ここはどこだ!私は、お前達は誰だ!これはなんだ!一体どうなっているんだ!?
誤字脱字、消えないし
「ふんぐぎぎぎぎ」
「いいぞ黄緑!もっと気合い入れろ!」
ロープでふん縛ったドリルテックを黄緑が引きずってダンジョンに運ぶ。
「今更だがなぜ俺なのか!?誰か交代したいものは!?」
並大抵の仕事では無い、なんせドリルテックは新鮮そのものでまだ生きてる、というか暴れてるのだ。
「筋力の最も高いものが運ぶに決まっている」
テルが上から突っぱねる、そう上から、俺たち3人は楽するためにドリルテックの上に乗っている、重量+3人分、黄緑も高負荷に泣いて喜んどるわ。
「…くっ!重すぎ…あ!あんなところにモンスターが君たちも戦え!あれは強そうだぞ!」
確かに前方にはいつか見たカニボールこちらにが転がってきている、とはいえだ。
「何言ってんだ、あんなの相手にならねえよ」
ドリルテックの上で休んでいる俺たち3人の相手にならない…という意味では無い、もちろんテックを運ぶ黄緑の相手にはならない、という意味でもない、俺たちが運んでいる奴隷…ではなくドリルテックの相手にならないという意味だ。
『平ドドドドドドドド』
引きずられたドリルテック君が闇雲に振り回すドリルがカニボールに炸裂、即死、雑蟹め。
「ふぅ、ふぅ、着いたぞ!!!」
黄緑が何とか肩の荷を下ろした、物理的に。
「で、こいつ連れてきてどうすんの?」
嵐が突如このテックを使えると評して生け捕りにし、ダンジョンまで黄緑に運ばせたものの具体的にどうするのだろうか?
「よしドリル!この岩盤を何とかせよ!」
嵐はドリルテックに命令して働かせようとする、そう、俺たちはさっきダメだった色の違う岩盤、このテックに掘らせるために連れてきたんだ、しかし…
『世界の平等にご協力ください』
当然協力など期待できようもない、こいつは以前何も考えずに暴れ散らかしている。
「うるさいな」
『セカ!?』
ごちんとぶん殴る音、テルがドリルテックを殴るとまるで怒ったかのように攻撃が激しくなる。
「うむ、思ったようには行かないな」
「そりゃテックは言うこと聞かんだろう!無駄骨だったな、ハッハッハ!」
いちばん苦労したはずの蒼月が笑う、なんておおらかなやつだ、俺は感動した。
「さあぶっ壊すぞ!『鰐顎力』」
違った、めちゃくちゃ腹たってる、八つ当たりしようとしてるもん。
「待て待て待て!まだ早い!私に任せてくれ」
「なんだよ嵐、こいつに言う事聞かせる方法があるってのか?」
「ある!」
そういうと嵐は1枚の紙を取り出す、右手に絵の具、それを用いて産み出すアート、何考えてる?
「嵐、お前絵が書けたのか?」
「知らなかったぞ!」
テルや蒼月も知らなかった意外な特技らしい。
「イラストレーターっぽい名前してんのは蒼月黄緑の方なのにな」
「そうか?」
パクリじゃなかった、驚きだ、どんな旅をしたらその名前にたどり着くんだ。
「できた!これはなかなかだろう」
「なんだこれ?」
魔法少女?
「ハートポッキリプリキュアの胡乱ちゃんのイラストだ」
「むむむ!?見たことはあるが、一体どういうものなんだ!?」
蒼月が知っているということは彼女の妄想では無いのだろう、現実の何かか?だとすると俺が知らないだけでなにか意味があるのかもしれない。
「彼女は世界の社会問題を解決すべく教育機関に携わる魔法少女達であり、小さな子供たちの夢を正論で折る仕事をしている、決めゼリフは『Life isnot fair』だ!」
「知らん知らん、なんの役に立つんだこれが!」
「人間だし平等を否定するし、こいつら嫌いそうだろう?ほら」
そういって嵐が壁にハートポッキリプリキュア、すると何故か叫び声を上げて(いつものセリフだが)それに攻撃するドリル
「おっ!おおお!?」
ほんとにそのキャラが嫌いだったのか!?掘削がすすんでいく!ドリルが壁を貫き土をえぐり出して道を作っていく!
