5.似合うの!
「ひやぁ」
亜夜さんから顔に息を吹きかけられ、香夜さんが奇声を上げます。
「何をするんですか?! 姉様!?」
「うん。ちょっと落ち着こ?」
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「じゃあ、とりあえず2階に行こうか」
自室に向かうべく、先にドアに向かって歩き出す亜夜さん。
それに、香夜さんが続きます。
「眼鏡、してきてくれるんですね?」
「うん。アーさん、香夜ちゃんが言う通り<装備>してくる」
「はい☆」
「だから、香夜ちゃんも掛けるんだよ? メ・ガ・ネ」
「え?!」
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「わ、わたくしには…似合いません!」
立ち止まる香夜さん。
先を歩いていた亜夜さんも立ち止まり、振り返ります。
「私達姉妹は、何でしょう?」
「…双子です」
近づいた亜夜さんは、右手の人差し指で香夜さんの頬を突付きました。
「それも、同じ容姿で瓜二つなんだよ??」
「……」
「だから、アーさんに似合うものは当然、香夜ちゃんにも似合うの!」
「………わかりました」
「服の<お揃い>に拘るなら、眼鏡も合わせないと☆」
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「実は、香夜ちゃんが眼鏡を掛けたくないのって…」
階段の1段目に足を掛けたタイミングで、亜夜さんは振り返りました。
「他人の眼鏡姿は鑑賞出来て意味があるけど、自分の眼鏡姿は自分では鑑賞出来ないから面倒なだけだと思ってるから、だよね?」
「─ ノーコメントです」
--- End of the Episode ---




