番外編其の弐 下
今日はよく気絶をした。
よく考えてみるとすべて凛のせいのような気がする。
て言うか、今まで生きてきた中で気絶した経験の半数以上が凛絡みだな。恐ろしい。
―――――――12/13 安倍勇の日記より抜粋。
カミツキ! 番外編其の弐 下ツ巻 「安倍勇 温泉旅館安倍研修録 下」
――― 二日目
朝起きたら部屋で寝ていた。
・・・誰か運んでくれたのか。誰か分からないが感謝。
「あ、起きたのか。おはよう。」
「あ、椎名先輩。おはようございます。」
起きたのに気付いたのか中学時代からの先輩、椎名先輩が声を掛けてくれた。
「何で俺こんなところにいるんですか?」
「ん・・・いや、知らん。」
先輩が何やら気まずそうに言った。一体、俺は何でここにいるのだろうか?
そもそも、俺がここに来た理由は・・・・・
「やば、仕事しなきゃ!!」
仕事だ!
で、時刻は10時。今俺はネズミーランド前にいる・・・・・。
何故いるかというと朝食時に沙良おばさんが峯下先輩のネズミーランドへ行こう発言を聞いていて、俺にも行って来いといわれたからだな。自費だが・・・。
「さて、皆どこへ行きたい?」
峯下先輩がそんなことを聞いてきた。
「メイド喫茶!」
決まった。文句もないだろう。
「黙りなさい。」
最後に見たのは凛の脚。そして俺は冥土に行った。
起きると俺はジェットコースターに並んでいて、いつの間にか来た俺たちの番。
「ここまでです。」
無情な係員の声で俺の前で列は遮られた。俺一人、泣いていいですか?
しかし係員さんが目で訴えてきた“泣くな少年。強く生きろ”と。係員さん、ありがとう!
あれから合流したのは、なんか知らんが天音ちゃんと峯下先輩がぐったりしていたのを見つけたからだ。
なんでもジェットコースターで酔ったらしい。
しばらくして凛が緑茶と何か禍々しい液体を買ってきたおかげで二人とも復活した。それにしても先輩、あの禍々しい液体を見て目を輝かせないでください。
その後この件を数回繰り返した。
「そろそろ時間だね、よし、あれを見に行こう!!」
そういって峯下先輩の指差した先にあったものは“手品ショー”だった。
「そうと決めたら行動あるのみ!思い立ったが吉日だよ!」
え、走って行った。速い。
『レディースアンドジェントルメーン。
Mr.浅生のマジックショウヘ用こそお越しくださいました。』
ろ、ローゼン閣下だ!我らがローゼン閣下がステージの上でマジックショウを行うらしい。
それにしてもローゼン閣下のマジックはどんなものなんだろうか・・・
『まずはこの帽子、何もはいっていませんね?
しかし、この布を掛けて1、2、3で、それ!』
出てきたのは・・・
『友あ――『おおっと失礼。』
なんと現在の総理じゃないか。シルクハットから首から上だけが出てきた。シュールだ。
『こんどこそ、それっ!』
鳩が出てきた。
これから人体切断などのマジックが行われていった・・・。
そろそろ帰る時間・・・皆居ない・・・・・
「あーーーーー、置いてかれたぁーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
――― 三日目
どうやら皆はピクニックに行ったらしい。
このあたりでは“黄泉山伝説”って言うのがあるから・・・気のしすぎか。
結局最終日は働き詰めで終わってしまった。
団体客は・・・なんか政治の世界で見たりする人たちが来てたね、すごいなうちの旅館。あと女仕分け人の人も来てたね、あの蓮なんたらって言う。
で、なんと帰宅部一行は黄泉山にたどり着いたらしい。しかも皆帰還。
なんか変な爺さんまで来ててんやわんやの大騒ぎだったな。俺も行ってみたかった、黄泉山。どんなところなんだろう・・・




