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誤字報告などありがとうございます

 聞こえた声は、リーアのもので。やはり茂みを超えた先にいたのはリーアでした。木に寄り掛かったまま血を流すクリス君と隣で傷口を押えているリーア。転げ落ちたのはクリス君で間違いないようですね。


「リーア、あなたでしたか」

「レティアっ! 頼む手を貸してくれ。クリスの血が止まらないんだ」

「わかりましたから、落ち着いてください」


 元々救援に来たので、応急処置用のものは持ってきています。処置はリーアでもできますから二人でやればすぐできるでしょう。


「応急処置をしますよリーア。今すぐ処置をすれば間に合います」

「わかった」


 落ち着きを取り戻したようですし。大丈夫そうですね。


「それにしても、リーアがついていながらどうしてこうなったんですか」

「それがだな。私の班は動物を狩って食料を得ようとしていたんだ。鹿を上の崖の近くまで追い詰めたんだがな。クリスが鹿の反撃を受けて転がっていった先が崖だった。というのが事の顛末なんだ。私がついていながら助けることもできなかった」

「鹿を追い詰める場所は生徒自ら?」

「ああ、私はあくまで付き添いをしていたからな。危険な状況でもない限りは手を出さないことにしていたし」

「ではリーア。それはリーアのせいではなく生徒の不始末だといえます」

「だがっ!」

「騎士として考えればわかると思いますが」

「それは……」


 とりあえず応急処置は終わりましたね。出血も思ったよりは多くありませんし。


「生徒たちは追い込む場所を間違え、仲間を危険にさらした。それは彼らの失敗であり問題でしょう。そしてその後始末は我々大人のすることです」

「レティア」

「私達が過去に犯した失敗忘れたわけではありませんよね。リーアが素振りをしていた時に剣がすっぽ抜けて……」

「わ、わかったからその話はするなっ。クリスが聞いてたらどうするんだ」

「別に聞かれてもいいと思いますが?」

「は、恥ずかしいじゃないか」

「恥ずかしがる理由はないと思いますが。いつものリーアらしくありあせんね」

「こ………………………た」

「声が小さくて聞き取れなかったのですか」

「告白された」

「誰に」

「クリスに」

「クリスってクリス君にですか」

「うん……」


 これはとても喜ばしいことですね。今でなければ。


「いつですか」

「さっき意識を失う前に。ずっと前から好きでしたって。なあレティア私はどうしたらいいんだ」


 すごいタイミングで告白しましたね。もしかして怪我をして、言えなくなる前にとでも思ったのでしょうか。それにしてもタイミングが悪いとしか思えませんね。いえ、こんなことでもなければ告白できなかったかもしれませんね。

 クリス君の呼吸も落ち着いてきましたし、あとはほかの教師が来るのを待つだけですか。


「リーアはどう思っているのですか」

「鍛錬はあきらめずについてくるし、素直で誠実でいい奴だと思う」

「ありかなしかで言えばどうですか」

「悪くないと思う。私に付いてこれるならもしかしたら、父にもあきらめずに立ち向かうのじゃないかと幻想を抱いてしまう」


 昔のことを気にしているのですね。目の前から好きな相手が逃げ出して、裏切られた日のことを。それが怖くて恋愛をしなくなったのですから。あの時もう少し痛い目を見せておけばよかったでしょうか。昔のことを引き合いに出しても仕方ありませんね。あの時はリーアがもういいと、泣いて言っていましたし。


「幻想ではないかもしれませんよ。クリス君が鍛錬を始めた理由知っていますか」

「剣術を習えなかったからだよな」

「リーアに一目惚れしたからだそうですよ。ティア様曰く」

「ティア様が。いや待て、レティアティア様がそう言ったのか」

「ええ」

「知ってるのか、ティア様が」

「いつクリス君が告白するのか、鍛錬を楽しそうに見てましたよ」

「なっ!!」


 顔が赤くなって恥ずかしそうですね。初心というか、可愛いですねこういうところは。本当、こういうところはあまり見せないからうまくいかないのです。まあ、半分リーアの父親のせいとも言えますが。ええ、前に会ったことがありますが。いわゆる脳筋子煩悩という人でしたし。


「いやしかし、クリスはまだ若い。到底父に勝てるとは思えん」

「そうでしょうね。未だに国境警備隊の総指揮長のまま。動きも衰えていないと聞きましたし。国境付近は山賊、盗賊が頻繁に出没すると聞きます。戦闘も多いようですから、剣の腕が錆びついてるわけでもないでしょう」

「やはり勝てるわけないではないか……」

「一人いるじゃありませんか、確実に勝てる方が」

「どういうことだ?」

「母は強しと言いますからね」

「大丈夫かー!!」

「怪我はしていますが大丈夫です」


 キャンプ地に戻った生徒が呼んできた教師のおかげで崖の上に戻ることができました。クリス君の意識がそのうちに戻ることはなく。リーアの班のほかの生徒は注意と説教をされたものの遠征は続けられることになりました。


 そしてクリス君が目を覚ましたのは、帰る前日の夜。約二日立って目を覚ましたのです。


読んでくださりありがとうございました。


誤字脱字は下に専用のがあるので、ありましたらよろしくお願いします。感想などもお待ちしています。そして読んでくれてありがとうございます

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