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7.5

「失礼しますティア様」

「いらっしゃいシャロン。いつも通りでいいわ楽にして」

「ではお言葉に甘えまして。お久しぶりですティア」

「本当ね何日ぶりかしら」

「二十日くらいです」

「寂しかったわ!」

「わっ急に抱きついてきたら危ないですよ」

「だって寂しかったんだもん」

「もんって急に子供にならないでくださいよ。甘えるならレティアさんがいますでしょ?」

「だって恥ずかしいもん」


 確かにレティアはお母様みたいって思うけど面と向かって話すと恥ずかしいし、でもいつかはお母様って呼んでみたいな。


「もう、そう言えばレティア様やリーア様セレスティーナ様が見えませんけど」

「三人は庭園でお茶会してるはずよ?今日はシャロンとお茶する予定しか入ってなかったから、午後はお仕事お休みしてもいいよって言ったのだけどお茶会の時だけお休みくれればいいって譲らなかったの」

「そうなんですか皆さんティア様の事が大事なんですよ。今日のお茶菓子はみたことないものですけど」

「ベックさんが作ってくれた新しいお茶菓子よ!私もまだ食べてないの」

「ティアとお茶をすると毎回新しいお茶菓子が出てくる気がします」


 えっと前にシャロンとお茶した時はマーマレードっていうお菓子をベックが作ってくれて、その前はマカロンを作ってくれて、そのまた前はふわふわしたケーキを作ってくれて。確かにシャロンとお茶すると新しいお茶菓子が出てくるかも。


「そう言えばそうかも?とりあえず食べましょ♪紅茶を入れてちょうだい」

「ただいまお入れ致します」

「美味しい♪中に果物も入ってるわ」

「これはリッコでしょうか、美味しいですね。ティア、このお菓子はベックさんが考えたのですか?」

「えっと確かレティアにレシピを教えて貰ったって言ってたよ?」

「レティア様が…やっぱりレティア様はすごいですね。お父様からも色々聴いてはいますが」

「シャロンのお父様ってレオン騎士団長様よね?」

「はいティアのお父様のルエン国王の右腕と言われてます。お父様は「レティアはこの国で一番頭がいい」って言っていました」

「やっぱりレティアは凄いの?」

「凄いなんてものではすまないかも知れません。お父様が言うにはこの国の国立図書館と同じ規模の学園図書館の本を全て読んで記憶しているとか」

「国立図書館って城下町で一番大きい建物だったよね?」

「そうですよティア」

「じゃあレティアって歩く図書館?」

「間違っては無いかもしれませんがレティア様の前では言えませんね」


 でもレティアは記憶力強化っていうギフト持ってるから覚えるのは簡単だからあんまりすごくない?


「ねぇシャロン、レティアは記憶力強化っていうギフトがあったはずだよ?だから覚えるのは簡単だと思うのだけど」

「そう言えばお父様も言ってました。確か見たり聞いたことは忘れないんでしたっけ?」

「そうよ」

「だとしても凄いですよ?学園に入ってから六年で全ての本を読んでしまったのですから」

「えっと六年だから約二千日?」

「そうですねでも学園図書館の蔵書は十万冊と聞いていますよ。なので一日に五十冊読んでいる計算になります」

「私一日五十冊も読めないよ?」

「それほどレティア様が凄いということです」

「レティアはすごいのね」

「そうですよ。さてどうしましょう、何を話しますか?」

「んーとシャロンのお話を聞かせて?」

「私のですか?あまり面白味もない話ですけど」

「それでもいいの、聞かせて?」

「それじゃあそうですね、最近お屋敷にいる時は習い事をしていますね。ダンスや音楽の習い事が多いです。たまに母から裁縫も教えて貰っています」

「シャロンは裁縫できるんだ、私もやってみたいな」

「ティアがやりたいならレティア様かセレスティーナ様に頼んでみては?」

「頼んでみようかな。ねえシャロン、再来週エバレド劇場に演劇を見に行かない?」

「再来週ですか?確かに新しい演劇をやるんでしたよね。チケットはまだ発売されてませんでしたよね?」

「そうよ。チケットの発売は一週間前からだから。それで二人でチケットを買って見に行かない?」

「わかりました。家の者に買ってもらいます。席はあらかじめ決めておいた方がいいですよね」

「じゃあ中央二階の席はどう?」

「いいですね。ではその席のチケット買っておきます」

「待ち合わせ場所は劇場の前でいいかしら?」

「大丈夫ですよ」

「じゃあ再来週にまた会いましょう、そろそろレティア達もお茶会終わりそうだから」

「わかりました、ではまた再来週に。失礼します」

「またねシャロン」


 今日の夕食にでもレティアに劇場に行くことを話さないと。夕食が待ち遠しいわ。

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