8月1日 淮南高校vs白峰工業高校
俺は、淮南高校と白峰工業高校の一戦が行われていたヒムカスタジアムに来ていた。決勝戦をかけた試合ということもあり、とても観客が多かった。淮南高校と言えば、4番エース湯浅のチームという印象が強かった。しかし、淮南高校のスターティングメンバーには、湯浅の名前はなく、2番手の佐藤になっていた。
ベンチについた頃、ちょうど試合が始まった。白峰工業高校のエース三好は、ストレート中心のピッチャーだった気がする。投球練習をしている感じだと、とても調子が良さそうな気がする。1回表、打席には、1番の村田が入った。
公立の淮南高校が甲子園の常連校である白峰工業高校の選手にどこまで立ち向かっていけるだろうか?三好は、セットポジションから腕をしならせる。ムチのようにしなった腕から豪速球が投げこまれる。3球全てストレート。打者の村田は、全く反応できていないみたいだった。
そりゃあ、そうだろ。あんなピッチャーそうそういないだろう。今年の群馬県ベストピッチャーとして、3人あげられた一人があの三好だった。他には、道和高校の越、純新学園の今川がいた。俺がいたら、そこに割って入っていけたかもしれない。
自分がしたことをいつの間にか悔やむようになっていた。この感情がいいのか悪いのかすらわからない。ただ、ひたすら思い出しくない過去の映像が浮かんできたのだった。2番賀川は、ツーストライクスリーボールまでいくも、最後はストレートの空振り三振となった。
打席には、3番ショートの園山が入った。打席に立つ姿勢や構えを見ていると、期待できそうなバッターだった。カーン!。打球は、三塁線に飛んでいく。ファールみたいだ。140kmを超えるストレートについめいけてる。このバッターは。
初球のストレートに合わせられたからか、2球目は、スライダーでストライクをとってきた。打席に入る園山は、どうするだろうか?このイニングのポイントになるだろう一球だった。
ストライク!!バッターアウト。最後は、またしてもスライダーだった。園山は、バットを出さなかった。俺の中では、わざと振らなかったように見えた。確信はないけど、なんとなくそんな気がする。
白峰工業高校エース三好は、初回からエンジン全開だった。三好のストレートは、常時140kmを超える球がきており、なかなか思い通りにはいかないみたいだった。まだ、始まったばかりだ。これからの試合の行末が気になった。