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(WAKASUGI‘S EYES)
私は、下のフロアに買い物をしていた。
22:17。この時間はカフェが閉店時間だ。
というより、この展望台はすでに閉館時間。
だけど、エレベーターの故障によりエレベーターが動かない。
だから私は、先輩の伊丹と共にとこの展望台に閉じ込められていた。
(早く買って、帰らないと)
自販機は展望台の、2階にあった。
展望台三階建て構造の、真ん中のフロア。
一番上の三階は、上りの三のエレベーターだけ。
カフェは一番下のフロアで、下りエレベーターも一番下のフロア。
つまり私は、一つ上のフロアに移動していた。
(先輩はカフェオレ、私はそうだな。コーラにでもしようかな)
展望台の電源は、どうやら生きていた。
自販機もついているし、私は自販機の前で悩んでいた。
(うーん、どれも高いのよね)
なんでこういうところの値段は、みんな高いのだろう。
私が悩んでいると、自販機の裏に影のようなものが見えた。
(誰?)私は、人のような気配を感じた。
感じた瞬間、私はその人影の方に目線を配った。
間もなくして、一人の人間が出てきた。
「あら、あなたは」
だけど、私がしゃべる間もなく一人の人間が自販機の裏から出てきた。
そして、彼女は手に小さなスプレーを持っていた。
「ちょっと、ああっ!」
いきなりスプレーを、私に吹き付けられた。
その瞬間に、私の顔が一気に青白くなった。
(く、苦しい)
声が出ない。
苦しい……呼吸ができない。
胡弓が出来ずに苦しい私は、そのまま地面に倒れていた。
そして、私は数秒もたたずにそのまま息を引き取った。
(ああ、最後に嗅いだ匂いが……イチゴの香り)
私の視界は暗くなり、私は完全に動かなくなった。
倒れた私のそばには、一人の人間がスプレーを持って立っていた。




