど、前衛で味方に付与魔法を掛け続けるなんて不可能に近いだろ?」


「はっ……はい……」


「それを可能にしたのが自動機能。この付与の時間内なら俺の視界外でも魔物を切る度に瞬間火力強化(インパクトアップ)出来るんだよ!」


「身代わり付与(サクリファイス)はそのまんまだよ。クロムの攻撃を俺が肩代わりするって奴だぜ~!!」





「じゃあ~そろそろ行きますか!」


「俺に付いてこい!!」


「はいっ!」




クロムは勢いよく返事をし、収納魔導具から【青空の龍】のロム(カメラ型の魔導具)を起動させた。

ロムは認識阻害(コンピティン)の魔法が施されており魔物から攻撃をされる事はほぼ無い。

それは人も同じ、視界外で起動されれば気付く事はほぼ無い。




ロムのコメント

・アルベールとか追放されたカス

・クロムちゃんの足を引っ張るなよ!!

・勇者墜ちwwwww

・派手タン 久しぶりに見たww



「クハハハハハッハハハ!

道を開けろ雑魚ども!!」




「エャー。ハァー。ティヤー。」

クロムも必死にアルベールに付いていく。



あっという間に86Fフロアボス 緑牛の前に居た。

腰から下が馬、斧を構える両手、胴体が人間?頭が牛の形をした緑色の魔物。


「これがフロアボス……」


「あぁ。」



ヴォォーー


緑牛が2人を視界に捉え雄叫びを上げ、突進してくる。

斧を構え右から左

下に潜りながら交わしたアルベールはそのまま右前脚を刈りとる。


「オリャャャャ!」



ヴンンン

体勢崩しながら先程の鳴き声とは売って変わって弱々しい緑牛


「ハー!!!!!!」


上空に飛んで交わしたクロムが上から胴体を切り付ける。


「クロム!手だ!両手だ!手を切って斧を持てなくするぞ!」


「はい!」


(こいつの利き腕は右手だ。なら……)

「先ずは、右手を貰うぜ、牛野郎。」



鎌の刃を緑牛の右手に引っ掛け


「貰うぜー!!」



スパッッ!


ヴオオオオオ!!

大きく仰け反る緑牛。



緑牛の右手と同時に大きな斧も地面に落ちた。



ヴンンン……ヴンンン

弱々しくもアルベールを睨む眼光だけは戦士の目だった。


「じゃあな、」



◇◇◇◇◇◇◇◇



勢いそのまま、89Fフロアボス赤百足まで到達していたアルベールとクロムの2人。

赤百足=火属性の毒虫。


「クロム、そろそろ良い時間だろう?」

86Fから攻略して今、89Fのフロアボス。

通常では考えられない早さだ。


「帰りたくなってきた。少し疲れたし。

だから、最短で行く。」


「クロムは離れてろ!」



そう言うと、アルベールは1人で赤百足まで走って行き注意を引き付ける。


赤百足の噛みつき攻撃を上に飛んで交わしそのまま頭から鎌を引っ掛けながら尾をまで削り剥がす。

ギャャジァャャ

赤百足の嘆き。



プシューー

百の足から毒を噴射する。

辺り一面に毒が撒き散らされる。


ポゲェェェ

口から火をアルベール目掛けて噴射してくる。


「よっと!……」

交わしたアルベールだが尾から放たれた丸い毒の塊までは避けきれない。



「アルベール様っ!!」


まともに毒を食らったアルベール。



ロムのコメント

・おい、あいつ死んだんじゃね?

・物騒な事言うな!お前今までの配信見直してこい。

・マジか???????

・確かに、全然勇者墜ちじゃなかったわ!!

・それより、大丈夫なんか?

・あいつって自然治癒だっけ????

・確かそう、だから毒では死なないと思うよ。

・そっかそっか、何で追放されたん?





