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砂漠の狼と奴隷に落ちた公爵令嬢  作者: 紫宛
神聖王国と砂漠の国
7/54

第7話 奴隷令嬢、逃げる

ここまで、

読んで下さりありがとうございます( ..)"



ドカッ、ドカカッ

砂塵を撒き散らしながら、こちらに向かって馬が走ってくる。

そして、近くからも悲鳴が上がる。

男達も、恐怖の悲鳴をあげる。


そして、馬車に衝撃が走った。横転し、私は転げ落ちる。

そして、目の前にいるのは……

「……っ!」


目の前に居たのは……

大きな牙で、馬に噛み付いた大型魔獣だった。馬が痙攣し、息絶える。

そして、バリ、ガリッ!バキバキッゴキュ

……食べている、馬を。

魔獣が振り返り目が合う。この場には、私しか居ない。

商人も、男達も、皆逃げだしていた。

その場から、私は動けなくなっていた。声など、もはや出るわけもなく。

ただただ、死を待つだけだった。

(痛いかしら……もう痛いのは嫌ですわね…)


でも、その時、声が響いた

『_____! ___逃げて!』

『はや____、』

(逃げる?何処に……)

『___立って!____』

『__こっちよ!!』

訳が分からない……、でも……

(逃げなくては……)

何故か、そう、強く思った。

手足を縛っていた縄は解けていた、恐らく、転げ落ちた時に解けたのだろう。

先程までこちらを見ていた魔獣は、興味が失せたのか、それとも、取るに足らないと思ったのかは定かではないが……また馬を食べ始めていた。

(逃げるなら、今しかありませんわね…)


痛む身体を叱責し、走り出す。

声がする方へ。

懐かしい、声がする方へ。


何処に向かって走ってるのか分からない。

でも、信頼出来る気がした。

姿形は見えないけれど、声も微かにしか聞こえないけれど……

(でも、とても懐かしい感じが、しますもの)

『こっち、こっち____』

『大丈___』

『走って、走っ___』

『____少しだから!』

どれくらい走ったかしら…

息が続かない、そう思った時、遠くの方に緑が見えた。もしかして、……オアシス?


走って、走って辿り着いたのは、砂漠に点在するオアシス。

(はぁ、はぁ)

(ここは、オアシス?…)

さっきまで、聞こえていた声が、もう聞こえなかった。辺りを見渡し、水辺に寄り、透き通った綺麗な水を口に含む。

(お行儀が悪いかしら…でも、喉が乾いて……)

夢中で水を飲む。


その時、後ろからウウウと唸る声がした。

先程の魔獣が追い付いたのかと、絶望が襲い掛かる。振り返るのが、とても怖かった。

(……)

襲われる、そう思い身を固くしていた。

だが、いつまで経っても衝撃は来ない。

ただ、唸り声だけは、ずっと聞こえていた。

静かに、静かに振り返る。


「……っ!!?」


そこに居たのは、太陽の光に反射し輝く大きな、…………

そろそろ、銀狼と出会います!

ワクワクです。

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