第3話 学舎の蜘蛛
2013年6月3日午後12時11分、東京都新宿区・都立新宿総合高等学校4階3年B組。ここは新宿区の高校でもそれなりに偏差値が高い進学校として知られている学校だ。そこに通っているのが桐生拓海と高槻文乃である。このバカップルは高校3年生で1番の問題児であった。拓海は外見や態度からして不良、授業はサボるわ抜け出すわで教師から嫌われており、文乃は成績優秀ではあるものの拓海と一緒に授業をサボったりして内心が非常に悪かった。2人はこの3年B組の生徒だが、残念ながら担任は金八先生でも銀八先生でもないごく普通の教師である。そんな2人は日本史の授業を終えて昼食を食べようとしていたが、拓海はそれよりも先にiPhone片手にある事を調べていた。
「あ~らら、やっぱり賑わってんなぁ…おっさんの事で」
「やっぱりあんだけやっちゃったんだから、2chとかで話題にならないわけないじゃない」
「まぁ、わかりきってた事だけどさ」
拓海が調べていたのは昨日のあの事件…柳生但馬守宗矩ことヴォルケニックス・グランドバアルが新宿駅付近でドラファング星人ウーゴンと巨大戦になった事件の事である。新聞やどのチャンネルのニュース番組、ネットでも必ず大きく取り上げられていた。しかし、どの媒体にしても必ずヴォルケニックスの事は悪く書かれていた。止むを得ないとはいえ、見たままの事しか書かれていない。
「さっきね、授業中に店長の事を悪く言ってた娘がいてさ、ついかッとなっちゃって怒鳴っちゃった…しかも、先生も悪く言ったから先生にも食ってかかっちゃって、後で呼び出しよ。絶対謝らないけど」
「俺の時もおっさんの事を悪く言ってたバカがいたんだけど、死ねばいいのにって思っちまってさ…どうしてあんなにボロクソに言われなきゃいけねぇんだろうな?」
「店長が悪魔だから?」
「悪魔より天使ってか?冗談じゃねぇ」
ニュースサイトをいくつか見ていくと、ヴォルケニックスがその巨体を現したのが、今から10年前の2003年にフランス・パリで出現した以来だと書かれていた。その10年前の戦いはヴォルケニックスにとって非常に苦い戦いである事を拓海達は知っている。それについては後の物語で語られるだろう。iPhoneをポケットにしまうと2人は鞄からお弁当を取り出す。勿論、宗矩が作ってくれたお弁当だ。しかし、2人は全く手を付けられずにいた。
「…どうしたのよ?食べないの?」
「…オメェこそ食わねえのか?」
「……ねぇ、このお弁当、店長どんな気持ちで作ったのかしら?」
「……よせよ、余計に食えなくなんだろ」
2人は今日のお弁当を宗矩から貰った時の事を思い返していた。宗矩はいつも変わらぬ感じで2人に弁当を渡していたが、2人にはそれが凄く無理をしているように見えた。宗矩が昨日の戦いを終えてフライングデビルに戻って来た時もいつものように振る舞っていたが、事情を知っている2人からすれば明らかに無理して振る舞ってるように思えて仕方なかった。もし自分達だったらそうやって振る舞う事すら出来ないだろう。そんな宗矩の心労を考えると箸が進まない2人だった。
「あっ、何々?食べないの~?」
「あっ、オイ!勝手に食うんじゃねぇよ!」
「文乃もちゃんと食べないとダメよ?」
「真姫……」
そんな意気消沈な2人に話しかける2人の女の子がいた。拓海のお弁当から唐揚げをかっぱらったの女の子が藤沢美鈴、茶髪の巻き髪にルーズソックスを履き、黒縁眼鏡をかけたミニスカのいかにもギャルっぽい貧乳の女の子だ。文乃に優しく話しかけたもう1人の女の子が稲川真姫、黒髪のポニーテールをした文乃ほどではないが巨乳でスタイル抜群の美少女で、この新宿総合高校の生徒会長を務めている才女でもある。
「今日は朝から2人とも元気ないみたいだけど、どうしたの?もしかして、具合でも悪いの?」
「そんなんじゃねぇよ…」
「じゃあ、何よ?」
「何でもないわよ…」
そっけない二人の反応に思わず顔を見る美鈴と真姫。生徒会長で清楚な真姫がギャルの美鈴と文乃、学校一の拓海と友達というのが不思議な話だが、意外と意気投合出来たらしく、休み時間はよく集まって話をしていたりする。そんな真姫と美鈴だが拓海と文乃とは違い、宗矩との関わりがない。フライングデビルにも殆ど行った事がなく、宗矩の事もちょっと怖い店長という認識しかなかった。
「そういや、さっき文乃授業中にメッチャキレてたじゃん?もしかしてその事?確か…昨日出た悪魔の事だっけ?」
「…………」