うつ伏せのまま動かない、アルベール。

捕食るべくアルベールに近づく赤百足。



突如、赤百足が苦しみ始めた。


アァァァアギャャアァアアァァピェァアギャャアァア



「クハハハハハッハハハ」


起き上がったアルベールは体が赤黒く変色し目が血走ってる。



「裁きの時は今」


「【苦苦苦苦】(くくにがく)」



「お前の毒は俺に摂取された時から有害物質になったんだよ!!!!」


「ククハハッハハハ!!!!!」


「なぁぁ?苦しいだろ?苦しいだろ?」


「苦しいよな~?息、出来ないよな~?」


「ヒャアハハハハ」


「ヒャハハハハクヒャハハハハハハ」





赤百足は次第に動かなくなっていた。




「蠱毒の王は俺だ。」






◇◇◇◇◇◇◇◇


こうしてアルベールとクロムは1日で86Fから89Fを攻略しダンジョンを後にした。


翌日


「おはようクロム、今日は90Fをサクッと攻略して91Fを攻略する予定だけど何かある?」


「いえ、何もありませんわ~♥️何処までも付いていきますわ♥️」

(はぁ~ぁぁん昨日、ダンジョンでアルベール様と過ごしてからより想いが留まりませんわ♥️♥️)


「じゃあ、行くか!」




「クロム一応言っておく。知ってると思うけど90Fからはより一層、敵の魔物も強くなる。同じ火属性だとしても昨日の百足と90F以上の魔物では強さが違う。」


「でも、安心して俺がついてるから。

俺がお前を絶対に守るから!!!!」


「はっはい~♥️」


(守る?守る?アルベール様が私を~?♥️

はぁぁ~カッコいい…………でも抜けてる所もあって、そこがまた可愛い❤️♥️♥️♥️)


(アルベール様♥️アルベール様♥️アルベール様♥️)





今日もクロムはロムを起動させ配信をしていた。

勿論、アルベールに許可は取っていない。

情報は武器。

だから、アルベールは黄金の輝きに居た時は成るべく画面に写らない様に細かく小さな魔方陣を使用していた。

それに、大半の人間が気付かなかった。


クロムはアルベールを利用して配信で稼ぎたいわけではない。

我慢出来なかった。

敬愛している最愛のアルベールが冒険者ファンから罵詈雑言を浴びせられ無能のレッテルを貼られてる現状に。

配信で落ちた価値は配信で上げる。

アルベール教の熱狂的な信者の愚行ではなく、聖行なのだ。






90Fフロアボスは白狐。

強烈な氷属性を扱う尾が3本の白い狐。



ロムのコメント

・コイツらもうフロアボス!!!!!

・速すぎだろwwww

・クロムちゃん頑張れ!!

・実際、アルベールって化け物じゃね?




白狐の放つ冷気が一瞬で凍死させそうな程、寒いという痛い。


(ここに長居は危険だ……)

「クロム、ごめん。コイツもサクッと良い?」


「はい!」



「喜び悦べぇ!!!!!」


アルベールの足下に魔方陣が浮かび上がる。

その魔方陣に首斬大鎌を落とす


「えっ…………」

後ろから見ていたクロムは驚いている。







「零式・閻魔骸狂八咫烏」(えんま がいきょう やたがらす)


アルベールの後ろに百足を連想させる胴体と黒長い髪をした女性の顔と両の手をした白狐に勝るとも劣らない巨大な女性?魔法?像?が出現した。



女性像は昨日の赤百足の様な動きで素早く動き白狐に襲い掛かる。



女性像は両の手から勢いよく魔法を放つ。

白狐も負けじと魔法を放つ。

相殺。



(少し、時間が惜しいな)


身体制限(フィジカルダウン)


「オリジナル身体制限(アジリティダウン)


白狐にデバフを掛けるアルベール。



(えっアルベール様、今度はデバフですか?

