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双子と三つ子の五つ子な日々♪  作者: 紀之介
9.お・そ・ろ・い

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2.さんにんで


「あ♪」


 午後のショッピングセンター。


 通路を歩いていた那世さんは、前方に見かけた見知ったふたつの背中声を掛けました。


「お・ふ・た・り・さん☆」


----------


「お♪」


 立ち止まった亜夜さんが、小走りで近づいてくる人物に振り返ります。


「那世ちゃんだ」


 同じ様に体の向きを変えた香夜さん。


 ふたりが振り返るの際に解けた腕を、再度組み直します。


「こんにちは。那世姉様☆」


「もしかしてぇ」


 那世さんは右手の人差し指は、目前で組み直されたふたりの腕に向けられました。


「…デート中を邪魔しちゃった?」


 自分の頭を亜夜さんの左肩に付けながら。香夜さんは唇を緩めました。


「そんな事、ありませんよ??」


----------


「その…服って……」


 ふと、違和感が頭に走った那世さん。


 その正体を確認すべく、数歩後ずさります。


「なんか、僕のとお揃いじゃない?」


 目があった亜夜さんは、ウインクを返しました。


「だね☆」


「…何で? それ、いつも貸してる服だよね?? 今、僕が着てるじゃん??? 」


「そりゃ、自分用のを買ったもん。だって、あまりに周平ちゃんの評判が良いし☆☆」


「……その上、香夜っちも同じ服着てるし」


 自分を見た那世さんに、香夜さんも真似のウインクをしてみせます。


「はい。わたくしも買っちゃいました♪」


「………亜夜っちが、良く着てるから?」


「ですね♪♪」


「本当の理由は── 入れ替わって周平ちゃんを騙すためだったりして」


「さあ、どうでしょう♪♪♪」


----------


「か、よ、ちゃ、ん?」


 亜夜さんは、隣の双子の妹の左頬を右手の人差し指で突付きました。


「さっきは、『冗談ですよ』っていったよね!?」


 組んでいた腕を解き、体の向きを変える香夜さん。


 真似をして、双子の姉の左頬に右手の人差し指を当てます。


「でも、偶然で出会っちゃったら それは不幸な事故ですよ?」


「…は?!」


「仮に<そんな偶然>があった場合、わたくしと亜夜姉様の見分けが付くかどうか確かめる権利ぐらい、双子の妹には ありますよね??」


「……香夜ちゃん」


「因みにわたくし、合言葉の件も存じてます♪」


「…むぅ」


「安心して下さい亜夜姉様、これも<ほんの冗談>ですから♪♪」


----------


「…香夜っち」


 那世さんさんは、香夜さんの腕を引きました。


 口を近づけて、その耳に囁きます。


「……やきもち?」


「そうですけど、何か??」


「………認めちゃうんだぁ」


「亜夜姉様の妹には認められる、当然の権利です☆」


「…………」


「うふ☆☆」

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