他の宇宙から来た聖女21
私は課題の一つであった魔力制御も血の滲むような努力で、完璧に身に付ける事が出来た。
お金も順調に増え続けている。
私の支援者も増え、その殆どが有力貴族達だ。
情報収集の為の組織もある。表立って動けない、闇の部分は闇金の皆さんがやってくれる。
銀月の夜は順調に勢力範囲を伸ばしていくのであった。
今日は幹部達による定例会議の日である。
これまでの拠点は教会に建てて貰った個室だったのだが、所帯が大きくなりすぎた為、教会の近くに土地を購入してもらい、そこに一軒家を用意してもらっている。
全て貴族任せである。
今日の議題は私の聖女としてのデビューである。
私は聖女として覚醒してみんなからちやほやされたいと言う
賢者は私の言う言葉を聞いてニコニコしている。
みんなも応援してくれると思ったら。
一斉に反対と言われてしまう。
「ミルフィー様、聖女になることには反対の意見を述べさせていただきます。」
「これは我ら幹部の総意です。」
「聖女様の頭角を現せば、教会が口を出してきます。それはとても不味い」
「銀月の夜の勢力が力を持っていると言っても、信者数5億のデリス教の財力には抗えません。ミルフィー様が聖女を名乗ってしまうと、教会が口を出してきて、我らが何を言おうが受け付けないでしょう」
「ミルフィー様は我らの物と権利を主張してきます。」
「貴方達なによ、私は物じゃないのだからね、私は聖女ごっこをして遊びたいの」
「捨て子をここまで育てたのは我々教会だと言われたらどうされます。」
「そうですよ。シスター達が貴女を大切にしているのは、私達が外部から見ていても分かります。」
「貴女が聖女だと分かれば、シスター達は歓喜に震えるでしょう」
「本山からも沢山の幹部が訪れて、ミルフィー様を祭り上げるでしょうね。」
「自由が無くなるのは火を見るよりも明らかです。」
「でもシスター達は、私が聖女になるのを心待ちにしているの。聖女になれなかったら悲しむわ」
「今すぐでなくっても、銀月の夜がもう少し力を付けるまでお待ちください。せめて貴女様の拘束を阻止できるぐらいの力は欲しいです。」
「後何年待てばいいと言うの?」
「せめて後4年、いいや後2年で良いです。それまでには何とかしてみせます。」
「わかったわ、私が今8歳だから15歳までに力を付けてちょうだい。それだけ余裕があれば十分でしょ?」
「我ら幹部、必ず何とかするとお約束いたします。」
「勢力拡大の為に、変な人を仲間にしないでね。内部分裂起こしそうで怖いわ!」
「審査は厳重に行っています。裏切る者はいません」
「なら良いのだけれど、失敗は許さないわよ。」
「女神に逆らう者などこの世にはいませんからご安心下さい」
それから、話し合いが続き、賢者と私は自重するようにきつく言われる
聖女の片鱗を見せられると、教会も何らかの動きを見せるかもしれないと、修行の為に本山に招き入れようとするかもしれない、教会の奥深く入れられたら、我らも手が出せない。
私はそこで、教会の周りの土地を買い取るように指示を出す。
奇跡の教会をもっと立派な物にして、この地に居れば神の加護があるように、見せかける。
今作っている大聖堂ではしょぼすぎる。
「かしこまりました。」
そして私は莫大な魔力と、超精密な魔力操作により、お世話になっている教会を、超豪華な神秘的な大聖堂に建て直した。
奇跡の教会の超バージョンを作り上げた。
一晩で出来上がった奇跡の教会は、シスターたちだけでなく、町民全体に神の存在を強く認識させるものとなった。
この大きな出来事は、一人の少女の行動から目を離すことに成功して、この地を聖地にすべきだとの話が広がっていった。
シスター達は、私達の信仰が神に届いた。
この地こそ真の聖地だと言い出す。(聖地論争は争いを招くからやめて欲しい。)
これだけの大聖堂だ、きっと教皇様が来て下さるに違いない。
シスターたちの夢は広がるのであった。
しばらくして、枢機卿や大司教がこの地に訪れると連絡が入り、司祭やシスター達はその準備に日々をついやす。
最近では礼拝の時間に遅れても小言を言わなくなってきた。
教会から抜け出し、私は自由に遊ぶことが出来る。
遊ぶことはできるが、近所のガキ連中とは打ち解けられない。
やることが子供すぎて、私はついていけないのである。
私の相手をしていてくれているのは、貴族連中である。
「流石はミルフィー様。我ら、銀月の夜、貴女の力を拝見し、驚きと畏敬の念に打たれております。」
「お父さんにも協力してもらったからね、あんなことぐらい簡単にできたわ」
「ねぇ~私も少し聖女のまねごとをしてみたいのだけれど何をすればいいの?」
神からの啓示、治癒と癒し、祈りと神聖な力の伝播、魔物との戦い、予言と導き、教育と精神的指導、が聖女としての役割だと言う。
何か面白さに欠ける。
私の考える聖女様とは全然違う、とても美しく、清楚で神々しく優しい、人々に愛され、ちやほやされる。
神聖な力が使え、奇跡を起こせ、民は私を敬い、勇者が私を愛す。
世界を旅して拘束もされない、魔王を倒し英雄として尊ばれる。
聖女は、こうでなくっちゃいけないわ!
