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寺生まれのTさんの心霊ファイル  作者: ねぎいため
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くねくね

ようこそ この小説へ

これを読んでいるあなたはきっと‘寺生まれのTさん‘に惹かれたのだろう。



この小説は記念すべく第一話。そんな1話にふさわしい話を用意しました。

今回の主人公はごく普通の少年。そんな彼に一体どんな事が起きるやら・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


秋田の祖母の実家に帰省した時の事である。


年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた僕は、早速大はしゃぎで兄と外に遊びに行った。

ジメジメした都会とは違い、空気が断然うまい。僕は、爽やかな風を浴びながら、

兄と田んぼの周りを駆け回った。


そして、日が登りきり、真昼に差し掛かった頃、ピタリと風が止んだ。

と思ったら、心地悪い生緩い風が吹いてきた。




僕は、『ただでさえ暑いのに、何でこんな暖かい風が吹いてくるんだよ!』と、さっきの爽快感を奪われた事で少し機嫌悪そうに言い放った。

すると、兄は、さっきから別な方向を見ている。

その方向にはかかしがある。『あのかかしがどうしたの?』と兄に聞くと、兄は『いや、その向こうだ』と言って、ますます目を凝らして見ている。

僕も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。


すると、確かに見える。何だ…あれは。


遠くからだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。

しかも周りには田んぼがあるだけ。近くに人がいるわけでもない。僕は一瞬奇妙に感じたが、ひとまずこう解釈した。


『あれ、新種の案山子かかしじゃない?きっと!今まで動く案山子なんか無かったから、農家の人か誰かが考えたんだ!多分さっきから吹いてる風で動いてるんだよ!』


兄は、僕のズバリ的確な解釈に納得した表情だったが、その表情は一瞬で消えた。

風はもう吹いていなかったのだ。

しかし例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている。


兄は

『おい…まだ動いてるぞ…あれは一体何なんだ?』

と驚いた口調で言い、気になってしょうがなかったのか、兄は家に戻り

双眼鏡を持って再びあの場所に来た。


兄は、少々ワクワクした様子で、『最初俺が見てみるから、お前は少し待ってろよー!』と言い、はりきって  双  眼  鏡  を  覗  い  た。






すると、急にどこからかともなく「破ぁーーー!!」とういう雄叫びが聞こえ

蒼白い光弾が、僕の前を横切り兄の双眼鏡に命中した。

すると双眼鏡が眩い閃光を放ちレンズが割れた。


「坊や、それは18歳未満閲覧禁止だぜ」


そう言って不思議な雰囲気を香らす青年が僕の横に立っていた。

「あ・・兄は!?」

その青年は「心配ない」という顔で兄を指差した。

兄は光を受けて安らかな寝息を立てて眠っていた。

僕は何が何だか分からなかったが、

「くねくねはどうなったの?」


「レンズの鏡に光弾を反射させて成仏させたよ」

そう優しく微笑んだ。

そして青年の名前は寺生まれのTさんというらしくて

この人はただ寝てる兄をおんぶして家まで送ってくれた。

僕は寺生まれのTさんにお礼を言った

「Tさんはこれからどうするの?」


「くねくねもいないし俺はもちろんこれから秋田の女性を覗くぜ」

と笑いながらそう言って帰っていった。

寺生まれってすごい!と思ってしまった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

さあいかがだったでしょう

第1話ではメジャーな「くねくね」のストーリーでした。

普段周りにいる怪異。しかしそれと同時に寺生まれのTさんも

あなたを見守り続けています。


今回の元ネタは「くねくね」でした。

もし原作者の方がいて不快と感じれば削除します。

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