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清きエルフ少女の大冒険02

絶対に触れてはいけないと言う忠告に、始めはおとなしく従っていたが

徐々に忠告を無視をしてベタベタ触りだす二人。

有ろう事か、スイッチらしき物を押下する。


「何も起きないわね」

「古い物だから壊れているのじゃないの?」

「だよね~」


忠告を無視をして勝手な行動をする二人に、サポートシステムがイライラしている。

そのイライラが隙を生み、二人が輪の中に入り込んでしまった。


あっ!と思う暇もなく、ゲートが起動して二人がスターロードに吸い込まれてしまう。

二人は亜空間に作られたスターロードによって、他銀河に数々の惑星に作られたゲートの中の一つに移動させられてしまった。

サポートシステムは彼女らの意識と入れ替わり、最悪に備える。

最大の防御を張り巡らせ、警戒レベルをA´に引き上げる。


着いた先は幸いにも人類生息可能な星だった。

ゲートも壊れていない。

壊れては居ないが、こちらの装置も何万年も前に設置された物だと年代測定で分かった。

サポートシステムは直ぐには彼女らの意識と入れ替わらず、この惑星の調査から開始した。

ゲートが設置してあった場所は、今は大樹海に覆われている。


元いた惑星と同じように、この世界にもゲートを中心に多数の遺跡が点在している。

 大樹海には高レベルの魔物が多数生息しており、奇妙なことに、元の世界と似たような魔物がこの世界にも存在している。

 その理由を調査していくうちに、興味深い事実が明らかになった。

 これらの魔物は、宇宙人によるゲノム編集で生み出された生物が、世代を重ねる過程で突然変異を起こした結果だった。

 そして、これらの生物がゲート周辺に住む人類を滅ぼしてしまったのだ。


魔物は非常に強い繁殖力を持ち、弱い個体ほどゲート周辺から離れていき、徐々に世界中に広がっていった。


魔物たちはもともと異星文明の産物であり、その遺伝子にはさらなる進化や変異の余地が残されていることがわかった。


 ゲートを中心とする地域は、その進化を加速させる要因を含んでいる可能性が高く、魔物たちが新たな脅威として変貌を遂げる恐れがある。


これまで休眠状態だったゲートを、バカの二人が目覚めさせてしまった。


ゲートの深部に、未だ見ぬ技術の痕跡を発見する。


そこには、古代宇宙人が残した高度な機械装置が眠っており、それこそがゲートを生み出し、魔物を生み出した元凶である可能性が示唆された。


しかし、その装置はすでに制御不能の状態にあり、ゲートからさらに強力な魔物が次々と現れる兆候が見られた。


制御するには古代宇宙人の認証コードが必要だ。

その解析には我らでも相当の時間を有する。


強力な魔法で破壊してしまえばいいのだが、それをしてしまうと元の世界に戻れなくなってしまう。


この世界と元の世界を繋ぐ秘密を解き明かし、世界の崩壊を防ぐため、過去に封じられた宇宙の真実に立ち向かわなければならない。


異世界の未来を左右する重大事項だ。


私達が起こしてしまった異世界の危機、このまま放置はできない。

 魔物が進化していき、脅威を与えていくのは明らかだ。

 それが何千年先か何万年先なのかは分からないが、私達の責任は重大である。


兎も角この世界の今を調べるため、私達は世界を飛びまくる。


魔物が存在するこの世界では、文明の高度な発展は見られない。

 魔法が存在し、その魔法の能力がこの世界の階級を形成している。

 この星を支配しているのは人類であり、エルフやドワーフといった他の種族は確認されていない。


人類の中でも、自ら「ハイ・ヒューマン」と名乗る権力者たちが存在しており、彼らは悪政を敷いて利権を貪っている状況だ。


しかし、魔物による脅威は日に日に増しており、ハイ・ヒューマンたちの悪政に対する民衆の不満も高まっていた。

 かつては強力な魔法使いによって守られていた都市も、今では防衛力が弱まり、次第に魔物の襲撃が増えている。

 王都ですら、安全が保証されるとは言い難い状態だ。


その一方で、平民や下級貴族の中には、秘かに反乱を企てる者たちが現れ始めていた。

 彼らは「真のヒューマン」として、ハイ・ヒューマンの支配に抗い、魔物の脅威に対抗するために団結しようとしている。