「まるでさ、そいつと知り合い…ってか結構仲良さげみたいな感じがしたんだけどどうなの?」
「そ、それは……」
「そう、俺達そいつに何度も助けられた事があんだよ。だから、悪く言われて文乃がキレたってだけ」
学力だけなら拓海と底辺を争う程おバカな美鈴だが、意外と鋭い事を言う事があった。文乃がヴォルケニックスの事で激怒した事から2人がよほど親しい関係にあるんじゃないかと勘付いてしまう。しかし、そこは拓海が上手くフォローしてその場を乗り切る。とは言え、拓海が言った事もまた事実であり、子供の頃から何度かヴォルケニックスに助けられていたりする。流石に巨大化した姿なんて殆ど見た事ないだろうが。
「ふ~ん、まぁアタシはいいんだけどさ」
「そうね、私はその人が私達の事を守ってくれたわけだからお礼が言いたいな。本当にすごくいい人なんだと思うから」
「でしょ⁉真姫だってそう思うわよね⁉」
「え、えぇ」
清楚な生徒会長として人気の真姫は外見や風評に惑わされず、相手とちゃんと接した上で物事を判断出来る正義感の強い人物で、ヴォルケニックスの事も世間の悪評に流されず本当は優しい人物なのだと確信していた。そういう何でもお互いをわかりあおうとする姿勢でいつもいる為、傍から見ればまるで釣り合わない拓海と文乃、美鈴と仲良く出来ているようだ。ただ、由緒正しい家のお嬢様らしく、少々天然だったりする。
「アタシはカッコいいと思ったよ!まさしく正義のヒーローって感じじゃん♫ちょっと怖いけど」
「そいつぁ同感だ。夜に会うと寿命が縮むっていうか…」
「いくら知り合いでもやっぱり怖いわよ」
「悪魔というよりは魔王とか魔神とかのほうがちょっとしっくりしちゃうかしら?」
しかし、いくらヴォルケニックスの事を自分達の味方だと認識していても、やっぱり外見の怖さに関しては擁護できない拓海と文乃。ずっと一緒にいてもヴォルケニックスの姿で夜中出会うと肝が冷えるというか、寿命が縮む気分になれるそうな。2人がそう言ってるのだから、他の人間はそれ以上の恐怖を感じるだろう。そういった外見の恐ろしさで損をしているところは多分ある。
「さぁ、お昼を食べましょう」
「そだな~」
「さぁ、カニちゃんがアタシを待ってるぜ!」
「またカニカマでしょ?」
「何を⁉いいじゃんかよ!」
何とかいつもの調子に戻った2人は真姫と美鈴と共に弁当を食べ始める。拓海と文乃は宗矩が作ってくれた特製のお弁当。真姫は白飯に梅干しだけという質素にも程があるお弁当。その中でも美鈴のお弁当が一際目立っていた。唐揚げはまだしもカニクリームコロッケ、カニ風味カマボコ…通称カニカマ、極めつけは蟹の足が入っていた。美鈴は大の蟹好きなのだが、ここまでやると周囲から引かれる事間違いなしである。
「うん、毎日食っても蟹は美味ちいなぁ♫」
「俺だったら絶対飽きるわ、うん」
「じゃあ、私のお弁当はどうかな?」
「なぁ、お前ん家貧乏なの?」
流石に梅干しだけだとお弁当は寂しい物になってしまうが、それに引き換え拓海と文乃のお弁当…つまり宗矩が作ったお弁当はとても美味しそうである。冷凍食品も入っているが、殆どが手作りの内容だ。とにかくバリエーションが豊富なのがポイントだろう。ある時は炒飯弁当、ある時は唐揚げ弁当、ある時は八宝菜、ある時は回鍋肉などとてもただのお弁当とは思えないクオリティのお弁当を2人はほぼ毎日食べているのだ。因みに時間が経っても温かかったり、ひんやり冷たかったりするが、それは何と宗矩が魔力で温度をキチンとキープしているからである。だからいつ開けても出来たてホヤホヤの美味しさなのだ。魔力の無駄遣いとは言ってはならない。
「そうだ、昨日もまた出たらしいよ?蜘蛛男が!」
「はっ?スパイダーマンじゃなくてか?」
「最近、生徒達が夜中に学校に忍び込むと必ず蜘蛛男に狙われるって噂があって。しかも本当かどうかはわからないけど、昨日蜘蛛男に襲われたっていう生徒も出てきたの」
最近、新宿総合高校にはある噂があった。夜な夜な高校に生徒が忍び込むと必ず蜘蛛男が現れるという噂である。その蜘蛛男は多分、悪の秘密結社ではないだろうが。今までは単なる噂話でしかなかったが、どうやら本当に蜘蛛男に襲われたという生徒が出たという。そういう事もあって、学校側は近く警察に話をして捜査してもらうつもりらしい。しかし、簡単に信じてもらえなさそう話ではある。警察も本気にしないだろう。とりあえず、暇で有名な超常犯罪捜査課にこの仕事がまわる気がする。