「貴方達が言う聖女って面白くないじゃない、勇者を連れてきてよ」
「勇者って何ですか?」
「魔王を倒す人よ。魔族を打ち滅ぼすのよ」
「えっ!彼らとはうまくやっていますが?彼ら何か姫様にご迷惑を掛けました?」
「えっ!魔族ってホントに居るの?」
「えっ!普通に生活していますが、最近観光にも来ていますよ」
「知らなかったわ、見に行きたいから連れて行って、そうだ!エルフも私見てないの、獣人も居るの?」
「獣人も居ますし、妖精も居ますよ。」
「見たいわ、連れて行って、妖精居るなら捕まえてよ」
「いやいや、妖精を捕まえるのは無理です。契約を結べば、色々な力を授けてくれると噂されています。」
「じゃ~契約結ぶ!早く連れて行って」
「どこにいるか分かりませんよ。森に10年位、暮らせば会えるか会えないかの確立ですからね、気に入らないと姿を見せてくれません。」
「私は聖女だから大丈夫。やっぱりヒロインには妖精はつきものでしょ?」
「それは知りませんが、皇帝が契約を結ばれていると聞いたことがあります。教皇様も最近妖精と契約されたと噂が流れています。」
「大物ばかりじゃない、妖精って権力が好きなの?」
「そうかもしれませんね。契約を結ぶ対価がデカイみたいです。我らではとっても出会う事が出来ても契約は無理だとの話です。」
「えっ!貴方はこの国の侯爵だよね?貴方でも無理な物を要求してくるの?」
「出会った事が無いので、何を要求されるかは知りません。」
「エルフなんか妖精と友達の様な感じなのだけれどね?」
「エルフに良い印象をお持ちみたいですね。」
「なんか神秘的じゃない。」
「女性はみんな美しい人ばかりですよ。宗派が違う為に、教会には訪れませんが、今回の様な奇跡には顔を出すかもしれません。それより高級ブティックに行かれたら会えますよ。」
「あらそうなのね、賢者様と行ってみるわ」
「それがよろしいかと。私はあのお店に行くのが苦手ですから」
「どうしてよ、普通のお店じゃない」
「あの店のどこが普通ですか?入店するのにセキュリティーチェックされ、そのあと身分証明書の提示、それで店員が一人付き動向の監視をされます。」
「えっ!前はそんなことは、していなかったわ。」
「客の大半が国の要人ですから、売られている物は、個人で購入できる範疇を超えています。あれぐらいのものを差し出せば妖精も契約してくれるかもしれませんね」
「どれだけ高飛車なの、妖精って!」
「運が良ければ、付与を与えてくれた妖精も居たとの話ですが、流石にそれは眉唾物かと。実際は彼らの放つエネルギーが体に良い影響を与えているが真相らしいです。」
「それ良いじゃない、病気にもかかりにくくなるのでしょ?」
「私には貴女様がおいでになりますから、必要ありませんが、グハハハハ」
「可愛さは妖精以上じゃないかしらゲラゲラゲラ」
ミルフィーと侯爵はしばらく雑談した後、侯爵はそろそろ、帰ると言う。
「ミルフィー様、国の仕事がありますのでそろそろお暇させていただきます。」
「そうね、引き留めちゃったね。今日は誰も来ないのね、珍しいわ」
「奇跡の教会が一夜にして建ったため、色々国でも対策が必要になりました。国王が挨拶に行くべきではないのか、そんなことをすれば、教会に謙った様に思われる。色々な意見が飛び交い、今てんてこ舞いの状態です。」
「あら大変なのね、面白いじゃない」
「我らは笑っていられますが、国や他国は大変です。一番大変なのはデリス教の本山がある神聖デリス教国ではないでしょうか。」
「そりゃそうよね、メンツ丸つぶれだもの」
「この国に軍を差し向けるかもしれません。」
「えっ!海を挟んだ別大陸よ流石に攻めるのには無理がありすぎるわ」