 彼らが望むのは、魔法の能力による支配ではなく、すべての人類が協力して生き延びる新たな秩序の構築だ。


その中で一人の若い青年が注目を集め始めた。

 彼は平民の出でありながら強力な魔力と剣術を持ち、特に魔物を倒すことに秀でていた。

 この人物こそが、いずれハイ・ヒューマンに対抗するリーダーとなり得ると、噂されるようになる。

 時代の転換点が近づいていることを、多くの人々が感じ取っていた。


二人が飛ばされた世界は、激動と変革の時代を迎えようとしている。

これからこの世界には英雄や勇者が生まれようとしているのだ。


この事を二人に知られてしまうと、いらぬことを言い出しかねない。

「勇者には聖女が必要だよね」とか必ず言い出す。

彼女らは私達なのだから、自分の事は一番自分が把握しているのだ。


しばらくはこの世界からあちらに戻ることはできないだろう

この星で生きていくためには言語の修得が必要だ

惑星全ての言語の修得には時間が掛かりすぎる。

主要言語の修得だけは済ませて、彼女らと入れ替わることにした。


それとこれまでの行動から、遺跡の中のお宝の回収も言い出す。

 それも先に済ませておくことにする。

 古代宇宙人に関しての資料が含まれているかもしれない。

 私達は今は元居た世界に帰還するために能力の大半を使わなければいけない、バカ二人の相手をしている時ではない。


各国を飛び回り世界情勢を把握して、彼女らと入れ替わったのは10日後であった。


「ぎぇ~何をしてくれているのよ、汚れが酷すぎる!これじゃホームレスより汚いじゃない」

「世界を飛び回り、情報収集していましたから、仕方がないです。」

「まさかこんな汚い姿で、交流をしたとか無いでしょうね?」

「誰とも接触はしていません。」

「風呂も着替えもしていないし、女の子なのだからもっと気を使ってよ」

「だよねシスカこれはないわよ、髪の毛もザラザラじゃない、ホント貴女達に任せると碌な事にならないわ」


その言葉を聞いたサポートシステムはカチンと来てしまう。


「そもそも、この原因を招いたのは貴方達の愚かな行為でしょ!触るなとあれほど言ったのに、忠告を無視をして、ゲートを触りまくり、他の星にも迷惑をかける結果となってしまいました。」


「いいじゃない、どうせ人類しか住んでいないんでしょ……あっ!ごめんなさい、今のは聞かなかったことにして。」


「もう遅いですよ。でもこの星を調査していると、その考えが出てしまうのも無理はないと思います。力を持たない者たちが抑圧され、言論が封じ込められ、恐怖政治が行われているのを目の当たりにしました。投獄や殺戮といった苛烈で暴力的な手段が多くの国で行われているのです。民衆の多くはそれに抵抗することなく、いつか誰かが助けてくれることを神に祈るだけで、自ら行動を起こそうとはしません。」


「でも、地下組織ができたんでしょ?」


「レジスタンス活動は思うように進んでいません。ある程度規模が大きくなると、すぐに潰されてしまうのです。まるで反逆者を一箇所に集めて、罠にかけて壊滅させるように。貧困層は金に弱く、裏切り者が後を絶ちません。」


「悲惨な状況ね。でも、私たちが来たからにはもう大丈夫。私たちが希望の光を届けるわ。」


「貴女たちのようなお嬢様には、それは無理かもしれません。人々は笑顔を失い、着ているものも汚れています。民衆は清潔を保てず、疫病が蔓延している地域も数多くあります。そんな中に貴女たちは飛び込む覚悟がありますか?」


「清浄の光をかけて、一瞬で浄化してみせるわ。」


「彼らが求めているのは、魔法の浄化ではなく、日々の食べ物とお金です。貧困という悪魔は容赦なく、彼らの心と体を蝕んでいるのです。食料が無ければ、いくら浄化しても明日は訪れません。魔法があっても、空腹を満たすことはできないのです。」


「わかっている。でも、私たちにしかできないことがあるのも確かよ。魔法で時間を稼ぎ、その間に助けを呼べば、状況を変えられるかもしれないわ。」


「助けを呼ぶ?誰も来ません。現実は甘くないのです。魔法で一時的に病気を治しても、明日にはまた同じ問題が襲ってきます。病も貧困も、魔法では根本的に解決できない。貴女にはそれがわかっているのですか?」


