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⑥ ハッピーエンド


「凄い歓声ですわ」

「それだけ俺たちの結婚を祝福してくれているということだろう」


 帝城のバルコニー前には多くの民が集まり、私たちを呼ぶ声が控え室まで聞こえる。祝福をしてくれることは嬉しい限りだが、少し緊張感を覚える。


「なんだか緊張します……」

「大丈夫だ。俺がついている」


 私の頬を優しく撫でるアレク様にほっと息を吐く。


「ありがとうございます。アレク様」


 王国での出来事から半年が経ち、様々な出来事があったが今日は私とアレク様の結婚式である。王国はその後、私に関しての罪を追及された。他国からも風当たりは強く、王室は排斥され王国は解体後に帝国へと統合される結果となった。

 本当の家族とも再会を果たし、両親や前皇帝陛下たちとの仲も良好である。毎日がとても楽しく幸せだ。


「俺はエリーが隣に居てくれるならどんな努力も惜しまない。愛しているよ、エリー」

「……っ、私も……愛しております」


 至近距離で見詰めながら、愛の言葉を囁かれ小さく飛び上がる。剣を振るっている姿も勇ましく素敵だが、穏やかに私を見詰める表情も好きだ。彼の全てが好きな私は顔から火が出そうなぐらいに真っ赤になりながら、自身の気持ちを伝えた。


「うっ……可愛いな、エリーは」

「……アレク様は素敵過ぎます」


 返事をすると途端にアレク様の腕の中に閉じ込められてしまった。最近知ったことだが、彼はスキンシップが大好きなようだ。そういう私も彼の温もりは好きな為、人のことは言えない。

 そんな事を考えていると、歓声がより大きくなる。


「……名残惜しが、民達が待ちかねているようだ。行こう、エリー!」


 緩慢な動きで私から身体を離したアレク様は、私へと手を差し出した。


「はい! アレク様!」


 私は笑顔で彼の手を取った。



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