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3.その挑戦、受けて立とう!
私が向かった場所。
それは、我が校の中庭だ。
幾つか備え付けなテーブルとベンチがある場所。
そのひとつが、五つ子の<いつものあそこ>なのだ。
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(…5人いない?)
遠くからでも判る、かしましい集団。
が、そこにいたのは、3人だけだった。
(……まあ、用事がある那世さえいれば無問題だし)
気を取り直して、彼女たちの所に向かう私。
それにひとりが気が付き、他の2人に教えた。
お互いの顔を寄せあい、何かを話し合う3人。
いきなり全員が、無言で姿勢を正す。
(………また、私を騙そうとしてるし)
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(いつもは、片時も黙っていられない癖に…)
確かに私は、五つ子を見分けられる。
が、流石に外見だけでは無理。
何せ黙ってられるとそっくり過ぎて、誰が誰だかなんて判らない。
(こう言う時だけ結託して無口になるからなぁ……)
じゃあ、どうやって見分けているのか?
それは、その言動からだ。
この5人、容姿は同じだが性格が見事なぐらいに異なる。
それを利用して、所作と言葉から推理して見分けを行うのだ。
「─ よろしい。その挑戦、受けて立とう!」




