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双子と三つ子の五つ子な日々♪  作者: 紀之介
4.<五つ子>のひとりを確保せよ。

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23/62

5.連行?


「えーとぉ、桔葉さん?」


 校舎内の廊下。


 私に腕を引かれて、数歩後を歩く那世が立ち止まる。


「この状態は何?」


 軽くつんのめる私。


 振り返って、那世の顔を見る。


「あんたを、職員室に連行するの」


「僕、逃げたりはしないから!」


 那世は、私にホールドされた自分の腕を振ってアピールした。


「だから── こうやって、僕の左手首を掴んで引っ張るのは止めて?」


----------


「気のせいかもしれないけど…」


 私の左隣りを歩く、那世が呟く。


「なんか桔葉って、僕と汰世っちの扱いが違わない?」


「まあ。気のせいじゃないかな」


 那世は、私の顔を覗き込んだ。


「…どうして?」


「汰世ちゃんの方が── あんたより可愛いじゃん」


----------


「─ 容姿の話?」


 那世の足が止まる。


「それなら、僕と佐世っちって全く同じだよね??」


 少し先で、私も立ち止まった。


「キャラの問題」


「ああ。馬鹿な子ほど可愛いってやつだ☆」


 何故か、ドヤ顔な那世。


 頭にノイズが走った私は、<つかつか>と音がしそうな勢いで踵を返した。


「天誅。」


「あー グーで殴ったぁ」


「なんちゃって鉄拳制裁でしょ? だから痛くない!」


----------


「汰世ちゃんの事、馬鹿とか言うけど」


 体の向きを変える私。


 再び廊下を歩き出す。


「この前の試験…汰世ちゃんは軒並み上位の点数だったのに……」


 敢えて私は、左に追いついた那世を見ずに言った。


「誰かさんは全部が全部、赤点じゃないだけの点数だった記憶があるのだけど?」


「…う」


「まあ、頭の良し悪しはともかく、少なくとも那世は性格が良くないかな」


「ぼ、僕のどこが!?」


「他人を馬鹿呼ばわりする人の性格の、どこが良いと?」


「う゛」


----------


「汰世ちゃんの、どこがあんたより可愛いのか──」


 隣を黙って歩く那世。


 その姿を、私は横目で見る。


「なんなら今から、じっくりと説明しようか?」


「─」

 

「先ずは…どこか落ち着ける場所に移動して……」


「── 僕が色々と悪かったです。だから素直にまっすぐ、職員室まで連行してください。。。」



--- End of the Episode ---

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