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双子と三つ子の五つ子な日々♪  作者: 紀之介
6.<あの子>の名前は?

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39/62

6.探しているのは?


(名前は2つに絞れた!)


放課後。


<あの子>へ告白すべく陸木は、中庭の<五つ子のたまり場>に向かった。


(つまり、確率は1/2だ。こうなったら── 当たって砕けよう!)


----------


「佐世さんって、どの人?」


 尋ねた陸木に、ベンチに並んで座っていたふたりが手を上げる。


「「はーい」」


「なんで、ふたり?」


「こっちは、亜夜っち。本物は僕でーす」


「<僕っ娘>の君は、那世さんだよね?」


「へ?!」


----------


 自分を騙そうとしたふたりの、テーブルを挟んだ反対側。


 陸木の視線は、そちらの3人に移動した。


「で…誰が佐世さん?」


「わ、私ですが?」


 立ち上がった女の子に陸木は、右手を上げて謝罪のジェスチャーをした。


「ごめん、僕が用事があるのは君じゃないみたいだ」


----------


「まずは──」


 亜夜が立ち上がる。


「…ここに座ろうか?」


 促された那世も、腰を浮かす。


「アーさん達は、検察席に移るね☆」 


 ふたりは連れ立って、今まで自分たちが居た反対側、3人が座るベンチの後ろに移動した。


 空いたベンチに陸木が腰を下ろす。


「実は僕、何故か 君たちの中のひとりだけは見分けが付く。で、それで その子が好きになったんだ」


 その言葉に、目を見開く<五つ子>。


 5人それぞれが、お互いの顔を確認し合う。 


----------


「だけど──」


 場が落ち着いたのを見計らって、陸木は話を再開した。 


「…5人のうちの どの名前の子なのかが 判らなかった。で、なんとか名前を確認しようとした結果、候補は佐世と汰世までは絞れたんだ」


 腰を浮かした佐世が、テーブルに身を乗り出す。 


「私が名前を呼ばれたのは、その確認作業ですか?」


 陸木は頭を下げた。


「ごめん」


 謝られた佐世は、表情に困りながら口を開く。


「じゃあ…本当に、あなたが探していた人は……」


「3人の真ん中。君の左隣に座ってる子」


 陸木の言葉を合図に、一点に集る5人の視線。


 その対象が自分だと気が付いた汰世の口から、奇声が漏れる。


「…ほえぇ」


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