「……確かに一人では限界があるかもしれない。でも、だからこそ私は彼らの力になりたいの。みんなで協力して、希望を広げるのよ。」


「協力、ですか。それができればいいのですが……この世界では、互いを信じることさえ難しい。それが、貧困と恐怖に支配された人々の現実なのです。」


「でも、諦めないわ。光はどんなに小さくても闇を照らす。それに、私たちはただの“お嬢様”じゃない。強い心を持って、この世界を変える覚悟があるわ。」


「すきにすればいいですよ、出来る物ならね」


「じゃ~私達は休んでおくから、あなた達で解決しておいて、そうそう、毎日お風呂は入っておいてね」


「この大バカ者が!今あなた達が言った。言葉は何だったのです?立派な言葉も台無しです。」


「だって、臭いのは嫌、耐えられないは、あなた達なら感情ないのだから大丈夫でしょ」


「ななな、なんですって、人をバカにするのもいい加減にしてください、私達だって臭い物は臭いのです。ホント自分で自分を殴りたくなります。」


「もぉ~大人げないのだから、嫌だ嫌だ」

「ちょ~待った!私達は貴女と同じ年齢です。私達は貴女達の親じゃないです。」


「分かったわよ、自分と問答しても解決なんかできないわ、兎も角、これからどうするか考えるわ」

「1回、あなた達で考えをまとめてください。それまでは黙っています。」

「そうするから、呼ぶまで口出ししないでね」


「シスカどうする?」

「こんな所居たくないわ、お宝も回収しているみたいだし帰りましょ、神の加護があるのだから大丈夫よ」

「えっ!この世界でも神の加護って生きているのかしら?」

「大丈夫じゃないの、創造神て一番偉い神様なのでしょ、全ての宇宙に通じるわ」

「じゃ~ゲートに入ろうか!」

「了解!」


「お前達!ホントにバカだバカすぎる。作動すれば何処に飛ばされるか分からないのに、また危険を冒すつもりなのか、ホント堪忍してくれよ」


「だって、この星よりましでしょ」


「空気があるだけまだいいのだ!次の星に空気が無ければどうする?お前たちの能力だ暫くは生きて行けても、ゲートが作動しなかったらどうするつもりだ?もう少し危機管理を頭に入れてくれ」


