女神の願い
私が去った後、宗教団体は混乱気味だった。
「どうする?幹部になるって言ってるよ」
「宿題まで押し付けた。なんて自己中なんだ」
「でも、バケツに水って凄い。本当の魔法使いなのか?」
教団の皆は謎のブーツを見ながら、溜息をついた。
私はアキラ君達と合流してお店に戻った。
「どうだった?私も魔法使えるようになったみたいだけど」
「うん。インチキだった。証拠画像が残ってる」
あーあ、レールガンを撃ちたかったなぁ。
「そもそも狙いがわからない。なにがしたいんだろ。随分と手が込んでるけど」
「やっぱ。わからないから、聞いてくるね」
私はもう一度、教団本部の女神サマに逢いに行った。
「ただいま。みんな元気ぃ。幹部のノンちゃんだよぉ〜
」
「また来た。もう来た。トイレでも行ってたの?」
「美少女はトイレに行かないのだ。それより、女神とふたりっきりで、お話がしたいんだ。」
「自分で美少女って言うか!」
「あら、奇遇ね。私もお話したかったんです」
私は女神の個室に連れて行かれた。
「で、ざっくばらんにストレートに聞きますけど、貴女は時間を止められるんでしょう?」
「うん。ヒョンな事から出来る様になったよ」
「私は、悪いことしようとしてないわ。本当です。みんなの助けになれたらって正直に思っています」
「私は魔法を特別に使おうと思ってないよ。いつか歪みが出るし。なんで、そんなに魔法にこだわるの?」
「以前、魔法で時を止めて貰って。その人が履いていたブーツがこれです」
コス衣裳の他にもブーツもあったんだ。これもコスっぽい。白ブーツに赤やピンクのリボンってどんだけ恥ずかしいんだ。
「こんな恥ずかしいブーツをよく履けたなぁ」
「でも、このブーツは何処へでも行けるらしいです。過去も未来も異世界も」
「異世界?行ったら帰って来れないとかってオチじゃないの?」
「いいえ。私は行って帰って来ました。だから、魔法を信じてるし実際に使えるじゃないかと信じています。それで皆さんに魔法が発動するのか試してもらっているんです」
「異世界か。見てみたい気もするけど危険がいっぱいな気がする。海外さえも一人じゃ行けないのに」
異世界の話を聞いてみたいけど、それは後にしよう。この女神って悪い子じゃない気もするし、私じゃわからない。インチキ魔法をしたのも事実だし。みんなのためかぁ?どうなんだろう。
「みんなの願いってどんな感じ?」
「死に別れた祖父母にお礼を言いたいとか、好きな人に想いを伝えたかったとか。過去の後悔が多いですね」
「本人を連れて行くことには賛成出来ないけど、手紙くらいなら届けてあげてもいいかな?過去に行けるとしたらだけど」
「それでも構いません。ぜひとも、お力をお貸しください」
「じゃあさ、時間を止めて移動するネ。行き先は私のメイド喫茶だよぉ〜。いいかな?」
「はい。」
この子が信じられるか?みんなに聞いてみようかな?




