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月一投稿ですみません。
昨日作った魔道具を使っての授業。
魔力を感じるのが目的の授業です。貴族の子供たちであれば、もう慣れていることなのですが。平民の子もいる学園では必ずやることになっています。
「それでは皆さん、配った箱の上に手を乗せてみて下さい」
私が箱の上に手を置きながら、生徒たちに同じ動きをするように促します。
驚いている子、なんともない顔をする子と別れるはずでしたが。一人、どちらでもない子が居ました。
「どうしましたかアリ君」
「な、何でもないです先生」
袖で乱暴に涙を拭いて、何でもないという生徒相手に、私はなんと声を掛けたらいいんでしょうね。何か事情があるのだとしても、聞くことはできないでしょうからね。
「何かあったら言ってくださいね」
「はい」
「さて、今体から何かが抜ける感覚があったと思います。それが魔力です。皆さんに魔法を使う才能のある子がいるかどうかわかりませんが。魔道具を使う機会は増えるでしょうから、この感覚に慣れておくといいでしょう。必要な子はそのまま箱を持ち帰ってもかまいませんからね。では、魔力とはそもそも何なのか、という説明からしましょう」
と、魔力の説明をする授業を終えて職員室に戻る帰り道。ルーナさんと会いました。
「レティア先生、おはようございます」
「おはようございます」
「あの、教科書が見つかったんです!」
「そうなんですか? それは良かったですね」
「はい、それで教科書を返したいんですけど。今からいいですか?」
「ええ、いいですよ。職員室で待っていますね」
「はい」
それからルーナさんを待っていると、職員室に教科書を持ってやってきました。
「先生、教科書ありがとうございました」
「どういたしまして。どうやって見つかったんですか?」
見つかった経緯が知りたく、ルーナさんに聞きました。
「それが、クラスの子が間違って使っていたみたいで」
「そうでしたか。なんにせよ見つかってよかったですね」
「はい。それじゃあ失礼します」
ルーナさんを見送りながら。ゲームの物語のことを考えていました。
覚えているシナリオと流れが変わってきていますし、起こった問題にその都度対処していくのでいいでしょうか。
一番の難関だったティア様も普通ですし。小説のティア様は人間不信を拗らせすぎて、事あることにローゼン様を呼び出すんですよね。ローゼン様に強い執着心を抱くティア様が、ローゼンを取られたくなくて色々とルーナさんの邪魔をするのですが。
今のティア様はローゼン様に執着もしてませんし。アーサー様とも良好な関係を築いていると聞きますから。問題ないでしょう。
不安なのはゲームシナリオの方ですね。グリード君もルーナさんのことが気になってるようですし。このまま三角関係と言うことも。いや逆ハーレム展開もあり得ますか。ゲームですから。
ただ……
逆ハーレムになった時、ルーナさんは普通ではないことの証明になってしまうのですよね。
魅了のギフト持ち、もしくはゲームの知識があるか。ゲームの知識だけでは逆ハーレムにならないでしょうから、魅了のギフトの可能性が高いですけど。
何にせよ、普通ではない、と言うことには変わりがなくなってしまいます。願わくば普通の学校生活を送ってほしいですね。
と、そこで肩を叩かれ名前を呼ばれました。
「ア、レティア」
「ん、クロード。なんですか?」
私の肩を叩いていたのはクロードでした。
「何回呼んでも返事がなかったので心配したんですよ。また考え事ですか」
「ええ。クロードは何か私に用事があってここに?」
クロードは剣術教師なので、別の職員室にいるはずなのですが。
「妻に会うのに理由は必要ですか?」
「学園内では節度を持ってくださいという話です」
「わかっていますよ。久しぶりにお昼を一緒に食べませんかと誘いに来ただけです。それくらいであればかまいませんよね」
「わかりました。中庭のベンチでいいですか」
「ええ、それではお昼に」
(レティア愛していますよ)
去り際に耳元でそう囁いていくものですから、慣れないことに驚いた私の鼓動は早くなっていました。顔にまでは出しませんでしたが。
クロードらしくない行動ではありましたが、愛しているといわれて嬉しくないわけもなく。幸せなまま、その後の授業をすることができました。
読んでくださりありがとうございました。
誤字脱字は下に専用のがあるので、ありましたらよろしくお願いします。感想などもお待ちしています。そして読んでくれてありがとうございます。




