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梅雨入り空

作者: 敏生
掲載日:2016/05/30




人もまばらな雑踏を歩いて


あてもなく路地裏にさまよって


昔よく来たカフェに腰を下ろして


星空が続く夕暮れを眺める


一人になることがそんなにくつうじゃないけど


君のいない景色に僕は何ももてあますことはないよ


うつ向く部屋に君のいない日々が


帰ることを拒ませるけど


かえることでもて余すことでもない


遠くの列車の音が響いている



昔よく聞いてた歌を聴いている


陽に暮れた時間にきまって


置き忘れていったものは


多分それだけじゃない


恋に始まって寄り添った日々を続けていたけど


君の置き忘れたシャツにその声が


いつまでもきえることはないよ


震える小さな後ろ姿に


なにもしてやれなかったけど


逃げることでも追うことでもない


深まる宵に星が強く輝いている


綺麗なその手で開けた窓辺の空気は


強く緑をかぐらせて


輝く星がいつまでも映ってる


君といたときの空を


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