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9月24日 引退試合

 グラウンドから見る景色は、やっぱりよかった。本当ならあのマウンドに立つ予定だったのに。俺は、みんなから離れながらいろいろ考えていた。今日は野球部の引退試合だった。ホントは行く予定なんてなかったけど、中田に誘われて来ることになっていた。


 中田「投げれるのか?」

 俺 「いや、無理だ」


 今は、少しずつ体を動かしている段階だからピッチャーや野手として守備につくことはできなかった。


 中田「じゃあ、代打だな」

 俺 「それでいい」


 代打でも俺は自信があった。ピッチャーで出られないの悔しいけど海美クラスのピッチャーなら打てると思っている。そのために、あのチームに入ったんだから。


 中田「チーム入ったんだろ?」

 俺 「なんで知ってるんだよ」


 まさか、中田は知っていた。俺って言ったっけな?思わず疑ってしまった。


 中田「さぁな。楽しみにしてるよ」

 俺 「何を楽しみにするんだよ」


 笑顔を見せながら、何かを考えている様だった。このチームはキャッチャーの中田とショートの山本中心に回っていた。だから、中田や山本の言葉はとても影響を与えていた。


 中田「お前のバッティングだよ」

 俺 「俺のバッティング?」


 たしかに今までバッティングで本気になったことはなかったな。今を機に、俺はもっとバッティングを磨いた方がいいのかもしれないと思った。


 中田「もう引退したら、お前と野球できないだろ?」

 俺 「そりゃあそうだろう」

 中田「だったら、最後の試合勝ちにいこうぜ」


 ゆっくりとグーの形にした手を差し伸べた。少し間を空けてしまったがすぐに俺も腕を出した。


 中田「いいところで違うから準備をしとけよ」

 俺 「ああ」


 中田はゆっくりと歩き出した。そして、チームのみんなは、整列へと走り始めた。


 【3年生】      【1.2年生】

1番 中村周平 左翼手  1番 大下祐一 遊撃手

2番 本田稔  中堅手  2番 浦川猶  三塁手

3番 山本昌也 遊撃手  3番 田中隼  中堅手

4番 中田和樹 一塁手  4番 新川一将 左翼手

5番 中山貴  投手   5番 篠原修介 二塁手

6番 今宮研二 外野手  6番 山西康太 捕手

7番 青山治之 捕手   7番 土肥水湊 右翼手

8番 寺井望  二塁手  8番 若竹幸成 三塁手

9番 川崎元基 三塁手  9番 鈴木倭  投手

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