3.お茶をしに!
「えーとぉ…」
この姉妹喧嘩な空気を変えるべく、わたくしは提案してみました。
「姉様方? 何処かでお茶でもどうでしょう??」
大きく頷く、那世姉様。
「じゃあ、いつものお店に行こううか???」
同意を求められた汰世姉様は、わたくしの後ろに隠れます。
「ナぁなんか…嫌いだ……」
「ほんと、僕が悪かったって!」
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「ふたりの分は、全部僕が奢るから」
意を決した那世姉様の発言。
わたくしの後ろで、汰世姉様が呟きます。
「…ナぁ、ホント?」
「ホ、ン、ト!」
「……じゃあ………行ってあげる」
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「じゃあ、お茶をしに出発!」
機嫌を直した汰世姉様。
いつものお店に向かって、真っ先に歩き出します。
その後ろに続こうとする那世姉様の左腕を、わたくしは引きました。
「2人分奢るなんて、大丈夫ですか?」
歩みを止めた那世姉様が、わたくしを見ます。
「合計で3人分っの支払いって…それなりの金額だよね……」
一向に歩き出さないふたりに汰世姉様が振り返りました。
「ふたりとも、何してるのぉ?」
那世姉様が、汰世姉様に向かって軽く手を振ります。
「…あの店で一番安い飲み物って何だっけ?」
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「汰世っちが何を頼むか次第では…」
先を歩く汰世姉様の背中を見ながら、那世姉様は呟きました。
「僕は── 何も頼む余地が、ないかもだね」
情けない表情を浮かべる那世姉様。
左側に回って、わたくしは耳打ちしました。
「わたくしの分は、自分で払いますよ?」
「え?!」
「だからご馳走は、汰世姉様にだけしてあげてください☆」
「…ありがとう、香夜っちぃ」




