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海神  作者: 葉月 優奈
三話:イチゴの香り
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036

(KINA‘S EYES)

キナにとって、それは望ましかった。

一人の老婆が、いきなり死ぬ。

そして、立て続けに若い女性が殺された。


展望台の二階に、続々と人が集まっていた。

ここに残っているのは、全部で9人。


キナと、柚乃。若杉の先輩である伊丹。

それから小さな薬栗と、カフェ店員の砂川。

第一発見者の印南に、広告代理店だけど『エノシガイオス』という薬品を知る波多野。


そして、茶色のスーツの上原。

だけど、一番の疑惑は殺された二人の共通の知り合いである成沢 天満。


印南の呼びかけで、全員が再び集められた。

「ここで、殺されたんですか?」

「そのようだ」砂川に問いに、印南が答えた。


「でも、どうして?」薬栗が、疑問に思っていた。

「さあな、死因はやっぱり一緒みたいだ」

上原が、しゃがんで若杉の顔色を見ていた。

青白い肌で、窒息死。

死因が完全に一致しているが、年齢は大きく違う。


「若杉 瀬良、年齢は22歳。食品会社入社三年目。

短大卒業後、会社に入社する。高校時代まで、バレー部所属だった。

全国大会に出るほどの強豪校で、青春時代はバレーに明け暮れていた」

先輩の伊丹が、後輩の過去を話していた。

キナは、それでも気になったことがあった。


「さっきちょっと聞こえたんだけど、成沢と出会っていたんだよね」

「成沢は、元彼よ。しかも彼は、瀬良をフッタのよ」

「彼女の乗り換えってわけね。いつなん?」

「一年前」口を開いたのは柚乃だ。

柚乃は、成沢と現在付き合っていた。

その柚乃は、成沢をかばっていた。


「でも、彼じゃない。彼はそんなことをしない」

「成沢しかいないでしょ。どう考えても。

二人と唯一の関係性があるし、ほかに怪しい人もいないし」

「本当に、成沢だけが関係性があるのか?」

口を開いたのは、上原だ。

上原の言葉に、キナも周囲を見回していた。


「ねえ、なんでここは窓が半開きなの?」

それはガラスの扉が、少し開いているのが見えた。



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