2.してもらわないと。
「そういえば…」
珍しくふたりきりな、学校から帰り道。
突然、那世さんが立ち止まります。
「─ 亜夜っち」
「ん?」
「そろそろ、あれをしてもらわないと!?」
数歩先まで進んでしまっていた亜夜さんは、そこから振り返りました。
「??」
「あの件のう、め、あ、わ、せ」
「どうしてアーさんが、那世ちゃんに<埋め合わせ>???」
「む゛」
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「もしかして、忘れたのかな?」
那世さんが、大きく一歩 右足を進めます。
「僕から、略奪した件!?」
勢いに押された亜夜さんは、半歩ほど後ろに下がりました。
「…アーさん……そんな不穏な事を………した記憶は…………」
さらにふたりの距離を縮めるべく、那世さんの左足がより大胆に踏み出されます。
「亜夜っちの、年上の弟の話!」
「おお。<周世ちゃん>の件かぁ」
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「僕に一目惚れしたかもな<周世ちゃん>を──」
何歩かを進めて、お互いの距離を縮めた那世さん。
亜夜さんの左肩を突付くべく、右手の人差し指を伸ばします。
「…取ったよね? 亜夜っちは、ぼ、く、か、ら」
すかさず真似した亜夜さんは、同じ様に那世さんの左肩を指で突付き始めました。
「ごめんて、あやまったじゃん」
「もしかして、反省してないよね?」
「そんな事、な・い・よ☆」
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「─ 今、僕は決めました」
那世さんの指が、亜夜さんの肩に付いた状態で止まります。
「亜夜っちには、<プランB>の方をしてもらう事に」
「ぬ?」
「だから、明日のお休みは10時に うちに く、る、こ、と」
「ねえ──」
「悪行を反省しない悪い子だから、仕方ないよね?」
「…<プランB>って何?」
「さあ??」
「……明日、アーさんに何をさせるつもりなの!?」
「内緒♪」




