3.ヨ・ロ・シ・ク☆
─ 休日の数日前 ─
「もしもし。アタチ、ふみちゃん」
「…ふみちゃんは、何歳ですか」
「7ちゃい」
「……十の桁が抜けてるけど」
「17ちゃい」
「………ふーちゃん、アラサーじゃん」
「ぬ゛」
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「ところで、あなたは誰?」
「ふーちゃん── どうやって電話してる訳?」
「スマホ」
「番号を直入れ?」
「スマホの電話帳から選んだけど?」
「その電話帳、番号だけで名前は入ってないの??」
「当然入れてる」
「じゃあ、誰の電話に掛かってるか判るよね???」
「まあ世の中には、<もしかしたら>があるからね」
「─ スマホで、持ち主以外が出ると滅多にないじゃん」
「それよりも、もしかしたら違うスマホに掛かる可能性の心配?」
「── この電話は、味菜亜夜に掛かってるけど、あってる??」
「ぬ。」
「───で、ふーちゃん。本題は???」
「『暇だから、<おねぃさん>を構って♡』って言ったら、どうする?」
「流石のアーさんも、怒る」
「冗談だって」
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「亜夜ちゃん。近い内にお茶会しましょ? いつものお店で」
「ずいぶん久しぶりだねぇ」
「ここ数ヶ月多忙だった<おねぃさま>を、アタシの双子ちゃんたちで労って? 」
「で、いつ?」
「この週末」
「え?!」
「だから、香夜ちゃんにも、宜しく伝えてておいてね♪」
「ふーちゃん、急すぎ。この週末は──」
「じゃあ、楽しみにしてるから。ヨ・ロ・シ・ク☆」
「いや、ちょっと!?」
─ ポロン ─
「何でふーちゃんは…自分の要件だけ言って……こっちに返事も聞かずに電話を切るかなぁ………」