デバフはタイミングと維持が難しいってデュークさんが言ってたのに……)


(デュークさんだってほとんど使わないのに……

あぁ神様仏様アルベール様♥️!!!)




白狐の動きが鈍くなり吠える回数が増える。

威嚇だ。



「クハハハハハッハハハ」

女性像の猛毒のある百本足に掻きむしられ意識が朦朧とする中、雄叫びをを上げた。


コォォォ!!!!!!


生にしがみつくのは魔物も同じ。


コォォォコォォォ!!!


もはや、敵の顔すら認識出来ないだろう。

でも白狐の目は生にしがみついている。



足掻くみっとも無くとも生にしがみつく白狐



コォォォ!コォォォ!!コォォォ!!!!!!


白狐はおそらく、最後の力を振り絞り魔力を溜める。



女性像もその場から動かず両の手に魔力を溜める。


「ダメだじゃぞ♪♪」


魔力制限(マジックダウン)


氷制限(アイスダウン)


クゥゥン


アルベールの唱えたデバフに白狐は溜めていた魔力も無くなり女性像から放たれた炎、雷属性の魔法を前になす統べなく倒れた。



「グッパイ♪♪」





「お前の寒さ以上の寒さを俺は知っている……」






◇◇◇◇◇◇◇◇


90Fを攻略しそのまま91Fを目指したアルベールとクロムはフロアボスまで到達していた。


91Fのフロアボスは金鎧。


「金鎧は弱体化魔法、デバフを使ういいな?」


「はい!」


「でも、私はいつも通り端でアルベール様の邪魔をしませんわ♥️!!」


「いや、折角だからクロム!!

一緒に討伐しよう!」


「えっ!?

でも、私では……」


「問題ない。」



付与を掛けても金鎧にデバフでプラマイ0。

火力がなく、ジリ貧になる。

これが91Fの難題。




大きなドクロのネックレスを外しながら金鎧に使ってください歩くアルベール。

後を、追うクロム。



金鎧がこちらに気付く。



外したネックレスを地面に落とす。


ネックレスは地面に吸い込まれ辺り一面に小さな魔方陣が出現した。



「踊り狂え!!!!!!!!!!」






「【残骸骨・骸】!!!」(ざんがいこつ・むくろ)


小さな魔方陣から骨の形をしたアンデット(骸)達が召喚された。

召喚されたアンデット(骸)達は「残骸骨・骸」をお経の様に繰り返している。



金鎧目掛けてアンデット達が動き出す。


ただ、金鎧はフロアボス。しかも91Fの。

デバフを使用しながら崩れない金鎧。





「クロム!行くぞっ!」


「はいっ!」



アンデット(骸)達がお経を止めて魔法を唱え始めた。


(まさか、これ付与魔法!!……)

驚くクロム。

(しかもこの感じ重ね掛け……だよね……)


(もしかして、アンデット1体に対して付与倍率を得られるの?)



「クロム!慣れてないと思うけど行くぞ!!」


「はい!」



身体強化 フィジカルアップ 1.2倍

オリジナル身体強化 アジリティアップ 2.0倍

オリジナル身体強化2 インテンシティアップ 2.5倍

骸1体の倍率が 1.5倍

それが約この場に3500体近く居る。

更に攻撃が当たる度に、瞬間火力強化でその攻撃を100倍に押し上げる事が出来る。







刹那。









地面に横たわる金鎧。








魔石の回収も終わる。

色は金色。




この日は、これで切り上げた。


ロムのコメント

・おいおいコイツ……マジかよ!!

・ヤバすぎだろ!!!

・誰だよ!勇者墜ちとか言った奴は!!!







3日目となる翌日、アルベールとクロムは91Fを5回攻略し錬金術の素材を確保出来、笑顔のアルベール。

連日、最愛のアルベールと一緒に入れて笑顔のクロム。

ロムを通じて驚愕し、新たな推し活の対象を見つけた人々も笑顔。



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