【短編】とはプロローグ(またはプロット、構想メモ)ではない
小説投稿サイト、特になろうにおいての【短編】ジャンルに対する疑問と不満が溜まってきたもので、自分の見解を……。
私は小説を読む時その世界観に入り込む為に、長編は時間的余裕のある時に一気読みします。
対してあまり時間の無い時、隙間時間などには短編を選んで読みます。
で、多数の短編を読んで感じた事。
【短編】として成り立っていない作品が余りにも多い。
【短編】というものを勘違いしている投稿者が多過ぎるのではないか。
小説と謳っている以上、その作品で一つの物語が完結するべきではないでしょうか。
ところが【短編】として投稿されている殆どの作品が、起承転結の「起」のみ、連載作品でいうところのプロローグ部分。酷いものになると「起」すら成り立っていない。
中には作者の構想メモ(プロット)が書かれているだけのものも見られます。
また一部には、「評価が良ければ続きを連載で書きます」という作者コメントが書かれているものも。……所謂ポイント欲しさと連載誘導かとどうにも残念な気持ちになります。連載で読みたければ最初から連載作品を読むので。
折角の面白い設定、惹き込まれる上手な文章に楽しく読み進め……結果、中途半端な終わり方に消化不良のもやもや感と時間を無駄にした妙な苛つきだけが残ります。
こういう作品をあげる場合、せめてあらすじ(作品情報)に書いて貰えないものでしょうか。
(プロローグのみです。とか、構想メモ、プロットです。とか)
確かに一つの作品を短い文字数に纏めるのは難しいと思いますし、「長編より短編の方が難しい」と某有名プロ作家様も言っておられました。
ですが、「構想メモ」「プロローグのみ」を【短編小説】と呼ぶのは如何なものでしょうか。
サイトの中には勿論【短編】として素晴らしい作品も多数あります。
短い文字数で簡潔に、綺麗に一つの物語として完結している作品達。それが本来の本物の【短編】と呼べるものだと思うのです。
ところが残念な事に、多くの【短編もどき】に埋もれてしまい本物の【短編】に中々出会えないのが現状なのです。
親切な作家様の中には、「思い付き、プロローグ、プロットのみを集めました。続きは期待しないで下さい」などと注意書きを載せた上で短編シリーズとして上げてる方もおられます。
そんな気遣いがあれば、読者としても納得して読めるのですが。
確かにこの場は誰もが自分の作品をある程度好きに掲載出来るサイトです。
ですが作品を発表する以上少なからず誰かに読んで欲しいという感情がある筈です。
そして読者にも、作品を選ぶ権利、「目」があります。
【短編】を検索して選んで読む多くの読者は中途半端なプロットやプロローグが読みたい訳ではないのです。
作品として上げる以上それを忘れないで欲しい。プロットなどを載せたいならブログなどでやって欲しい。
ただ勘違いして欲しくないのですが、ここはあくまで「小説投稿サイト」であり、投稿者の殆どが素人だと納得の上で私は読んでいます。
だから文章や構成の上手い下手に拘っている訳ではないのです。
お金を払って読んでいる訳ではないのですから。
……その中で好みの作品に出会えた時の喜び、発掘する楽しみもあるのです。
主題がズレてしまいましたが、言いたい事は一つです。
【短編】を何の注意書きも無くプロット置場、プロローグや連載誘導扱いにしないで下さい。
【短編】ジャンルに置く以上、一つの完成した作品として載せて下さい。
一読者としての作者の方々へのお願いでした。
沢山の反響を頂き驚いていると同時に、同じ意見の方が多数居らして安心しました。
本文の中で自身の意見は書いてしまいましたし、考えた末個別の感想返信は控えさせて頂く事にしました。申し訳ありません。
ですが色んな考えを拝見出来て大変参考になりましたし、それだけでも書いて良かったと心から感謝しております。
沢山のご意見本当に有難うございます。
7/14