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Letzte Waage  作者: Mica
第1章
4/31

彼との出会い

Seen:アイ


-彼との出会い-


彼とはどこで出会ったかしら。

彼は本を読んでいたわ。難しそうな分厚い本だったの。

私の頭ではきっと理解できないわね。

どんな人かしらと顔を見たの。

彼の特徴は少しクセのある猫毛ね。肌は白く瞳は赤黒い不思議な色だったわ。

なぜかしら、この瞳がとても綺麗でとても怖かったわ。とても綺麗な顔立ちでお人形さんみたいと思ったの。

私はきっと彼に一目惚れしたのね。


でも彼ったらひどいの。

私が話しかけてもずっと話を聞いているだけだったの。

だから毎日彼に話しかけたの。

私の出来事とか家族の事とか全てね。

そしたらいつも無表情の彼が少しずつ自分の事を話してくれるようになったの。

名前は"ゼロ"というの。素敵よね。

家族はわからないけどホテルを経営している事、そしていつも側に誰かがいる事を教えてくれたの。


他愛のない話をたくさんしたの。

まだ子供の私でもこの時間はすごく幸せだと感じていたわ。

そんな彼の側にずっといたかったの。

でも12歳になるとある日彼は学校にこなくなり私の前からいなくなったの。

私すごく怒ったわ。

泣いてあなたをずっと探したの。

でもどこにももういなかった。

時間が経つとあんなに悲しかったのに慣れてしまうのね。

あなたがいない日常に。

二人で過ごした暖かな時間が私の中にずっとあるんだよ。 "ゼロ"

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