第5話 薔薇の集い
今回のお話は……
三大淑女と呼ばれる、
3人の内の2人のお話です。
ロズ・ロゼリア
紅、青、白色の薔薇に囲まれたテーブルに2人の少女が向かい合って座っている。
セレスティナ王国には、ロズ・ロゼリアと呼ばれる三大淑女がいた。
紅薔薇、白薔薇、青薔薇。
紅薔薇は、赤い髪に紫の瞳、武術に優れ、攻撃魔法を得意とする淑女。
白薔薇は、白髪に、桃色の瞳、知識に長け、回復魔法を得意とする淑女。
青薔薇は、青銀の髪に、翡翠の瞳、武術を嗜み、知識にも優れ、完璧な淑女と呼ばれた、精霊魔法を得意とする淑女。
3人の淑女は、定期的にお茶会を開き、お互いのもつ情報を共有してきた。
だが、現在ここには、2人だけ。
青薔薇と呼ばれた淑女、シルフィアは国外追放となり、現在行方不明中だった。
「紅薔薇様、青薔薇様の事お聞きになりまして?」
「……ああ、聞いているよ。馬鹿な王太子がやらかしたそうじゃないか」
優雅にお茶を飲みながら、2人は話している。ここに、使用人は一人もいない。
ロズロゼリアのお茶会は、機密事項の会話も多いため、使用人は同席させない決まりなのだ。その為、言葉は砕け、王族に対し不敬となり得る発言も普通に話している。
「そうですわ、まさか、青薔薇様を追い出すなんて……何をお考えなのかしら?」
白薔薇は、頬に手を添え首を傾げる。
「馬鹿の考える事など、私達には分からないよ。それより、青薔薇様の事だ。まだ、見つかってないんだろう?」
「ええ、私も手の者達を使い、探してるのですが……見つかりませんの
ミュゼット公爵様も影を使い探してるそうですわ」
「そうか、公爵様も見つけてないのか…
レンフォード殿や、アルベルト殿も探してるんだろ?なぜ見つからん」
「私も不思議で仕方ありませんの。レン様やアル様、公爵様や私、本気で探してますのに…王太子如きに遅れをとるなど…」
「おいおい、如きなどと言って良いのかい?彼は君の……」
「良いのです!青薔薇様を傷つける者など」
そして……沈黙が降りる。
「……まだ、国を出ていない……とか?」
「その可能性も、調べてますわ。でも、手がかりは何も……」
「白薔薇、青薔薇様の事、諦めるつもりはないのだろう?」
「勿論ですわ。この国は、青薔薇様に感謝すべきでしたのに愚かですわね」
「そうだな、この国が今まで無事だったのは、青薔薇様が外交の一手を担ってた事、そして、精霊の愛し子の力でで守ってくれていた事だと言うのに」
白薔薇は、口元に手を当てて、ふふ…と、笑う。紅薔薇もハハっと笑う。
「「青薔薇様を追い出した事後悔させて」」
「やろう」
「やりましょう」
見事に息のあった言葉を吐いた。
「青薔薇様の居ないこの国に、未練などありませんもの」
「青薔薇様の居ないこの国に、残る意味などないな」
2人は、バラに囲まれたテーブルで、手を取り合い不敵に笑う。
三大淑女ロズ・ロゼリアの
名前や、立場は、後々出そうと思います。
どの位置で改行するのか判断つかず、読みづらかったら申し訳ありません。
明日は、投稿お休みになります。
よろしくお願いします




