其の壱
今俺は家路を急いでいる。
ここらで自己紹介をしておこう。
名前は清浦景、近くの青山高校に通っている高校二年生だ。特徴は少し茶色がかった黒髪と中性的な顔立ち、身長がかなり低いという事、160センチはあるぞ。
今日は学校の古文の教師が休んだので六時限目は無し、という事で帰宅部の俺はバイトも休みということでとっとと帰ることにした。
「でもどうせ家は暑いんだろうな・・・」
最近異常に家が暑い。これは確実にいえることだ。
何故か知らないが家が異常に暑いのだ。蒸し暑いとかじゃなくて夏の刺す様な暑さ。太陽頑張ってるーって感じ。
まあ、帰るしかないのだが。
カミツキ! 其の壱 「神様?」
そんな事を考えながら我が家の前に到着。築10年汚くもないし綺麗でもないアパート 、まあ住んでいる人は皆、青山高校の生徒でほとんど寮状態になっている。
そんなアパートの一室を借りている俺はそのアパートの扉を開くとリビングまで廊下がまっすぐ伸びていて、よこにはその廊下の右側に二つ部屋がある。
そんなアパートに入り、リビングへ向かう。
そこで絶句した。
「・・・っ!?」
「あ・・・・。」
そこには巫女服姿の少女が居た。
「今日は早かったね。
・・・って電話しないで!」
「何でだよ、不審者が!」
「はぁ、私が不審者だって?言ってくれるじゃない。」
ぜったい不審者だろ。
「じゃあ何だ、犯罪者か!?」
「う〜ん、何て言ったらいいんだろう・・・まあ神だよ。」
「神だって?とんだ冗談だな。」
「冗談じゃないよ。」
神を名乗る不審者か、おもしろい。録画してネットで晒し上げてやろう。
「●REC」
「何録画してんの!」
(見事なハイキック)
バキッ!
「あああああ、カメラ壊しやがった!!」
「録画してるからだよ!」
「じゃあなんだ?神である事を証明できるのか?」
「うん。」
少しは困惑してくれるんだがこの神(笑)はあっさりと肯定しやがった。
「まず、この部屋を40℃位まで上げてみる?」
「できるもんなr・・・うわ、暑くなりやがった!」
急いで気温を確認しに行く。
そこで示された数値は・・・40℃ぴったり。
「はは〜ん、どうだ。」
自称神の少女はどうだとばかりに腰に手をあて、無い胸を張る。
しかし気温を確かめて40℃になっていたのでどうやら本当に彼女は神らしい・・・
それはいいが・・・
「おい、神様。気温下げろ。」
「あっと、ごめんごめん。
どのくらいまで下げればいいかな?」
「ん、普通ぐらいで・・・」
眩暈がした・・・。どうしたんだろう・・・少し気持ちが悪い。
「え、景大丈夫?」
視界が揺らいでいく・・・瞼が下りてきた。
「ちょっと!」
そこで暑さにやられたのか神様の声をどこか遠くで聞いて俺の意識はブラックアウトした。
目を開けたら見慣れた天井が視界に広がった。白くて綺麗でも無く汚くも無い天井。
それと俺を覗き込む不審s・・・じゃなくて、神。
「大丈夫?」
「大丈夫だったらここで寝てないだろう。」
体を起こす。
そこで一つの事に気が付いた。
「寒っ!」
ものすごく寒い。
「ああ、気温上げてたけど、元に戻したから。」
「じゃあ過ごし易い程度まで上げてくれ。」
「はいは〜い。」
どうやらあの暑さはこいつのせいだったようだ。
「そういや何で部屋の温度上げてたのさ。」
どうも気になってたので聞いてみる。
そうしたら
「ん、私って太陽の女神だから暑いほうが過ごしやすくて。」
「私利私欲のために気温を上げたと?」
「そうだよ。」
もう駄目だ、でも今は普通・・・まあ少し寒いけどいいか。
ん、待てよ・・・太陽の女神・・・?
「まさかお前って、ものすごく偉い神様?」
「そうだけど。」
やっぱり・・・俺の考えが正しければ・・・
「まさか・・・天照大御神か?」
「ご名答、アマって読んでね。」
やっぱり、コイツはこの国の最高神だった・・・。




