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私的には恥ずかしい昼食を終えて研究室に戻ってくると、マリーさんが部屋の片隅でまた寝ていました。
アルビーネ教授はまだ帰ってきていないようです。
まだ昼休み終わりの鐘が鳴っていませんし、どこまで食べに行ったのか分かりませんからね。
アルビーネ教授は美味しいものが好きなので、よく街の方まで行って食べることがあります。
また、アルビーネ教授は扱える人の少ない遠距離移動の魔法が使えます。
なので国外にまで食べに行くこともあります。消費魔力も多く、一度行ったことのある場所にしか行けないようですが。
食べるために貴重な魔法を使うのは、聞く人が聞けば仰天するでしょうがアルビーネ教授ですからね。
好きな物には自身の能力をフル活用しますから。魔術式の教授をやっているのも好きだからこそで。
魔法の扱える人間が、魔法式を研究することはほとんどありません。
マリーさんも魔法が使えますが、この研究室であれば寝る時間が多いからと魔術式を研究していますし。
他の研究室であれば、常に鍛錬や魔法の開発をとなり忙しいですからね。
さて、結界を張るための補助魔道具を作りたいところですが。
マリーさんが今る場所はこの部屋の窓際で、私が入口にたっているのですが。
本や器具魔道具が邪魔にならない程度に散乱し、歩く場所と作業空間を除けば何処も物だらけです。
マリーさんは寝ること以外は興味が無いので片付けないですし。
アルビーネ教授も研究のためなら片付けますが、関係ないとなると本は読んで置きっぱなし。
使った魔道具も放置したままなど、掃除を全くしません。
私がいた頃はよく整理整頓を私がしていましたが、卒業してからは必要最低限しかしていなかったようですね。
ゴミがないのだけが救いですね。とりあえず分けることから始めた方がいいですね。
そうやって、本は本。魔道具は魔道具と分けているとアルビーネ教授が帰ってきました。
「ただいまー! 私が帰ってきたよ。お土産もちゃんとあるさ、安心してくれたまえ!」
帰ってきたアルビーネ教授は、頬が赤く仄かにお酒の匂いがしています。これはお昼と言いつつお酒も飲んできましたね。
アルビーネ教授は途中まではなんてことない顔で飲むのですが、一定のラインを超えると酔い出すので少し特殊なんです。
「安心も何も、昼間から飲まないでください教授」
「仕方ないじゃないか、食べてるうちに飲みたくなってしまったんだよ」
「分かりましたから、そのへん散らかさないでくださいね。今片付けているので」
「わかったとも、部屋の隅で大人しくしていよう」
そうやって、マリーさんの寝ているテーブルまで行き。そのまま寝てしまいました。
「アルビーネ教授といい、マリーさんといい、本当に自由人なんですから」
物の仕分けが終わり、事務室から台車を借りて本を図書館に返します。
「おや、レティア先生ではありませんか。どう言った御用件ですか?」
図書館の扉を開けると、私が学生だった頃から変わらない司書さんが話しかけてきました。
「本の返却に来ました」
そう言って、廊下にあった台車を図書館内に運び込みます。
「アルビーネ教授が借りっぱなしにしていた本ですね。ありがとうございます。いくら催促しても帰ってこなかったので、近々学園長に相談しようかと思っていたんですよ」
「ちなみに何度目ですか?」
「10回超えてからは数えてませんねー」
「そうですか」
私がいない間はずっと返却せず学園長に言われてからしていましたね。道理で本がそこまで溜まっていなかったわけです。
先程仕分けた際に全体の七割は魔道具でした。
恐らく試作品などなのでしょうけど。
私がいない間魔道具だけが片付けられていないとなると、納得のいく量です。
本を返し終え、研究室に戻ると依然としてアルビーネ教授は寝ていてマリーさんが起きていました。
「起きましたか、マリーさん」
「はいー。アルビーネ教授がお酒臭くて起きちゃいました。それで床の魔道具はなんですかー?」
「マリーさんとアルビーネ教授が作って片付けなかった魔道具ですよ」
「ああ、どーりで見覚えがあるとー思いましたー」
「廃棄するものと、再利用できるものを分けるの手伝って貰えますか?」
「分かりましたー」
マリーさんはいえば手伝ってもらえるのでいいですね。あっ、さてはアルビーネ教授、私が片付けると思ってわざとお酒飲んできましたね。
はあ、仕方ありません。マリーさんと二人でやりましょう。
そして、全てが終わった頃アルビーネ教授は起きました。
窓の外は夕焼けが綺麗に見えていました。
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