2.昨日もここで…
「ねえ…」
亜夜さんが焼き芋を食べ終わるのを見計らって、その人物は声を掛けました。
「君── 昨日もここで、食べてたよね? あのキッチンカーの焼き芋」
声の主に、目を向ける亜夜さん。
(男の子? 年下??)
少し離れた場所に立っていたのは、見知らぬ男の子でした。
(これって、もしかしたら那世ちゃんの事を言ってる???)
一瞬、どう説明しようか考えます。
が、色々と面倒くさくなってしまいました。
(…ここは、「昨日はこの公園には来てない!」で押し切ろうかな)
返事待ちな男の子に向けて、亜夜さんは口を開きます。
「アーさんは、昨日はこの公園に来てないし 焼き芋も食べてない」
「…いや、同じ女の子だった。」
ベンチ方向に、男の子が半歩踏み出します。
「思わず立ち止まって見た程の女の子だから、ボクは ちゃんと覚えてる!」
若干だけ距離が近くなった男の子の顔を、亜夜さんは見上げました。
(もしかしてアーさん、ナンパされてる? それも年下の男の子に?? )
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「残念ながら── アーさんは昨日、この公園に来てないし 焼き芋も食べてない」
この場からさっさと離れるべく、ベンチから腰を浮かそうとする亜夜さん。
そのタイミングを狙ったかの様に、男の子が呟きます。
「世の中には、同じ容姿の人が何人かいるとか言うけど…まさか君、昨日の焼き芋の女の子のそっくりさん?」
「お゛」
「いや。それより、必然的か高いのは─」
「─ ほ?」
「もしかして…君と昨日の女の子が……双子だったりは………」
「うん。実は五つ子☆」
「え…?!」




