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死後の世界

作者: イツカ

死後の世界って、どんなものだろう。


死んでる状態って、どんな感じなんだろう。


真っ暗とか虚無とか色んな説があるけど、僕は、寝てる時のあの感じなんだろうなって思う。


あの感じってどの感じだよ、覚えてねーよって話なんだけど、つまりそういうことなんじゃなかろうか、認識できない世界っていうのは。


「真っ暗だなー」とか「何も無いなー」っていうのは、生きている人間が意識として感じ取れることで、死んでいる人間には、世界に対して感覚も感想も持てず、記憶に残すこともできない。


そう、記憶。死んで焼かれて骨だけになったら、海馬とか大脳皮質とか、脳の記憶に関する部分も全て消えてしまう。ほんの数秒間のことを一時的に覚えるためのワーキングメモリというやつも、脳が無ければ使えない。だからもし仮に死後の世界に「意識」だけで存在できたとしても、世界を連続的に感じ取ることはできないだろうな。


連続的というのは、例えば今僕が右を向いたら、部屋の扉があって、その横にクローゼット、その取手には服がハンガーでつられてる。次に左を向くと、クーラーのリモコンがあって、窓のカーテンが閉まってる。今、僕の右側の世界が虚無ではなく扉やクローゼットや服がつられてると分かるのは、長年この部屋に住んできた記憶や、今さっき右を見た記憶があるからだ。この「長年」とか「今さっき」って表現も、記憶ありきだ。記憶能力を失った死後の世界では、時間の流れを感じることも不可能ではないだろうか。


今言っていることは全部、もし死後の世界を何かしらの形で感知できるならの話なんだが、やっぱり僕は最初に述べた通り、死んでいる感覚イコール眠っている感覚(夢も見ていない時の)、つまり、なにもない、という感覚すらもない状態、だと思う。


この考え方に基づいて、今度は生まれ変わりについて考察してみる。


死ぬことが眠ることと同じなら、死んでいる間の時間はその人の意識の中ではスキップされることになる。つまり、生まれ変わりという現象があり得るのなら、死んだ瞬間に生まれ変わることになる。


そして、僕は「生まれ変わり」の存在を、本気で信じている。信じる根拠はある。


例えば、これまで地球上に生まれて死んでいった人や今現在生きている人が全員「1周目」、つまり誰一人、誰かの生まれ変わりではないとしても。


これから千年、一万年、一億年、一兆年……。地球が滅び、太陽が寿命を迎え、宇宙が縮み、全てのものが消えて無くなる。そこからさらに悠久の時を経て、再びビッグバンが起こる。その宇宙には、地球のように人類が生まれうる星は誕生しなかったとしても、その宇宙もやがては終わり、また次の宇宙が始まる。


そのループを無限に繰り返す中で、いつか地球に似た星が現れ、人類が生まれる。そしてその星が滅びるまでの間に、またしても一人として生まれ変わりが現れなかったとしても、また次の宇宙で、地球に似た星を待てばいい。


何億年、何兆年。何無量大数年待とうが、その人にとっては一瞬なのだ。時間の無限遠点までの間に、「生まれ変わりが存在する宇宙」が出現してくれればいいというわけだ。だから僕は、人は生まれ変われると信じている。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

正直全然うまくまとめられてないと思うのですが、ほんの断片でも伝われば幸いです。

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