「だから、先生達は今日か明日にでも警察に話をするみたいなの。でも、この話を警察の人は信じてくれるかしら…」
「無理よ。信じるわけないじゃない」
「信じたとしても適当に済ましちまうさ」
「じゃあさ、アタシ等で捕まえてやろうぜ!」
3人共、何を馬鹿な事を言ってるんだろうと思ったに違いない。鋭い事を言う事もあるが、基本的に美鈴はこういった事を勢いで後先全く考えずに発言するギャルである。警察がダメなら自分達の学校は自分達で守ろうという事なんだろうが。
「無理よ無理」
「そう?アタシ、何だかんだでこの4人ならやれる気がプンプンするんだよねぇ♫」
「そりゃあ、気のせいだろ」
文乃と拓海は美鈴の発言に対していつものように冷ややかな反応を示す。しかし、2人の心の中では宗矩に頼めば大丈夫じゃね?と思っていた。確かに宗矩に頼めば万事解決したも同然だろう。しかし、宗矩はそういう噂話をあまり信じない。交渉するのは骨が折れる。また蜘蛛男なんて存在しなかったら、それこそただの徒労に終わってしまう。そもそも蜘蛛男が実在するのかハッキリしていない。怪我人の狂言って事もあり得る。
「真姫ぃ、やろうよぉ!」
「わ、私は構わないけど…」
「いや、そこは断っとけよ」
「あたしも賛成よ♫蜘蛛男をこのあたしの前で跪かせてやるわ!」
どうやら女性陣は何故かやる気らしい。こうなってしまった以上、ヤダと言ってゴネるよりは乗っかるしかなかった。こうして拓海も蜘蛛男退治に参加する事を決めた。ただし、拓海は面倒くさいから、あくまでも最初から宗矩の力を当てにする事しか考えてなかったが。勿論、そんな事は口が裂けても言えない。
「ハイハイ、わかったわかった、俺も行く。行けばいいんだろ?」
「さっすが!話がわかるなぁ♫」
「あたし達の力で蜘蛛男を見つけて!」
「学校に平和を!」
「お~~」
午後5時16分、新宿区・フライングデビル2階柳生宅。拓海と文乃は美鈴と真姫を連れて柳生宅に来ていた。理由は勿論、宗矩に蜘蛛男退治に来て貰おうと説得する為である。今日はフライングデビルの営業日ではないので、宗矩は家で暇しており、暇だから来てくれるだろうと拓海と文乃は確信していた。ついでにほぼ面識がない美鈴と真姫を宗矩に紹介するのも目的だった。玄関にて拓海と文乃はラフな格好の宗矩に事のあらましを説明する。そして宗矩の答えは…
「…で、我にその蜘蛛男退治に来てくれと?」
「お願いよ、店長!」
「どうせ暇なんだろ?いいじゃねぇか」
「そうかそうか……却下だ」
「はぁ⁉」
そう、最初から宗矩の答えは決まっていた。却下一択である。まず本当に蜘蛛男が実在するのか疑わしい事、生徒が負った怪我といってもそこまで酷いものではないらしく、たまたま何かと勘違いした為に怪我しただけかもしれない。それなら警察に任せてしまえばいいだけの話だ。そして第一、自分は怪物退治の専門家ではない。あくまでも自分達に降りかかる火の粉を振り払っているだけにすぎないのだ。実は意外と自分から怪物を探して退治する事はなかったりする。
「まだその蜘蛛男とやらがいるかもハッキリしないのだろう?それにもし怪人ではなく普通の人間だったら、それこそ我の出る幕ではない。今は警察に任せておけばいいのだ」
「いや、でもさぁ…」
「ほら、ここで活躍しとけばイメージアップになるかもしれないじゃない!」
「イメージアップだと?必要ない」
文乃としては昨日の戦いで人々に悪印象を与えてしまったヴォルケニックスが学校に潜む悪の怪人を倒せば、人々がヴォルケニックスの事を見直してくれるんじゃないかと期待していた。しかし、ヴォルケニックス本人はそんな事を望んでいなかった。彼は人間は自分達と大きく異なる未知の存在に対して恐怖心を抱き、排除したがる傾向にある事をしっかり熟知している。宗矩としては無理に好印象を与えるのは良しとせず、ただ人間を守っていればいいとしか考えていない。そんな会話に全くついていけてないのが美鈴と真姫だった。
「3人共、何の話をしてるの?」
「アタシらにもわかるように話してよ!」
「そういえば、此奴らは誰だ?」
ようやく美鈴と真姫の存在に宗矩が気がついた。思えば、拓海と文乃が高校の友達を宗矩に紹介するのはこれが初めてらしい。宗矩も2人が高校の友達を全く連れて来ない事から友達がいないのでは?と思っていた。花梨といい、葵といい、どうも自分の親しい人物は友達が多くない人物が多いような気がする。勿論、それは自分も含めてだが。そんなこんなで美鈴と真姫は宗矩に軽く自己紹介する。