「この壁の先を見る時が来たというわけか」
「それはツッコミ待ちか?見れないだろって言った方がいいか?」
嵐は目が見えない、そういえばそう感じさせない立ち振る舞いをするのでつい忘れてしまうがそうなのだ、同じく矢を1本しか持たないという不自由を背負うテルだからこそ、そこには敏感なのかもしれない。
ひときわ大きな音を立ててドリルがなにかにぶち当たる。
「これが壁の向こう側か…」
「見えてるフリすんな、何かにぶつかっただけだよ」
「一体何に…これはなんだ」
テルが開いていく道路の1部を指さす、そこにはドリルがぶち当たった白い岩のようなものが
「これは神秘を感じる外観!炭酸カルシウムの匂い!!アンモナイト確定演出…!?さあ出て来いアンモナイト!博物館に飾ってやる!」
そういうなり蒼月は身を乗り出して化石を取ろうとする。
「おいやめろ黄緑!どう考えても無理だ!巻き込まれるぞ!」
ドリルテックの掘削は嵐が書いた胡乱ちゃんとかいうキャラを貫通し化石に届いている、取るのは不可能だ。
「負けるか…!『鰐顎力』!!」
蒼月が化石をがしりと掴み強烈な力でそれを引っ張る、それはドリルが押す力と拮抗している。
「!負けるな!蒼月!何が起きてるかは分からんが!負けたらDYGODNの名折れだ!」
「そうだ!勝て!蒼月!」
「な、なんだ?そんな大事か?勝て勝てー…」
蒼月とドリルの一進一退の攻防の後に、巨大な粉砕音が鳴る。
「え!?何かイベントが起きたぞ!」
「こちらにも来ている、一体何が…」
開いたウインドウには確かにイベント概要が写っている。
『ユニーククエスト・古代の英智との出会い』
[
君たちが発見した化石はかつて自らを封印した生き物だった、偉大なる海に住んでいた古代の英智は人目に晒されたった今蘇った、しかし記憶が曖昧なのか、彼は意識もハッキリしていない、ゆったりと空を泳ぐ彼の質問に君たちはなんと答える?
クエスト内容 オルトヨンとの邂逅
]
え?ゆったりと泳ぐ…?確かに化石から蘇ったアンモナイトは居る、いつの間にか鮮やかな生きた姿を取り戻しているが、今外殻を破砕されようとしてクソでかい悲鳴をあげている、全く状況を把握できていない、自らを封印され起きた今ドリルに掘られているとか絶望でしかない、ていうかクエストが終わる!!?
「まて!何とかしてロボを止めろ!」
「アンモナイトを救出しなければ!」
「ギッギィィ」
「「「「あ」」」」
[クエスト失敗]
『…世界の平等にご協力ください』
粉砕され絶命した元アンモナイトをバックに、ゆっくりとこちらを向き直るドリル。
「ドヤ顔すんなクソロボ!」
「『鰐顎力』…!」
抵抗できないテックを蒼月が両手で挟み、少しずつ力を込めて破壊する。ドリルは苦悶の表情をうかべたあとすぐに物言わぬ鉄くれとなってドロップ品に変わった。
「柴犬型テックコアがドロップ…柴犬?」
モグラとかを予想していたのに、訳わかんねえやつ来ちまった…
「まあまあ、それより今度こそ穴が空いたんだろう?どれどれ」
ユニーククエストだぞ?そんな早く忘れられるか?と思ったが、どうやら空元気のようだ、悲痛な表情がみてとれる。
嵐を先頭にみんなが次々に穴に足を踏み入れる、向こう側には…
「嵐警戒しろ!敵だ!!」
テルが叫ぶと皆が一気に戦闘態勢に入る。
「そりゃこんだけでかい音出して入りゃそうなるか…」
以前俺が戦った蟹の魔人お出迎えしてくれた。
【スキル】
『鰐顎力』継続的に圧迫ダメージを与える掴み技、時間が増すほど威力が上がっていく。




