『永遠の少年と、死を知る少女』 (副題)―Not Dead, Just Left Behind―
あらすじ
『シルバはまだ逃げている』
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世界には、死ねない少年がいる。
名前はシルバ。
見た目は十二歳、だが実際には何十年、あるいはそれ以上生きている。
家族を亡くし、すべての人間関係が時の流れに沈んでいくなかで、彼だけが取り残された。
死なないというのは、祝福ではなかった。
痛みも感じ、傷も負う。飢えもする。だが、死ねない。
ただひとつ違うのは──終わりが、来ないということ。
いつからか、人は彼を「特異体」と呼び、研究対象とみなすようになった。
死なない細胞。時間に縛られない命。
その存在を巡って、ひとつの組織が暗躍するようになった。
《永劫(えいごう)》──それが組織の名前だった。
医療と再生の名のもとに、不老不死の秘密を暴き、兵器に変えようとする者たち。
追われる日々のなか、シルバはとある都市のスラムに姿を隠す。
だが、そこで出会ったのはもうひとりの逃亡者。
彼女の名前はミア。見た目は十四歳。不老ではあるが、不死ではない少女。
彼女の腕には、焼き潰された実験番号の痕が残っていた。
「あなた、死なないんでしょ?」
「……それが、どうした」
ふたりの出会いは偶然か、それとも必然か。
この世界に生まれてきた理由と、命の意味を知るために、シルバは再び走り出す。
自分の“終わり”を探しながら。
──これは、不老不死の少年と、時間を持たない少女が紡ぐ、
終わることのない命の物語。
「雨音と焼けた番号」
2025/06/17 16:30
「死なないだけの少年」
2025/06/17 18:41
「永劫(エイゴウ)の檻」
2025/06/17 20:20
「記録の鎌と、痛みの記憶」
2025/06/17 20:31
『エイゴウの檻』世界観・設定資料
2025/06/17 20:46
記録を超えて
2025/06/17 21:36
ルキアの記憶
2025/06/17 22:34
試練の座標(ザ・テスト・ポイント)
2025/06/17 22:39
永劫の檻
2025/06/17 22:44
記録と記憶の果て
2025/06/17 23:30