「私は稲川真姫です。新宿総合高校の生徒会長をしていまして、拓海君と文乃ちゃんとは仲良くさせて貰っています」
「アタシは藤沢美鈴、真姫と一緒で拓海と文乃とは仲良くやってるからヨロシク~♫」
「柳生但馬守宗矩だ。このバカ共が学校で世話になってるようだな、礼を言わせてもらう」
「イテテ!何すんだよ⁉」
「は、離しなさいよ!」
真姫と美鈴の自己紹介が終わると宗矩も自分の名前を名乗り、拓海と文乃の頭を特に意味もなく掴む。真姫と美鈴の印象は良かった。何かと極端な2人ではあるが、決して悪い人間ではないと判断したからだ。かたや文乃とそう変わらないギャル、かたや清楚な生徒会長と付き合う人種が普通とは違うのは気になるが。
「お願いします。無理なお願いなのはわかっていますが、私達と一緒に蜘蛛男を捕まえてくれませんか?学校の皆の為なんです」
「頼むよ、拓海と文乃から頼りになるからって言ってたから力貸してよ!アタシらの学校守りたいんだよ!なぁ、オッサン!」
「…………いいだろう。我も付き合ってやる」
「マジか…」
真姫と美鈴の必死の頼み込みに宗矩はようやく重い腰を上げる事にした。学校を守りたいという強い思いに答えない訳にはいかない。拓海と文乃が頼み込んだ時には反対していたが、あの時は2人が明らかに自分の力を当てにしすぎていると思って断ったのだ。それに自分の名誉の為に戦うのを良しとしない性分もあった。引き受けると聞いて真姫と美鈴は喜び、拓海と文乃は反論する。
「やったぁ!」
「ありがとうこざいます!」
「ちょ、待てよ!何で俺らが頼み込んだ時は断ったのに、真姫と美鈴のお願いは聞いたんだよ⁉」
「そうよ、不公平じゃない!」
「卿らは最初から我を当てにしてて熱意が伝わらなかった。それに我は我の名誉の為に戦う気はない。そして真姫と美鈴には卿らになかった強い熱意が伝わった…ただ、それだけの事」
思えば、拓海と文乃は何でもかんでも宗矩に頼りっぱなしだったかもしれない。子供の頃からずっと一緒にいたので、自然と頼るのが当たり前になっていたのだろう。だから、拓海と文乃はちょっと頼めば来てくれるという安易な考えで今回の件を頼み込んだわけだが、宗矩が自ら討伐に赴くのを良しとしていなかったので断られてしまった。しかし、真姫と美鈴は宗矩に強い希望を抱いてお願いをして来た。勿論、宗矩の正体など全く知らないのだが。そんな彼女らのまっすぐな瞳と熱意に宗矩は考えを少し改めたわけである。
「要は少し我に頼り過ぎなのだ。それに我の心配ならするな。これからも我は我が道を行くだけだ」
「わかったよ」
「そうね」
「で、いつ行くのだ?今からではあるまい?」
「はい、夜中の10時頃にしようと考えてます。先生方がいなくなったら忍び込んで…」
「学校中を探し回る寸法ってわけ♫」
午後10時6分。新宿区・新宿総合高等学校正門前。蜘蛛男退治の為にこんな深夜に5人の勇者?が参上した。桐生拓海、高槻文乃、稲川真姫、藤沢美鈴、そして柳生但馬守宗矩である。拓海達はワインレッドのラインが入ったコバルトブルーの新宿総合高校のジャージを着てそれぞれ持参した武器を手にしていた。宗矩は外出時にいつも着用しているお気に入りの黒い陣羽織風のコートを着て、手ぶらで来ていた。いざとなれば変身すればいいので今は武器を持たなくてもいいのだが、問題なのは拓海達が持ってきた武器である。そもそも武器を持って来た事にびっくりすべきなんだろうが。
「さぁ、行くわよ!」
「待て。聞きたくはないが、それは何だ?」
「何って、鞭よ。決まってるじゃない」
「何故持って来た?何故そんな物を持ってる?」
「だって当たったら痛いじゃない。これで蜘蛛男を跪かせるのよ。なんで持ってるかってそれは勿論、拓海との…///」
「もういい、訊いた我が馬鹿だった」
文乃が持参した武器は鞭だった。しかも、どう見ても拓海とのプレイに使う物に見えず、本当にその用途で使う物だった。知りたくもないが、どうやら文乃はプレイの時に鞭で拓海を叩く事があるらしい。何となくその光景を想像出来てしまい、何だか拓海が哀れに思えてならない宗矩であった。そして何故か宗矩は拓海が文乃を鞭で叩く姿が全く想像出来なかった。
「拓海君とだなんて…不埒です///」
「次に卿にツッコミを入れようか。何故、弓を?」
「私、弓道部の部長なんです」
「何故そんな物を持って来た?」
「威嚇です」
「まさか本当に射る気ではなかろうな…」
