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双子と三つ子の五つ子な日々♪  作者: 紀之介
8.にあわナイ

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3.頑張ってぇ


「さてと」


 お休みな翌日、亜夜さんは寒奈家を訪れました。


 呼び鈴のボタンに指で押しながら、音を口真似します。


「ピンポーン」


 暫く待つ亜夜さん。


 もう一度呼び鈴を押すべく、右手をあげました。


 再び指をボタンに当て「ピンポーン」と口にしながら押そうとした刹那、玄関のドアが開きます。


「いらっしゃい。亜夜っち」


----------


「…お邪魔します」


 土間で、靴を脱ぐ亜夜さん。


 先に上がった玄関の廊下から、那世さんがその様子を眺めます。


 そのふたりの前に、汰世さんが現れました。


「あ、アぁだ。いらっしゃい♪」


「おお、汰世ちゃん」


 亜夜さんは、その気合の入った装いに気が付きます。


「また今日は、可愛いおべべ着てるねぇ」


「えへ☆」


「もしかして── 今からデート?」


「そうだよ♡」


「良いなぁ」


「アぁもすればいいじゃん」


「…まあ、そうなんだけどね」


 ふたりの会話に、那世さんが口を挟みます。


「確かに、亜夜っちも出来るんだから すれば良いよね。な、ぜ、か、相手もいることだし?」


「う゛」


「羨ましいなぁ。ふたりには、そう言うお相手がいて」


「「、、、」」


----------


「そういえば、タぁは急ぐんだった。」


 その場に、不穏な空気を感じた汰世さん。


 ジト目な那世さんの側を、早足ですり抜けます。


「遅れちゃう、遅れちゃう!」


 慌ただしく玄関で靴を履き、ドアの前まで進みました。


 ノブに伸ばす手を止め、振り返って亜夜さんの方を見ます。


「アぁ。ナぁの相手、頑張ってぇ」


----------


「汰世ちゃん──」


 寒奈家の玄関に取り残された亜夜さん。


 その背中を、汰世さんの三つ子の妹の那世さんが指で突付きます。


「じゃあ、亜夜っち。僕の部屋に行くよ?」

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