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半年ぶりほどであります。とある作品を完結させるのに忙しくしておりましたが。完結したのでこちらを書けるようになりました。長く待たせてしまい申し訳ございません。

 今日も今日とて、クリス君とリーアは鍛錬場で剣を交えています。


「今日も元気ね、あの二人」

「そうですね」


 クリス君がリーアに恋心を抱いているかもしれない。という話をティア様から聞いてから、私とティア様は二人の様子を見守るようになりました。リーアの結婚は私にとってもティア様にとってもうれしいことですから。

 クリス君の剣の腕前は、始めた時よりは上達しているものの。リーアに手加減をされている状況です。リーアの実力が高いので、手加減なしになるのはまだまだ先のようです。


「クリス君って、まだ告白してないのよね」

「そうですね。リーアのことですから、告白されたら報告というか。慌ててどうすればいいか、聞きに来そうですし」

「そうよね、いつ告白する気なのかしら」

「リーアに一撃入れることができたらとかでしょうか」

「それは現実味のある話なのかしら」

「私からは何とも。クリス君の才能と努力次第なので」

「才能自体はあるのね」

「悪くないとリーアからは聞いています」

「気長に待つしかないのかしら」

「リーアにクリス君がリーアのことを好きだと言えばすぐにすみますが。クリス君の努力が水の泡ですからね」

「さすがにお節介が過ぎるわよね」


 私たちにできることはなさそうという結論で落ち着いてしまい。あれよあれよという間に一月が経ちました。クリス君の実力は上がるものの、リーアから一本とることが出来ず。関係の進展はありませんでした。

 そして……


「遠征の引率に私が、ですか」

「そうそう、頼めるのがレティアくんしか居なくてね」

「ですがクラスを持っていますし」

「代わりの教師は手配するからさ」


 私はアルビィーネ教授から頼まれ事をされていました。高等科の生徒が参加する遠征授業。参加は自由で、道具なども学園がある程度は用意してくれます。私が前に借りたものがそうですね。


 なので経験を積むには持ってこいと、武術の授業を取ってる生徒は半強制参加させられてます。私もリーアもセレスティーナもレンオと参加したのを覚えています。三泊四日、キャンプを建て食べ物も自分で取ってくるサバイバル形式で野営の仕方など色々学べます。


 ただ、食料がとってきたものだけなので。おなか一杯になるかはその日次第なのですが。食べ物が少ないと言い争うになることも珍しくなく。殺伐となるか楽しくなるかは運です。


 私以外の引率の教師は魔法を使えたり武術を使える高等科の先生方で。私はいらないんじゃないかと思うのですが。アルビィーネ教授の代わりなのでそれもできないんですよね。


 もちろん武術を使える教師の中にはリーアもいます。私が行くと知ってついてきてくれました。ティア様から離れることはないはずなのですが。そのティア様からのお願いと、エングラスト学園の警備が王城よりも厳しく断ることができなかったんだ、とリーアが言っていました。


 ティア様にも困ったものです、私よりもティア様の御身の方が大事だというのに。とはいえ嬉しいことには変わりないので帰ったらお礼を言うつもりです。


「それにしても懐かしいな。レティアとまた大人になってから参加することになるなんて」

「あの時はセレスティーナも一緒でしたね」


学生だった頃。リーアは強制参加で、私とセレスティーナはリーアに誘われて参加しました。食材をとってくるのが私とリーアで調理をしてくれたのがセレスティーナでしたね。肉はリーア、木の実や食べられる植物は私が探してだったので、不自由なく終えることができました。


「また皆で出かけてみたいものだな」

「夢ですか?」

「夢か。確かにそうかもしれないな。レティアは教師、セレスティーナは夫人になって。私は騎士団長だ。皆あのころとは変わった。出かけることも簡単にはいかなくなってしまったな」


昔のことを懐かしみ、思い出してるのか。晴れた空を眺めているリーアは絵になっていました。


「出かけましょう、セレスティーナの都合のいい時に。私たちが遊びに行ってもいいですし。あの頃と何ら変わってなどいませんよ。会おうと思えば私たちはいつでも会えるんですから」

「そうだな、セレスティーナに聞いてみるか」

「エングラストの方に来てくれるといいのですけどね」

「案外すねるかもしれないな、私とレティアが頻繁に会ってることに」

「それはそれで見てみたいですね」


森への移動の最中、そんな話をして歩いたのでした、

読んでくださりありがとうございました。


誤字脱字は下に専用のがあるので、ありましたらよろしくお願いします。報告してくださった方はありがとうございます。

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