真姫が持って来た武器は弓矢一式であった。真姫は新宿総合高校の弓道部部長でもあり、大会で好成績を残している弓の名手であった。また実家が道場らしく剣道や薙刀、柔道も嗜んでいた。一応、宗矩も“柳生但馬守宗矩”と名乗っている以上剣道も得意なので、いつか真姫と手合わせしてみたいと思っているが、しばらく剣道から遠ざかっているので、腕が落ちてないか心配だった。しかし、弓矢一式持ってくるとは意外と大胆である。
「次は卿にツッコミを入れようか。何故ハサミなんだ?」
「アタシ、蟹好きだから」
「まるで答えになっていない…何故持って来た?」
「切れるし刺せるし便利じゃね?」
「願わくば使う機会がない事を願う」
美鈴が持って来た武器とはどこにでも売っている市販のハサミである。どうやら護身用のつもりで持って来たらしい。確かに何かは切れるし、場合によっては刺す事も可能だが、それはそれであまりにも物騒な話である。やる気は感じられるが、それが殺る気になっては困る。宗矩はハサミを使わないような展開を所望した。
「最後は卿か。やはり鉄釘バットは必需品だな」
「まぁな、怪人だったら少しは効くだろ?」
「それはわからんが、まだ持っていたのだな?」
「ほら、思い出って大切じゃん?」
「黒歴史にならぬといいな」
最後にツッコミを入れたのは拓海が持って来た武器である鉄釘バットだ。いかにも不良な拓海ぴったりの武器で、人間相手だったらダメージは大きいだろう。かつてはこれを片手に荒れていた時期があったようだ。今は不良といってもだいぶ丸くなったが、一時期は宗矩以外の全てに反抗していた思春期が拓海にあったらしい。何故宗矩には逆らわなかったのか?荒れてもやはり魔神は敵にまわしたくないからだろうか。
「さぁ、行くぞ。どこから入るのだ?」
「グラウンドの裏のフェンスの網に穴があってそこから忍び込む算段なんです。どうやら他の生徒達もそこから忍び込んでるみたいで…」
「回りくどいな、正面から入ればよかろう」
「いやいや、正門って結構高くてはいんの大変…」
「開いたぞ」
新宿総合高校の正門は意外と大きく、2〜3m
はありそうな大きさなので、よじ登って入るには一苦労しそうだった。そこで真姫達は他の生徒達に倣ってグラウンドの裏から潜入しようと画策していた。しかし、宗矩はそんな事を全く気にせず手首を軽く振り、鍵がかかった正門を魔力で開けてしまう。宗矩にとってすればこんなのは朝飯前だ。当然、何の事情も知らない真姫と美鈴は驚く。
「えっ、今のどうやって?」
「な、何で勝手に開いちゃったんだよ⁉イリュージョン?イリュージョンなのか⁉」
「ハイハイ、ほら行くぞ」
堂々と正門から校内に侵入した5人はまず自分達が登下校で利用する玄関に向かう。しかし、当然ながら玄関の鍵は閉まっている。そこで拓海は針金をジャージのポケットから取り出した。どうやらピッキングするつもりのようだ。しかし、ピッキングで玄関の鍵が開く保証はどこにもない。そこで宗矩は再び手首を軽く振って、魔力で玄関の鍵をこじ開けてしまう。
「ピッキングする気か?」
「そうそう」
「必要ない」
「うげっ、また開けやがったよ」
「なぁ、イリュージョン?イリュージョンなんだよな⁉」
「卿は意外と騒がしいのだな」
宗矩が鍵を魔力でこじ開ける度に美鈴が喚くが、とりあえずそれは無視して一行は進んで行く。新宿総合高校は大まかに2つのエリアに分ける事が出来る。一つは拓海達の3年B組があるエリアで5階まであり、3年B組は4階にある。まずは5階まで上がって下に下がり、蜘蛛男を探してみることにした。5階には特に異常が見られなかったので、一行は4階の3年B組に向かう。まずは自分のクラスを見てみようという事だろうか。
「ここが卿らのクラスか」
「そうよ、そういえば店長はここに来るのは初めてだったわね」
「基本、卿らの学校に用がないからな」
「そうだ、席に座ろうぜ。おっさんは教壇な?」
拓海の思いつきで4人は自分の席に座ってみる事にして宗矩は教壇に立たせる。4人とも席はバラバラだが、昼食の時は他の生徒達の席を拝借して集まって食べていた。問題は宗矩だろう。妙に説得力があるポジションにいた。宗矩が教師になればクラスはある種の恐怖政治に統治されるのは間違いない。魔力を使えばいくらでも生徒の精神を操ってしまえる上に反抗する者は容赦なくねじ伏せる事が可能だ。因みに宗矩自身、人間の義務教育は受けた事はなく、高校にも通った事がなかったりする。
「柳生さんが先生だったら、拓海君や文乃ちゃんはいい子になるのかしら」
「いや~逆らいそうだけどね」
「当たり前だ、誰がおっさんなんかに」