「もぉ~わかっているわよ、五月蠅いのだから」

「いや、何も分かっていない。お前たちに全てを任すのはダメだ、我らも口出しすることにする。」


「えっ!おとなしくしていてよ。」

「ダメだ!決定事項だ」


「じゃ~勇者に会いに行く」

「やっぱりそれを言い出すよな、分かってはいたけれど、我ながら情けない、あって如何するつもりなのかも分かる。勇者とのおとぎ話のような旅を考えているのもな」


「そうよ!勇者と仲間を集めて旅に出るのよ。それの何処が悪いのよ?」

「すきにすればいいわ、あれだけこの世界の現状を伝えたのに、もう忘れている。」


「行ってみないと分からないわ、ここに居ても何もはじまらないのだから」

「ねぇ~シスカ!この星にエルフは居ないのでしょ、この耳不味くない?」

「そうだね、何とかしてちょうだい」


「わかりました。それではしばらく意識を入れ替えます。とがった部分を切り落とします。」

「えっ!何を言っているのよ。幻想魔法とか認識阻害とかあるでしょ、どうして物理的に解決するの?」

「触ればバレます。手っ取り早く、切り落とすのが簡単です。」

「いやよ!エルフはこの耳が魅力なのよ、エルフの誇りを傷つけないで」

「ちっぽけな誇りですね、分かりました。細胞操作で縮めておきます。」

「えっ!そんなこともできるの?じゃ~私のお胸ももう少し大きくしてよ」

「いやです。」

「ほんと融通が利かないのだから」

「それは融通が利かないのではなく、必要ないからです。いったい誰に見せるつもりですか?」

「勇者様!」

「また妄想を膨らませていますね。勇者がカッコいい男とは限りませんよ」

「夢を壊さないで!」


「そもそも人族の男ですよ、あなた達より何もかも能力が低い勇者です。会話が成り立つかも疑問です。」


「もぉ~イヤだ!そんなこと言わないでよ、私達だって恋もしたいのだから」

「前に行っていましたよね、自分達より能力の低い男に締め付けられるのは嫌だと、あの言葉は何処に行ったのです?」


「勇者様は別なの!」

「そうですか好きにしなさい、止めませんから」


「じゃ~お風呂に入るわ、作ってちょうだい」

「自分で作りなさいよ」

「汚したのあなた達なのだから、作るの貴女達でしょ」


こんなことで言い争っても仕方が無いので簡単なお風呂を作るサポートシステムであった。


挿絵(By みてみん)


「気持ちよかったね、」

「だね、女の子は2回はお風呂につからないと!」

「あの子達その大切さが理解できないのよ、嫌だね!」

「ねぇ~勇者様に会うのだったら聖女様が良いよね」

「いきなり神々しさ出して引かれないかしら?」

「それもそうだよね、清楚はいいけれど、神々しさは止めておく方が良いかも」

「そんな服あった?」

「あったけれど、ボロボロにされたわ、あの人たち着替えとかしてくれなかったから」

「仕方がないわねミルフィー様が入れてくれた服をさがしましょ」


「これでもかと言うぐらい豪華なドレスばかりじゃない」

「ちょっと待って!成り切りセットがあるわよ。」

「なにそれ?」

「プリンセス~貧困者までありとあらゆる職業の衣装が用意されている。これ凄いわ」


「ホントだ!メイドさんからナース衣装もあるよ。」

「凄いね、TPOに合わせられるわ、あの子達ホント凄いわ、うちのろくでなしと違い」

「だよね~口ばかりで何もできないのだから、ホント嫌になるわ」


(それ自分を貶しているのと一緒ですよ)


二人は兎も角、町に出てみる事にした。冒険者ギルドも有ると言う。

この国のお金に変えないと何もできない。

1回この街に溶け込んでみて、方針を固める事にしてみた。


「それじゃお願い、街の近くまで転移魔法で連れて行って」

「自分でやればいかがです?」

「それはミルフィー様でも自分で行わないわ、岩に閉じ込められたらどうするのよ、貴女達転送ポイントを確認済みなのでしょお願いするわ」


「わかりましたが、その姿でよろしいですか?」


挿絵(By みてみん)


「何か問題でもあるの?」

「こんなに綺麗な肌と髪をした女性は居ませんが」

「これで良いわよ、このセンスのない服装に着替えただけで十分だわ」

「そうよシスカの言う通りよ、私達が人族に合わせられる限界の姿よ、これ以上はエルフのプライドが許さないわ」


「どうなっても知りませんよ(笑)」

「大丈夫よ、街に入るにはどうすればいいの?通行手形とかないわ」


「全てお金で解決できますが、お金がありませんから、小さな魔石を門番に渡して下さい。それで街に入れます。必ず門番は別室か路地裏に連れていこうとします。上手く断って下さいね。問題を起こしてはダメですよ」


「門番まで体を求めてくるの?」

「金を持たない女性はかもですから」


「分かったは、娼館の名前調べる事できる」

「そこまではここからでは無理ですね」


「そうなのね、いい方法だと思ったのだけれど」

「すいません何をしたかったのか教えて頂けますか?」


「私達は娼館で働くの、着いて行ってもいいけれど、直ぐに怖いお兄さんたちが集金に来るわよ。これで手を出せなくなるわ、こんな超一流の女よ、どれだけ請求されるか分からないわ」


「確かに入税とは比べ物にならないほどの請求でしょうね、それなら娼館で働くだけで良いのではないのですか?」


「具体例を示さないと、どうせ汚れるなら、やらせろと襲ってくるわよ」


「確かにそうですね。ではどうします?」


「SS級魔物をテイムするとかどうかしら?怖くて近寄れないでしょ」

「入れてもらえます?」

「分からない(笑)」


「SSS級魔物ならそこら中に居ますよ、捕まえます?」

「可愛くなければだめだよ、竜ならいいけれど」


「まって下さいね、居ました。マップのこの赤が竜です。」

「ちょっと捕まえてくる」



赤い点の所に行くと竜が眠つていた。


挿絵(By みてみん)


