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乙女ゲーム

ここは、乙女ゲームなのね

作者: あやのん

婚約破棄の第三者目線の三本目の話しです。

前回の話しを絡めました。やっぱり何かずれました。

温かい目で読んで下さい。

 ご機嫌よう。シェルビー・レクストンと申します。

私、転生者です。

まだ、誰にも言ってませんのよ。


三歳の時、お父様と一緒にベッドに入るお約束をしてたんですけど、急にお城から呼び出しがあり、私、癇癪を起こして、泣きながら暴れましたの。

そしたら泣きすぎてしまって、

頭痛と吐き気で、朦朧とし椅子の角で頭をぶつけてしまいましたのよ。

その時でしたわ!急に頭の中に前世の記憶が…。

そのまま寝てしまったそうですの。

で、起きてすぐに確認したことは、髪の毛が、ピンク色なのかでしたわ。

その次の確認は、縦ロールがどうかでしたわ。

大体ヒロインは、ピンクの髪の色で、悪役令嬢と言えば、縦ロールがお決まりですからね。

更に、爵位と、出生の確認したら、お母様に泣かれましたわ。

ですが、あの時どれ程安心したか。お解りになりますか?


後、私の家族ですが

弟、カイエン 愛称でカイですのよ。

双子として、一緒に生まれてきましたの。

でもね、姉として弟に負けたくなかったから

頑張りましたわ。

読み書き(やはり日本語じゃな無かったわ!)、

歴史(こちらも日本史じゃな無かったのよ!)、

地理(世界地図全く違いますし!)、

政治、経済、外国語、マナー、ダンス、剣技、魔法、等々沢山ありましたわ!

更に、貴族としての知識、行動、振る舞い方なども追加されましたわ!

でもねカイには、算数と剣技と魔法は、負けました。

何でも無い様に見せてはいましたが、必死でしたわ。

 

ある日からカイは、木剣をがむしゃらに振るようになりましたの。

何もかも一生懸命過ぎて体が壊れないかと心配でしたの。

あの家庭教師のせいで!

ですが、ある日を境にカイの雰囲気が、変わりましたの。

なんて言えば良いのかしら?

良く言えば、肩の力が抜けて?

悪く言えば、気合いが足りない?

そんな感じに、柔らかくなりましたのよ。

ですが、姉離れの時期なのか少し寂しかったですわ。


早々、最近母親に似てきたようで、可愛いから、イケメンになりつつありますのよ! 

それに、騎士団に入団するだけあって、細マッチョですの。

こっそり覗き見しましたわ。お母様と二人で!

えっ?全身?見ましたよ?バッチリと。

カイ男の子から大人の男性になりつつありましたね。

ふふふふふっ


あと、私婚約者がいますの。

騎士団に所属のイケメン細マッチョ様ですわ。

ディオン・ラグルス伯爵令息様ですわ。

お父様に用事があるふりして騎士団に何度か出入りし、見つけましたの。

お父様には、「お父様の様な騎士の方が理想ですの」と、甘え。

お母様にも、喜ばれましたの。家柄、派閥、噂話等々確認して貰って、了承がでましたわ。

即、縁談話しを持ちかけ、囲い込みし、逃がしませんでしたわ。

更なる追い込みの為、お母様直伝の恋愛テクニックを使いましたの。

内緒ですわよ?

お陰様で、相思相愛の関係ですわ。ふふふふふっ 

 

大分話しが反れましたが、本日卒業パーティーですの。 

エスコートは、弟に頼みましたわ。

ディオン様お仕事で来られませんでしたから。

友人の、アウレイリア・スタリオン伯爵令嬢を見かけ弟とは、ここで一旦放れますわ。


「イリア、今日のドレス良く似合ってますわよ。」 

「ウフフッ、ありがとう。シェル。気合いが入ってるからね。」

「気合い?」 

「そうよ!隣国の王子様! ステルビオ・レイ・イプシロン殿下を見れるのも最後でしょ? 気合い入りまくりよ!」

「…。」

夢があるって素敵ですわ。妄想も良いでしょう。

温い目でイリアを見守りましょう。

「何よ。ちょっと位夢見たって良いでしょ?」

「…。」

「ダンス出来るかも知れないじゃ無い!」

「…。」

無理とは言え…。コホン。

遠くから応援しますわ。

 

「貴様とは婚約を破棄する!」

今、はっきり聞こえましたわよ。不穏な声が!

あれは?ホール中央からですわね。

 

まあ!王子様と婚約者様ですわ。

あら?あのピンク頭のご令嬢、噂話の通りになりましたわね?

やっぱりこの世界は、乙女ゲームなのですのね。

そして婚約破棄イベントですわね。

道理でイケメンが、沢山いらっしゃるはずですわ。

うん?あれは…。

「イリア、ちょっと外すわね。」

イリアに視線を向けると、手を振ってますわ。

さっ 弟は何処かしら?


ボーとしている弟を発見しましたわ。

近付いていくと

「姉ちゃんどうした?」

「家ではないのよ!姉上でしょうが!」

もう、あれほど言ったのに。

「あー、はいはい。姉上、どうしました?」

「ねえ あれ」

顎をクイッとホールにむけました。

「あー、アホ王子様?」

何処見てますの?カイ!

「違う!」

「えっ?何?」

本気で?気付いて無いの?

名前ーって忘れたわ。

「カイの友達の何とか! 挙動不審よ。」

さっきからソワソワしたり、頭抱えたり、キョロキョロしたり、なかり残念な子ですわ。それに有名でしたからね。

勉強は出来るのにね。

 

今度は、頭を左右に振ってますわ!

弟と、目が合したね。こっちに来てますわ!

「あっ 姉上、なんかしらないけど挙動不審が来る!」

「カイの友達でしょうが!」

とりあえず、逃げましょう。関わらないのが一番ですわ。 

弟よ!放しなさい。逃げたいのよ。道連れはイヤですわ!


さてこの挙動不審な弟の友人、何言ってるんでしょうね?

「これって婚約破棄だよな!」

「助けるイベントあると思うか?」 

「俺にも運がまわってきたかな?」

「これってチャンス?」

「アリだと思うか?」

挙動不審な弟の友人に両肩をガシッと掴まれた弟。

そこまで顔を近づける必要あるのかしら?の距離で鼻息荒く聞いてますわね。


挙動不審な弟の友人さん。

残念ですが、ホール真ん中のイベントは、ドンドン進んでいますわよ。気づか無いのかしら?

早く現実を見せてあげなさい! 弟よ!

私の腕を放した弟は、挙動不審な弟の友人の腕を放し、逆に肩を叩いているわ。


「ホールを見ろ!」

「!」

侯爵令嬢の前に隣国の王子様が立ち、令嬢をかばってますわねー。

そして崩れ落ちる挙動不審な弟の友人。

「終わった…。俺の イ ベン…ト。」

弟が首を傾げながら視線を寄こしていますけど、

ニヤニヤが止まりませんわ。

本当に、残念な方ですわね。

もしこの子が、転生者で日本人なら

「右の魔眼が疼いて…。」とか言ってそう。

いや、やってるですわ。

ふふふふふっ。


やはり彼の名前が思いつかなかったです。誤魔化しました。ごめんなさい。

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