「拓海、給料を減らしてやろう」
「スイマセン、もう言いません」
「弱ッ!」
ちょっとふざけたところで再び蜘蛛男を探しに校内を歩き回る一行。しかし、なかなか見当たらない。そもそも本当に実在するのかわからないので、見つからなくても不思議ではないと言えばそうになる。このエリアにはいないだけかもしれないと思った一行は次に職員室や保健室、図書室などがあるエリアに向かう。こちらは4階となっており、まずは最上階に向かう。
「これでいなかったら諦めるのだな」
「まだ体育館とかプールとか見てねぇけどな」
「まだあるのか?本当に学校とは無駄に広いものだ。いつ行っても訳がわからん」
宗矩は高校の広さに少々呆れていた。実は花梨が小学生の頃、教師との面談の為に小学校を訪れた際、花梨のクラスがどこにあるのかわからず彷徨ってしまった事があった。宗矩が面談嫌いなのはそれも理由の1つである。意外と宗矩は道に迷いやすいのかと思いきや、単に1度も学校に通った事がない為に学校に慣れないだけなのだろう。そんな一行が視聴覚室の前を通り過ぎると突然前から光が一行に向けられる。
「ん?誰だ!」
「アンタこそ誰だい⁉勝手に学校に忍び込んで!」
「卿こそ侵入者の分際で…!」
「まあまあ、落ち着けって!この人はウチの高校の用務員をしてる南雲だよ」
「つまり…ここの関係者か」
一行の前に現れたのは新宿総合高校の用務員を務める小太りの中年男性・南雲であった。どうやら勝手に学校に忍び込んだ宗矩達を見つけて後を追って来たらしい。拓海が南雲の素性を明かした事で宗矩の不信感が消え失せたようで、無礼な事をしたと素直に謝罪する。
「先程は失礼な事をしてしまった。すまない」
「アンタ達はいつもの4人組かい、こんな夜中に一体何しに来たんだい?」
「俺達、蜘蛛男を退治しに来たんだよ」
「隠さなくないのか」
意外と素直に蜘蛛男を退治しに来た事を南雲に話してしまう拓海。こういう時は適当な嘘をつくのが妥当なのだろうが、ハッキリ言った方がいいと思ったのか、それとも何も言い訳が思いつかなかったのか。とにかくそんな馬鹿げた話を拓海から聞かされた南雲は目を丸くする。すると南雲は急に狂ったように笑い出した。
「お前さん達、蜘蛛男を退治しに来たのかい?プククッ、アーヒャッヒャッヒャッ‼」
「な、何がおかしいのよ⁉」
「お前さん達に退治出来るわけないだろう?それに蜘蛛男っていうのは……アタシの事なんだからさぁ‼」
「ほう」
そう言って南雲は己の皮をぶち破るようにして怪人に変身する。蜘蛛の脚と同じ8本の細長い爪が生えた大きく肥大化した右腕、頭部は蜘蛛を模して8本の触覚を生やし、何故か背中には天使の羽を生やした蜘蛛男・スパイゼルが一行の前に現れた。まさか思っていた蜘蛛男とは大きく異なる現実に宗矩以外は動揺する。宗矩は特に動揺しないが、倒すべき敵が現れたので気を引き締める。
「ま、マジか…マジもんの怪物⁉」
「そ、そんな南雲さんが…⁉」
「アタシはねぇ!天使に生まれ変わったんだよ!今までの地味で退屈な日常はもう終わりにして進化した、そしてアタシの学校を荒らすバカ共を始末して殺るのさ。このアタシがね‼」
「フフフ…」
「お、おっさん?」
「ハハハハッ、ハッハッハッハッハッハッ‼」
スパイゼルは我が目を我が耳を疑った。何故、この男はどうしてこんなに笑っているのだろうかと。それは4人も同じだった。宗矩の正体を全く知らない真姫と美鈴は勿論、宗矩の正体をよく知っている拓海と文乃も困惑していた。そして、その笑い方が悪役そのもので恐怖を与えていた。宗矩としてはスパイゼルが自分を天使と名乗った事にウケたらしい。彼からすれば実にくだらなすぎる冗談だ。
「な、何なんだい⁉」
「卿があの憎たらしい天使を名乗ったのが可笑しくてな。あの愚か者共でも身なりはそれなりに綺麗だが、卿は……醜いな」
「だまらっしゃい‼まずはアンタから始末してやるよ‼」
「ほう、我を殺せるのか?」
「この学校のゴミ屑共は綺麗さっぱり始末しないとねぇ、わけがわからないアンタもだよ!」
宗矩の挑発に乗ってしまったスパイゼルは肥大化した右腕で宗矩に襲いかかろうとするが、宗矩も片手でスパイゼルの右腕を受け止める。間違いなく夜な夜な忍び込んだ生徒を襲撃したのはコイツで間違いないらしい。今までは軽い威嚇程度で済ませたいたようだが、力に飲み込まれた影響か、ゴミ屑と判断した人間は容赦なく襲うつもりらしい。不良の拓海にギャルの文乃と美鈴は対象になるようだ。真姫は除外されるかと思いきや、彼らと友達である以上、これまた対象になるようだ。
