女神の裏切り
お店はちょっと騒々しくなった。教団の教祖のお出ましにみんな驚いてる。
「女神?綺麗だなぁ」
「うんうん。綺麗だね」
なんだか、アキラ君だけは浮かない顔をしているよ。
「ねえ、女神もメイド服着てよ〜〜。綺麗だし」
「え?私がメイド?ちょっと似合わないです」
「着てみるだけでいいから?ご主人様って言わなくてもいいから」
「なあ、おまえ。どうして女だけを集めてたんだ。男にモテモテだろうに」
「さあ。たまたまじゃないかしら」
「おまえ、嘘つきだろう。嫌な女だな」
「そんなことないです。メイド服って可愛いし、コスプレとかも好きですよ」
「じゃあ、バニーガールとかぜひ!モデル体型でだし」
「いやです。恥ずかしいですもの」
男子達、エロい事ばっかり考えるんだね。これじゃ女神は男子から遠ざかるよね。でもこの娘は嘘つきなんだ。同情の余地ない子なのか。
「ノンちゃんのコスプレ服着てみたら?そのブーツとセットなら、似合うかもしれないし」
おい。余計なこと言わないでよ。直接、肌に触れる物なんだし、気持ち悪いじゃないか。
「ノンちゃん、貸してあげなよ。ちょっとだけ」
仕方ない。あとで時間を戻して新品同様にしようかな。
「着替えて来るから、覗かないでくださいね」
これって覗いて欲しいのか?ワザと男子をそそのかしているのか?
女神が着替えて来たよ。男達は大絶賛している。
「ノンちゃんと違って細いから可愛いよ。スタイル抜群だね」
おい。おい。私の立場がないだろう。あれ。なんか雰囲気違うぞ!いつの間にかスティックまで持ってるぞ!
「私は魔法少女よ。えいっ!」
「あっ」
時間を止められたらしい。女神がいなくなってる。
「盗まれた!」
やられちゃったね。ある程度予想はしていたけど。やっぱり嘘つきな悪い子だった。
「どうしよう!ノンちゃんごめん。俺たちのせいで大変な事になっちゃった」
「ごめん。ノンちゃん」
みんなが謝っているよ。
「私だって、可愛いんだからね。そこんとこ間違えないで!」
「そこ、怒ってるの?」
「当たり前でしょ。痩せてるだけが全てじゃないんだからね」
「じゃあ、ユウ君よろしくね」
私はこんな時のためにGPSを仕込んでおいたんだ。
ユウ君は、GPSの行方をPCで追いかける。横浜から相模へ向かっている。本拠地はそっちか。いくら聞いても本拠地わからなかっただろうね。
ある意味良かったよ。相手の秘密アジトも判ったし、もっと大きな組織だってわかったしね。
「じゃあ、行く?」
「ああ。俺の仲間達を全員集める。ノンにはお世話になっているからな」
「僕達にも責任あるから連れてって!」
じゃあ、取り返しに行かなきゃ!




