3.お会いしたのは初めてです
「タ、タぁが誰だか判らないって…」
今にも感情を爆破させそうな、<亜夜さんのそっくりさん>。
その勢いで、数歩踏み出します。
「─ 本気で言ってる!?」
「あ、あの…落ち着いてください……」
相手が進んだ分、香夜さんは後ろに下がりました。
「多分── あなたとわたくしは、お会いしたのは初めてです」
「…え?!」
----------
「もしかして…」
虚を突かれた、<亜夜さんのそっくりさん>。
その衝撃で、若干落ち付きます。
「あなたは…サぁでも ナぁでもないの?」
「残念ながら」
「じゃあ── 」
これ以上、何を言って良いのか判らなくなるふたり。
そこに、別の声が近づいてきました。
「香夜ちゃん。おまたせぇ☆」
----------
「え゛」
小走りだった亜夜さんが、少し離れた場所で立ち止まります。
「か…香夜ちゃんが、ふ…ふたりに増えてる………」
<亜夜さんのそっくりさん>は、怯えた声を絞り出しました。
「あなたは サぁ? それともナぁ??」
その問い掛け、一方が香夜さんでない事を確信した亜夜さん。
双子の妹でない方に近づきます。
「私は、アーさん」




