今世の世界
バッ!!!
勢いよく布団をめくって飛び起きた。その勢いのあまりベッドから転げ落ちて顔面着地である。
「いっったぁーい!!」
その音を聞きつけた母がノックなしで部屋へ入って来た
「ゆか、大丈夫?凄い音したんだけど」
「だ、大丈夫。」
「いや、あんたじゃ無くて、床の方が心配で、」
っとニヤっとして言う今世の母
「あっそ、どーせ石頭ですよ!そのうち床におっきな穴でも開けてあげよーかな!!」
「どーぞ、どーぞ。修理するのはあんただしー」そう言いながら部屋を出て行った
きーー!!っとワザと言うと母の笑い声が響いた。
「ふう、、、今世の母は愉快な人だな」
そう、さっき見た夢と思っていたものはどうやら前世の記憶らしい。生まれて初めて酷い頭痛に襲われた私は死んだ様に自分の部屋で寝ていたら記憶が蘇ったのだった。
「しかも、前世と名前同じだし。もしかして引き継がれるものなのかな?」っとぶつぶつ独り言を言いながら自分の頭を掻いた。
・・・ん?なんか、頭に何かくっついてる?
恐る恐るその頭についてる何かを触り、次第に何なのか理解できると急いで部屋にある姿見を覗き込んだ。
そして、叫んだ
「あたし、今世は鬼かよおおおおおおお!!!」