従属の指輪とかあるのだが、彼女らはそんなものは使わない

力尽くで従わせるつもりである。


「ちょっと起きてくれない」


「起きないわね、聞こえないのかしら」

「ぶっ叩いたら起きてくれるのじゃない?」

「ダメよ今はレベルそのままの力だから消し飛ぶわ」

「この子レベル幾つかしら、SSS級の魔物なのでしょ?」

「レベル400だね、これじゃ人類は倒せないわ」

「レベル400あるなら少々叩いても大丈夫なのじゃない?」

「だよね」


二人は竜をコッンと軽くたたいてみた、鱗が全て剥ぎ落ちて、おしりから内臓が飛び出した。目玉は遥か遠くに飛んでいく。角や牙は全て抜け落ちた。


「あっ!やっちゃった。どうするこれ?」

「生き返らせてあげましょう。可哀そうだわ」

「どんだけ弱いのよ、もぉ~がっくりだわ」

「完全蘇生、魔力充填、生命力アップ」

「起きたみたいよ」


「グヲォ~~~ガルル~ギャオ~」

「あれれ?話せないのかしら、この子おバカだわ、」

「どうする?」

「知能アップ、言語理解、意思疎通、念話」

「これで大丈夫よね」

「竜さん聞こえるかしら?私達の言葉理解できる」


(オレハ、ドウナッタ)

「即死だったわね、殺すつもりはなかったのよ、ごめんなさい」

(オレハ、イキテイル、シンデナンカイナイ)


「生き返らせたからね、しばらくじっとしていれば元に戻るわよ」


(ドウシテ、オマエタチトハナセル。)

「ちょっと待って、分かりにくいわ、知能アップ!喋ってみて」


(どうして我はお前たちと話せる?)

「賢くしたからよ、それと喋っていないからね、それ、念話だから」


(そうか我も新たなる能力を手に入れたか、それじゃお前達は死ね)

「あらら、バカは死んでもバカのままなのね、」


(黙れ!我は生物の頂点に立つ、最強の竜だ)

「今は激しい動きはしない方が良いよ、蘇生仕立てだから」


(何をバカなことを言っている)

「そこに落ちている鱗や内臓は貴方の物だからね、鱗と牙や角は貰っておくわ」


(そんなバカな!)

「魔力を充填したから、直ぐに元の体に戻るから、安心してちょうだい」


(わかった、我に何をしろと言うのだ)


「私達にテイムされてちょうだい、この星には長くいないから、しばらくの間だけよ、私達は、あなたより数千倍強いから、戦わせたりはしないから安心して」


(そんなバカなことがあるものか!)


「いいわ、鑑定スキルを付与してあげる。これで私達の実力が分かるはずよ」


(バババババババ、バケモノ!)

「かよわい美少女に向かって化け物は失礼でしょ」


(申し訳ありません我が主、何なりとお申し付けください)


「ありがと!お礼に能力アップしてあげる。魔力もアップ、魔法能力、詠唱速度、俊敏、体力強化、肉体強化、不老不死、サイズ変更、擬人化、隠蔽、能力変更、人語会話、これでどうかしら?」


(一生涯、貴女様方に着いて行きます。)

「いやそこまでしなくて良いわよ、少しだけお手伝いしてくれればいいのだから」


(どこまでも着いて行きます。小さくもなれますから、ご迷惑はおかけしません)


