第三捜査.金髪ロリ
お久しぶりーフリーメイソン。
こんな感じでちょくちょく出していきます。気長に待っててください。
「また寝坊じゃあーーーい!!!!」
夢魔に勝てても睡魔には勝てないのナンデー!?
ヤッバイなぁ、また聖塚さんに怒られるうううううう!!!
「こんな時に生力使えればなぁ……」
夢魔などの仕事に関する戦い以外で生力を行使するのはご法度らしい。
「ええい、全力疾走じゃあ〜〜〜い!!!」
自分が出せる全力で職場まで駆け抜けた。
「おっくれましたァァアア!!!……ってあれ?聖塚さんは?」
職場に聖塚さんの姿はなかった。
代わりにそこにいたのは……
「あら、あなたが新入りの?」
ゴスロリ衣装の金髪ツインテールだった。
「ふふっ、はじめまして。私は金威 伊織。ここの所属よ。あなたのことは冷徹クソ男から聞いているわ。よろしくね。」
「あ、こちらこそ」
金髪ツインのゴスロリか。現実で初めてみたわ。
「おつかれー、おっ新入りちゃん!今日もしっかり来てるねぇ。」
そこに課長さんがきた。トレンチコートを某ピースの某海軍の3人のお偉いさんみたいにきてるのがなんか映える。かっけぇ。
「課長さん、お疲れ様です」
「ってあれ?イロリっち来てたんだ!丁度いいや、お仕事行ってくれないかな?」
イロリ?伊織……イロリ……伊織ロリ……あっ(察し)
「アンタは相変わらずひとづかいがあらいわねぇ。こちとら最近の会合で疲れてんのよ?ま、やるけどね。」
会合?
「会合ってなんですか?」
「彼女はいいとこのお嬢さんでねえ。金威コーポレーションって聞いたことない?」
えええ!?
「金威って、あの大手の……伊織さんがそこのご令嬢なんですか!?」
「よして。ここでは普通の女の子よ。まぁ、私のことはどうでもいいわ。四葉、仕事の話をしましょう。」
あ、そういえばそうだったねと、課長さんが話し始めた。
「近場で夢魔の結界が張られたっていう通報を受けたの。結界は出来立てらしいからまだ人には影響を及ぼしてないだろうけど、影響及ぼしてからじゃ遅いからね。先にそいつを押さえといてって話。」
伊織さんが立ち上がり、こっちに目をやる。
「じゃあ行きましょうか。といっても私走るのは嫌よ?あなた車運転……できないわね、年齢的に」
まぁ、高校生ですからねぇ。
「車なんか使うよりもよっぽど早く着くよ。ね?新入りちゃん。」
「おりやあああああ!!!」
ジャンプ力を目的地に到達する程度にする。
「ははは!!!すっごい!あなたの力最高ね!」
「あんまはしゃがないでください!振り落とされますよ!」
伊織さんが興奮しながら抱きついてきている。悪くない。
っと、そろそろか。
「着地しても痛くない程度の威力にする!!」
フワッ、とした気がすると、ゆっくり地面に着地した。
うーん。聖塚さんの時と似た感覚。このあたり一面がもやっとした感じがする。
「出来立てって言ってたけど、それにしては結構強めの結界ね。行くわよ新入りさん、結界破って。」
oh、デジャヴ。
「自分、どうすればいいのかわからなくて……」
「あの冷徹クソ男……新人にやり方くらい教えなさいよ、ったく。」
はぁ、とため息を一ついて、こちらをみた。
「生力を使うときの感覚を手に集中させて、シーツを破く感じで手を動かす。言葉で表せばこんな感じね。やってみなさい。」
言われた通りやってみると、何もないところにガラスのような触感があった。これが結界か……
ゆっくりと、その結界を破った。
「……アレ、ですか?」
「アレね。うん。」
結界に入り、空を見上げると、そこには巨大な夢魔の姿があった。
「二足歩行の夢魔か。結構強めなんじゃない?」
いや「強めなんじゃない?」なんてスケールじゃねぇんだけど!もうべムラーなんだけど!ウルトラマン知らない人ベムラー分かんないんだけど!
「ちょっとヤバくないですか!?」
「人はまだ誰も入れられていないみたいだし、他の人が入れられる前にちゃちゃっと片付けましょう。」
「ちゃちゃっとって簡単に言いますけれども!?」
「なによ、自信ないの?そんなに最高な力持っといて?まぁいいわ、今回は見学でも。入ったばっかりなんだし、これが普通よね。」
はい、これが普通です。
すると、彼女は静かな前へと進んだ。
「さぁ、私の手のひらで踊りなさい、クソッタレの化け物め!!」
時間がない。
時間が。