「拓海、文乃達を連れて逃げろ」
「おっさんは⁉」
「卿らに代わってこの愚か者を討ってやる」
「そうはさせないよ!」
「うわあっ‼」
「きゃあっ!」
スパイゼルは口から蜘蛛の巣状のネットを吐き、宗矩以外の4人の動きを拘束する。ネットを食らった4人は地面に倒れこみ、身動きが取れなくなってしまう。獲物は確保した。まずは自分に出会い頭に喧嘩を売って来た宗矩を始末しようと宗矩に襲いかかる。スパイゼルの攻撃自体は大ぶりなので避けやすいが、拓海達を守りながら戦うのは難しい。
「どうしたんだい!やっぱりゴミ屑共を守りながらじゃあ無理じゃろう?そうりゃあっ!」
「ぐおっ!くっ…やってくれるわ」
「店長、戦って!」
「そうだ!俺達に構うな‼」
自分達がいるから満足に宗矩が戦えないと思った拓海と文乃は宗矩に自分達の事をほっといて変身するように言う。しかし、ここで変身すると何にも知らない真姫と美鈴が何と言うのか。自分の事を嫌いになるなら一向に構わないが、もし自分が変身した事でそんな自分と親しくしている拓海と文乃の事を嫌ってしまうのではないかと思うと変身出来ない。
「ダメだ、それでは…」
「た、戦って下さい!」
「何だと?」
「そ、そうだよ!おっさんならどうにか出来るんでしょ?なら、やっちゃってよ!それで拓海と文乃の事嫌いにならないからさ!」
「美鈴の言う通りです!私達は何があっても拓海君と文乃ちゃんの友達です。だから!」
真姫と美鈴は何となく宗矩の正体に気がついてるようだった。思えば宗矩は2人がいる前で魔力を使っていたり、スパイゼルとの会話では本性の片鱗を見せていたりと己の正体を隠し通せていなかった。朝、拓海と文乃の様子がおかしかったのもヒントになったのだろう。もう2人は宗矩の正体を知る覚悟が出来ていた。
「わかった…では遠慮なく!」
「ぐわあああああっ‼」
「ふん!」
意を決した宗矩は瞳を赤く光らせて至近距離に魔法陣を発生させてスパイゼルを大きく吹き飛ばす。そして、右腕を前に出して手首を回し、素早く振り下げる。すると赤く禍々しい魔法陣から漆黒の鎧が飛び出して瞬時に宗矩の身体に装着され、宗矩は一瞬にして天下無双の魔神“ヴォルケニックス・グランドバアル”へと変身した。
「な、何なんだい、アンタは⁉」
「魔神、再臨せり…!」
「す、凄い…!」
「か、かっけぇ!」
「そ、そうか…行って来る」
どうやら真姫と美鈴は素直にヴォルケニックスの事を受け入れたようである。美鈴からはカッコいいとまで言われて少し戸惑うが、気を引き締めてスパイゼルとの戦いに臨む。一方のスパイゼルは動揺していた。まさか自分と同じように変身出来るとは。しかも目の前にいるのは本物の悪魔である。力を手に入れたとしても震えが止まらない。スパイゼルは恐怖に打ち勝とうとヴォルケニックスに襲いかかる。
「まさかアンタが悪魔だったとはねぇ…ア、アタシは天使なんだ、アンタを地獄に落としてやるよ‼キエエエッ!」
「バカめ、ぬわあっ!」
「ぐああああっ!」
ヴォルケニックスに襲いかかるスパイゼルだが、ヴォルケニックスの回し蹴りで蹴り飛ばされて窓ガラスを突き破って4階から中庭に転落する。ヴォルケニックスも突き破られた窓から飛び降り、漆黒の翼を広げて地面に降り立つ。その際に地面のレンガが思いっきりめり込み亀裂が走ってしまう。スパイゼルはヴォルケニックスにしなやかかつ硬い糸を吐く。
「これでもどうだい?」
「無駄な足掻きだ、ふんっ!」
「どひゃああっ!」
「ふわああっ!」
「あああああっ‼」
しかし、吐きつけた糸はいとも簡単にヴォルケニックスが握り、ハンマーの容量で背負って逆にスパイゼルを地面に叩きつける。自分の力を逆手に利用されて苦しむスパイゼル相手にヴォルケニックスは余裕だ。まだ禍太刀命と射抜神命を手にしていない。例え武器を持たなくてもヴォルケニックスは強いのだ。
「訊いておきたい事がある」
「ゲホッ、なんだい?」
「卿にそんな力を与えたのは誰だ?」
「そんなの答えるわけないじゃないか!」
「なるほど……答えはわかった」
恐ろしい事にヴォルケニックスは人間の精神に介入して相手を思い通りに操る力があるが、魔力を使えば人間の心を覗いたり記憶を読み取ってしまうなんて芸当も出来てしまう。勿論、普段の生活ではそんな力はほぼ使わないが、こういう時に役立つ。ヴォルケニックスの前では黙秘権すら無意味だ。言わないなら覗いてしまえばいい、記憶を読み取ってしまえばいいのだから。
