2.3人な双子♪
「「…」」
お互いが、お互いの次に言葉を待つ。
その沈黙に陥る佐世さんと<おねぃさん>。
手を振りながら近づく人物が、そこに声を掛けます。
「佐世ちゃん、おまたせー」
「あ、亜夜さん!」
「!?」
立ち止まる亜夜さん。
振りかえって、後ろに続く香夜さんを見ます。
「ねえ。何か、ふーちゃんがいるんだけどぉ」
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「お姉様♪」
走り寄った香夜さんは、文夏さんにハグしました。
「お久しぶりです」
香夜さんに、先のハグを譲った亜夜さん。
遅れて、文夏さんに近づきます。
「お正月以来?」
文夏さんは、自分に抱きつく香夜さんの背中を撫でながら、順に3人の顔を見ました。
「ぬぅ。アタシの双子ちゃんが…何か、ひとり増えてる……」
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「─ 文夏お姉様」
ハグをし終わった香夜さんは、佐世さんの左側に移動し自分の右腕を絡めます。
「紹介しますね。佐世姉様です☆」
文夏さんは、順番を待って自分にハグしてきた亜夜さんの頭を撫でました。
「ぬ? 春に、ふたりが興奮して電話してきたアレ??」
「そぉ。同級生で私達と同じ容姿な、寒奈家の三つ子ちゃんのひとり」
亜夜さんの言葉に、香夜さんが頷きます。
「だから、最近は学内では<五つ子>って呼ばれてます♪」
ハグし終わって、自分から体を離す亜夜さんの顔を見る文夏さん。
続けて、少し離れたところに立つ、香夜さんと佐世さんの顔を確認します。
「うん。ホントに、そっくりだわ」
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「アタシの双子ちゃんが3人♪」
腕組みする文夏さん。
隣に立つ亜夜さんが、それを真似します。
「嬉しい?」
「だって、3人な双子ってレアだよね!?」
ふたりのやり取りに、香夜さんと佐世さんが口を挟みます。
「あの、文夏お姉様?」
「双子は── ふたりだから双子と言うのでは??」
「…ぬ???」