「宗教が絡むと怖いですよ」
「私達みたいに転送装置があれば直ぐなんだけれどね」
「初めは使うのが怖かったのですが、使い始めると、転送なしでは生きていけないぐらい便利です。」
「幹部の地下には設置してあるからね。王都の屋敷にも設置完了しているのよね?」
「主要都市の銀月の夜支部にも設置してあります。」
「あまり頻繁に飛び回るとバレるから気を付けて」
「それは承知しています。それにしてもこの小さな屋敷の下に、これだけの設備があるとはだれも思わないでしょうね」
「規制はしてないけれど、これ以上地下設備は行かないでね、危険だから」
「あれは何なのですか?」
「発電システムよ常温反物質核融合炉は、反物質と通常物質を融合させることで放出されるエネルギーを利用しているの。無限のエネルギーを供給でき、環境にほとんど影響を与えないクリーンなエネルギー源なの、宇宙船の主要な推進源としても利用され、高エネルギー密度と効率的な燃料消費率により、宇宙探査や長距離宇宙航行に適しているのよ。それを設置してみたの。宇宙船みたいに場所を気にしなくていいから、設計は楽だったわ」
「説明は理解できませんでしたが、凄いのは分かりました。」
「今は無人だけれど、自立型有機ヒューマノイドを配置していくから、綺麗なお姉さんばかりになるわよ」
「なんですのそれ?」
「またそれ、説明がめんどい」
「そんなこと言わないで教えて下さいよ」
概要: 自立型有機ヒューマノイドは、有機的な外観と機能を持ちながら、高度なAIによって制御されています。このヒューマノイドは人間に似た外観を持ち、感情や思考を持つことができます。
生体技術の応用: 自立型有機ヒューマノイドは、生体工学の最新技術を活用しており、人間の細胞や組織に類似した構造を持っています。このため、従来の金属製ロボットとは異なり、より自然な動きや振る舞いが可能です。
感情と個性: このヒューマノイドは、AIによって感情や個性を持つことができます。学習能力によって環境に適応し、他者とのコミュニケーションや協力が可能です。
用途: 自立型有機ヒューマノイドは、医療や介護、労働補助、エンターテインメントなど多岐にわたる用途に活用されています。その生物学的な特性により、人間との共生や協力が容易になっています。
「以上が自立型有機ヒューマノイドの説明よ」
「その、感情の無い説明、何時も怖くなるのですが。止めてもらえません?」
「貴方も並列志向覚えればいいのにめちゃくちゃ便利よ、付与してあげようか?」
「いやです。頭が割れそうになり。三日三晩嘔吐が止まらず。死ぬかと思ったと言っていました。私は今のままで十分です。」
それから数日後メイドロボット50体が箱舟から送られてきた。
これで、地上の屋敷が無人放置じゃなくなる。
小さな屋敷なので、メイドロボ3体が常駐する。
これからはお客様にお茶も出せる。
地下には昼夜問わず47体のメイドロボットが作業を行う。
休憩?交代制?それ何て感じで潰れるまで扱き使う。
相手は機械なのだから。
そんな私に周りはうるさい。可哀そうだ、疲れているのじゃないか、顔色が悪い、最近ではお土産まで持ってくる。あぁ~いやだ、いやだ、男はなんでこんなに、若い女に甘い。見た目を全てお婆さんにしてやろうかしら。
あまりにうるさいので後100体のメイドさんが送られてきた。
遅くなって申し訳ありません。
「未来に飛ばされ、戻ってきたら異世界だった。」の執筆も続けております。
200話まであと少しですが、なかなか進まずにいます。
ごめんなさい。
「終焉の星から来た聖女」を優先してアップしていますが、あと少しだけ頑張らせて下さい。
今後ともよろしくお願いいたします。




