表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

初めて。

作者: みなづき

授業も終わり、人気のなくなった教室。

夕日が窓から差し込み、教室をオレンジ色に染め上げていく。

校舎の外からは、下校途中の生徒たちの声と、それに返事をする先生の声が聞こえてくる。



「あの、話って…。」


もじもじしながら、上目遣いをする彼女。

赤いランドセルに、黄色い帽子。

話の内容がどんななのか、幼いながらに感づいてはいるようだ。


「あの…その…」


あんなにも考えてきたセリフが、口から出てこない。

思わず、握りしめた手に力が入る。

口が乾いて、うまくしゃべれない。


「ぼ、僕と大人になったら、結婚してくだはい!」


目をつぶって、右手を伸ばした。

どこかのテレビで見たプロポーズのマネだった。


「ふふふ、結婚はまだ早いよー。だから、ごめんなさい。」


渾身のプロポーズは、玉砕してしまった。


「でも、大人になったらどうかな?」


顔をあげると、そこには満面の笑顔の彼女がいた。


頬をつたう何か。

それはとどまることなく、どんどんと溢れてくる。

僕は思わず泣いていた。



初めての恋。

初めての告白。

そして、初めての失恋。
















あれから数年…

僕は今、結婚式場にいた。

たくさんの参列者が見守る中、神父の前で佇む僕。


大きな扉が開き、そこから父親に引かれてくるキミ。


純白のベールに包まれて、キミは僕の隣に立つ。


読んでいただき、ありがとうございます。

正直なところ、単なる妄想です。短い文章に、「ハッピーエンド」というテーマで執筆してみました。

ぜひ、他の作品も読んでみてください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