クリームパンとメロンパン
二人ともパンが好きだ。
私はクリームパン、彼はメロンパンをパン屋さんに行くと必ず買う。
今日の帰り道もいつものようにお気に入りのパン屋さんに二人でよる。
外はいつものように太陽が容赦なく照りつけており、店内は外とは無縁だといわんばかりにクーラーが効いてて涼しい。
私たちはいつものように授業のあそこがわからなかった、部活のあれはなかなか大変だった、と変わらない日常を話題にしながら美味しいパンを頬張っている。
彼の食べるメロンパンは外はサクサク、中はふんわりとした食感のこのお店の一番人気で、私が食べるクリームパンはクリームがたっぷりつまっていてとても甘く女性人気一番のものらしい。
私がクリームパンを食べてると彼がなにかに気付いたかのようにして
「ほっぺにクリームがついてるよ」
と声をかけてきながら私の頬に彼の指先が触れる。
私は恥ずかしくなり真っ赤な顔を彼に見られないように残ったクリームパンで顔を隠すようにする。
そんな私を見て彼は優しい笑顔になり、それを見て私もついつい笑顔がこぼれてしまうのだった。