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謀よ!

 これまでの彼は、順風満帆だったといって良い。

その出自は龍の血統としては上流にあった。野良の卵達と違い、彼は大事に孵され、育てられた。

鍛錬の場も、学びの場も用意され、彼はその全てで成果を出し続けていた。

幼龍の時代、数多の龍達と競い合い、勝利していった。

彼は幼龍達のカーストの上位に居り、その頂点といつも競い合っていた。

時に二番手に甘んじ、時に頂点に立ち、数多の挑戦を受けた。

親友と呼べる友を得、他の龍とも仲間と呼べる良好な関係を築く事も出来た。


 成龍になり、彼はその能力もあって、親友と共に竜王に仕える事が出来た。

彼の士官は約束された物であり、また、その能力もあった。

親友と共に出世を続け、ついには近衛の位を授かるまでに成長した。

華々しい成果はそこまでなかった物の、彼は堅実に、順調に、近衛の中で存在感を増していった。

親友を失うまでは。


 その日、親友は一部の過激な思想を持つ部族の対応にあたった。

その部族の思想とは、龍の支配権の拡大と、多種族の奴隷化。

それは今の龍達にも可能であったが、積極的にそれを行う意味は、何も無かった。

彼らは全ての種の頂点に居り、ことさら火種を抱える意味は、何も無かった。


 命は、部族の壊滅。残す者は少数の雌と幼龍のみ。

親友は前線の指揮を任され、彼は後方支援の指揮を任された。

彼としては、親友と共に前線にて戦う事を望んだが、その決定に従う事にした。

作戦は規模としては小さいものの、苛烈で、損害も大きかった。

相手はゲリラ戦を仕掛け、こちらは雌と幼龍の捕獲という枷がある。

後方の彼も、物資の手配や、龍の再生能力を持ってしても癒やせぬ傷を負った者達の支援に奔走した。

そして、死者も出る。

その中に、彼は親友の姿を見た。


 作戦は成功し、その部族は壊滅。目標も達成され、被害も想定をやや上回る程度で済んだ。

親友は、最終作戦終了後の撤退時に奇襲を受け、殲滅に成功したものの最後に雌の特攻を受け、死んだ。


 親友の葬儀は厳かにに行われ、彼は親友の心臓を受け取った。

通常、親族に渡されるそれは、親友の遺言により、彼の手に渡った。

彼はそれを喰らった。


 それからの彼は、失った親友の分もとばかりに、職務に没頭した。

元々文官寄りの才能を持っていた彼だが、武においても才を発揮し始めた。

才においては古参の文官に劣るものの、実力は確かなもので、一目置かれていた彼だが、武の才を開花した事で、その評価が変わった。

文と武。これを両立できる者として、知られ始めることになる。

文においては彼は意外と保守的だった。過去の事例を踏襲し、その時々の情勢と時世で変更を加えるなど慣例を大きく崩すことはなかったはずだったが、武の才を発揮し始めたころから、よく言えば革新、口さがないものからは横暴とまで言われるど、激しいものへとなっていった。

部族間の小さな小競り合いは散発的に起こるが、彼の部隊は、それに容赦がなかった。

しかして被害は最小であり、また、文官としての能力でかかる戦費や兵量は、評価に十分値するものであった。

 

 そのうち皆は彼を遅咲きの天才と呼び始めた。


 その功績は、年若い龍としては早くに出世をせしめ、とうとう近衛の参謀を狙える地位にまで存在感を増した。

しかして世情は、彼のこれ以上の活躍を許しはしなかった。

彼の功績はその地位を高めたが、もたらした安定は、彼の活躍のその根本となる武を拒絶し始めた。

太平の世にあって、彼の武は過剰なのだ。

ならばと文の才を伸ばしていくが、そこには彼の武と知略すら及ばない、魑魅魍魎の世界が待っていた。


 彼とて解っていたつもりだった。そこにいる者たちが、文字通り海千山千の化け物共であることを。

態度一つ、言葉尻一つで十を答え、彼のとるべき道を塞ぐどころか操ることなど造作もなかった。

そして彼には、それに対抗できる手段も、後ろ盾も、実績も足りなかった。


 それでも文の才を磨き続けたが、それだけでは、立ちはだかる壁、否、絶壁は越えられるものではなかった。

出世の近道である武の才は、平安において意味をなさない。

しかしてもう一つの武器である文の才は、宮中の化け物どもには通用しない。

対抗するには、長い時間と金がかかり、乗り越える絶壁を打ち破るには、過剰な武が必要で、破滅と同義だった。

手に掛かりそうで遥かに遠い栄光と栄華は、彼を焦燥に駆り立て、苛立たせた。

何かしら、実績が必要だった。宮中の皆を納得させ、海千山千の魑魅魍魎を黙らせる何かが。


 果たして、宮中に囀るニンフの噂は、彼にどう聞こえたのか。

先の布告は、彼をして何を考えさせるのか。


 我々、龍族は今、種の頂点にある。その先があるのではないか?その為の方法があるのではないか?

その昔、友らと皆で夢想しては笑い飛ばしたそれを、彼は改めて見直し始めた。

……読者の皆様神様仏様。

聞こえますか?

……私です。


 いやあ、書けません。

バイクで転けるしエンジン壊して廃車寸前だし

仕事辞めらんないし、もう、まじ卍。


とりあえず、エタら無い為に短いですが投稿です。

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