「すきにすればいいけれど貴方の生涯締め付けるつもりはないからね、それと人語を話せるからね、脳内で考えたことを音声で伝える事できるよ、練習しておいて必要だから」


「わかりました。おぉ~話せる。」



私達は街に辿り着いた。テレポートして街の近くまでは来たので、少し歩けば目の前には街がある。

むちゃくちゃ努力をして竜さんを仲間にしたのだ、上手く街に入れないと困る。


数人が城壁に作られた城門に並んでいる。

魔物対策なのか、かなりデカい。


見ていると銅貨10枚を払い入場している。

私達の番になり、入町税が銀貨2枚だと言ってくる。


「えっ!前の人たちは銅貨10枚だったよね、私達だけ銀貨2枚とかおかしくない?」

「黙れ!、我らが銀貨10枚と言ったら10枚なのだ、嫌なら帰れ」

「そんなお金持ってないわよ、物で代わりに払わせてよ」


「そうか、お前たちの体で支払うなら構わないぞ」

「いやに決まっているじゃない、どうしてこんな可愛い子が貴方なんかと、しなくちゃいけないのよ」

「そうかそれでは入町税は金貨10枚だ!」


「分かったわ、この竜の鱗を差し上げるわ、これで許してよ」


シスカは背中に背負っていた竜の鱗を差し出す。


「なんだこれは?」

「竜の鱗よ、めちゃくちゃ価値のある物だと聞いたわ」

「本物ならな、これを何処でてにいれた?」

「お友達に貰ったの、凄いでしょ」

「そうか、騙されたな、これと引き換えに、体を売ったか?」

「ちがうわよ、何て失礼な」

「これは真っ赤な偽物だ、お土産で買えるガラクタだよ、こんなガラクタを後生大事に持ち歩くとは、哀れだな、捨てといてやる。」

「えっ!お友達がくれたのだから本物よ、そんな事を言っていたらどうなっても知らないわよ、起こると怖いのだから」

「いくら怖くてもな~我ら兵隊に手を出せば終わりだよ(笑)」

「この鱗が本物なら街に入って良いのよね?」

「本物じゃないと何回言えば分かる。二人は少しの時間、詰め所に来ればそれで良いだけだ」

「わかったわ!その鱗をくれたお友達を呼ぶから待っていて、直ぐに来てくれるわ」


「呼べるものなら呼ぶがいい」


数分後、太陽を遮る影が出来る。そして巨大竜が舞い降りた。


挿絵(By みてみん)


「わが友よ待たせたな!」

「ごめんね、わざわざ来てくれて、この門番さんが貴方のくれた鱗を偽物というの」

「なんだと~貴様は我が友に贈った物が偽物というのか?」


門番は口をパクパクさせるだけで喋れない

「竜さんダメよ!兵隊さんに手を出せば終わりだと言っていたから、兵隊さんを怒らせたら殺されるわ」


「そこの兵は我より強いと言うのか、分かった我と戦い、勝てたなら今回の無礼を許してやる」

「竜さん危険よやめて、私の為に戦わないで」

「そうか!そんなに心配してくれるか我が友よ、大丈夫だ思い切り戦う」


「兵隊さん殺さないでね、私達あなたの言う事を聞いて、抱かれるわ」


「そこの兵隊、我の友にそんなことを言ったのか?許せん!決して許しはしない、この街ごと、いいやこの国の全ての兵を皆殺しにしてやる」


あまりの恐ろしさに兵隊の髪の毛は白髪になり、一挙に老けていく。

歯は抜け落ち、白髪になった髪の毛も風に吹かれて飛んでいく


「何をしている早く戦いの準備をしないか!」


竜に睨まれた兵士は白目を向いて息をひきとった。

すかさず蘇生を行い老人となった兵士に更なる追撃を加える。


「この男が戦わないのなら、他の兵士でも構わない、さっさと我と戦うのだ」


近くに居た兵士たちは、必死の思いで恐怖に耐えて、老人となった兵士に剣を持たせた。

「お前が招いた災いだ、自分で落とし前を付けろ」


老人となった兵士は剣を構える事も出来ず。杖としか使えない。


「もういいよ竜さん、私達が街に入っていいか他の兵士さんに聞いてみるから」

「わかった。しばらく待つことにする。」


「そこの兵隊さん私達街に入って大丈夫?」

「もちろんです。お入り下さい。」

「入町税の金貨10枚ないよ?」

「えっ!銅貨5枚ですが」

「この人金貨10枚か私達二人の体で払えと言ったわ」

「他に居た兵隊さんも笑って私達を品定めしていたわ、みんなで回すつもりだったみたい」


「なんだと~我の大切な友に、許せん!この国を火の海に変えてやる」


「お許し下さい竜王様、私はこの隊の隊長です。この詰所の兵は全て打ち首にいたします。どうかお怒りをお鎮め下さい。」


「そうか誰一人として、生かすでないぞ、分かったな、我との約束を違えればどうなるか、分かっているだろな」


そういって竜は帰って行った。

私達は入り徴税を免除され、無事に街に入る事が出来た。

「竜さんありがと!」

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