「知っているか?蜘蛛男は大抵ライダーキックで葬られるらしい。我もそれに倣って卿を地獄に葬るとしよう」
「何言ってるんだい?アタシは天使なんだい、天国に逝くに決まっているじゃないか!」
「いや、卿は地獄行きだ」
「地獄にはアンタが逝きな‼」
ヴォルケニックスからの死刑宣告がスパイゼルに下った。もはやヴォルケニックスの勝利が確定したも同然だが、スパイゼルはそれでも立ち上がる。自分は天使なんだ、そう奮い立たせて立ち上がり、肥大化した右腕を振るう。ヴォルケニックスは漆黒の翼を広げて軽く浮き、右脚に禍々しい魔力を収束させて接近して来たスパイゼルの顔面を踏みつける。
「消えてしまえ。ぬわああああっ‼」
「アギャアアアッ‼」
「ふん…………」
ヴォルケニックスの魔力を収束させた右脚で踏みつけられたスパイゼルはヴォルケニックスの右脚から身体に侵入して来た魔力に身体を崩壊させていき、やがて消滅していく。因みにヴォルケニックス本人はライダーキックのつもりらしいが、ライダーキックにその場に浮遊して踏みつけるタイプは殆どないハズである。傍から見れば必殺技に見えるようなこんな技でも必殺技ではないらしい。
「そういえば、奴等をほったらかしだったな」
「なぁ、勝ったんかな?」
「勝ったに決まってんでしょ」
「おっさんは天下無双の魔神様だぜ?」
その頃、スパイゼルの蜘蛛の巣に捕らえられた拓海達はそのまま動けずにいた。ヴォルケニックスが4階から飛び降りて戦った為に戦いを見る事が出来ず、ただヴォルケニックスの勝利を信じるしかなかった。そこにスパイゼルに勝利したヴォルケニックスが翼を広げて4階まで飛翔してきた。やはりわかっていても真夜中の魔神は怖い。
「勝ったぞ」
「あ、あぁ…」
「何だ、不満でもあるのか?」
「怖ぇんだよ…真夜中のアンタが」
「じゃあ、助けてやらん」
「スイマセン、モウイイマセン」
そんなやり取りを交わしつつ、ヴォルケニックスは素手で拓海達を捕らえていた蜘蛛の巣を引きちぎり、4人を解放する。初めてヴォルケニックスに助けられた真姫と美鈴はヴォルケニックスにお礼を言う。普段、ヴォルケニックスとして戦って滅多に感謝されないので、お礼を言われて少し戸惑う。
「助けて下さってありがとうございます!」
「アタシもお礼を言うよ、ありがとう!」
「べ、別に礼など…さぁ、帰るぞ!」
「ありゃあ、照れてんな」
「間違いないわね♬」
こうして新宿総合高校に蔓延る蜘蛛男は天下無双の魔神によって葬られ、学校に平和が戻る事になった。決して表沙汰にはならないが、こうした平和の為に陰で戦う存在がある。たまには感謝しなくてはならない。例え本人が影で照れてようがツンデレっぽい不器用な反応を示そうが。そして忘れてはならない。人々のささやかな平和を守る為に今日も魔神は再臨する。
こんにちわ、エンジェビルですo(^▽^)o
お待たせしました、第3話です(^-^)/本当はそんなに長くするつもりはなかったんですが、気づけば15000字近い文字数になってしまいましたσ(^_^;)
今回は割と明るくやろうと思ってました。第1話と前回が暗めだったので、今回はせめて明るくやろうと思って書いたわけですが、いかがでしたか?少なくともエンディングは明るくしましたよσ(^_^;)
そして、相変わらず強すぎるヴォルケニックス。まだ必殺技すら使っていないんですよねf^_^;)苦戦も全然ないし…ある種それがコンセプトだったりするわけですが。
○藤沢美鈴(ICV:矢作紗友里)
不死鳥シリーズからの復活キャラです(^^)皆さん、覚えていますか?意外と強い蟹だったJKだった女の子ですよ(^^)残念ながら今作では変身しませんが、拓海達の友達として今後も登場しますよo(^▽^)o
○稲川真姫(ICV:大本眞基子)
今作から登場した新規のキャラです(^^)清楚な生徒会長が拓海達の友達でいいのかは別としてお淑やかな芯の強いキャラにしていきたいですね(^-^)/イメージキャストの大本さんは最近だとダンガンロンパのさやかがありますね(^^)
○南雲/スパイゼル(ICV:チョー)
今回のゲスト怪人です。ヴォルケニックスの前には全く歯が立ちませんでしたが、何気にヴォルケニックスにヒントを与えたキャラですね。彼の心を覗いたおかげで宗矩は黒幕が誰なのかを知る事になりますが、それはまだ皆さんには内緒と言う事でf^_^;)
次回は小さな映画館を舞台に戦いましょう。でわでわm(_ _)m