仮拠点
興奮は治まってきたが、神経質になっているのかもしれない。
さっきまでは感じなかった微かな風の音や流れる水の音が聞こえてくるようになった。そして、
「腹減ったなぁ…。」
空腹も感じ始めた。暗くなる前に食べ物を探さないと。
川辺から目覚めた洞窟までをくまなく探索していく。
途中にかなり大きめの葉っぱを見つけることができたので、都合が良かった。
目についた食べられそうな物や使えそうな物をその葉っぱの上にのせていく。とにかくのせる。
拠点探しも考えていたが、時間もないのでとりあえず洞窟を住処にすることにした。
葉っぱの上にもうのりきらなくなったので、葉っぱを大鍋でも持つようにして、そのまま洞窟へと向かう。
途中、落ちそうになったので、体に押しつけるようにして何とか運ぶ。
周囲も警戒しないといけないので、洞窟までなかなか時間がかかってしまう。
無事に洞窟へと到着した。洞窟内は比較的安全だと思う。いや、そうに違いない。
とりあえず集めた物を整理、確認していく。
• ツタっぽい何か 長さはバラバラで5本
• ココナツみたいな果実 2個
• キノコ類 種類たくさん 数もたくさん
• 木の棒 結構堅い 3本
• 石 ほとんど手のひらサイズ 5個
• 葉っぱ 大きめのサイズ 3枚
…意外と集まってない。作業し終わった時はかなり達成感あったんだけどな。
お腹も減っているので、早速ココナツを食べてみる。
拾った石で外側の殻を割って中を見てみると、予想外にも果実のような身が詰まっていた。
即食べた。うまい。
桃みたいなみずみずしい感じで、酸味も感じる。何だこれ。
…不便なので、モモナツと名前をつけてみた。実際全然違う食べ物だし。
その後は、味も気にしないでとにかく食べた。2つとも完食した。
その後、洞窟内の物の置き場所や寝床を決めているとすっかり暗くなってしまった。
暗いと全く作業ができないので、仕方なく葉っぱを敷き詰めただけの寝床で横になる。
(…めっちゃ固い。寝づらい。)
不定期。