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更新遅れて申し訳ないです。

研究室まで戻ってくると、中ではマリーさんがまた寝ていました。結界を張っているわけではないみたいですが。気持ちよさそうに寝ています。


「はいはい、マリーくん仕事だから起きてくれたまえ」

「はーい何ですか、仕事って」


学園長から聞いた話を、アルビィーネ教授が話します。そして最後まで聞き終わるとマリーさんのいつも目牟田げな目つきが変わっていました。


「お父さんからの手紙ってそういうことだったんだー。わかりました本気出して頑張りますよ。弟のために」

「ん?君に弟居たのかい?」

「いますよー。家は男の子生まれなかったので、元は分家の子ですけど。今は私の弟ですからー。何すればいいんですかー」


珍しくマリーさんが、やる気を出していますが。もしかしたら本気を出すところを見るのは初めてかもしれません。

学生の頃もほとんど寝ていることしか記憶にありませんから。勉強していた記憶もないですし、天性の何かがあったのでしょうね。



「とりあえず犯人を逃がさないようにする結界が必要だね。得意分野だろう君の」

「そうですねー、でも、今回は直接私も乗り込みたいのでレティアさんおねがいしますー」


いつも裏方に回ることの多いマリーさんが珍しいですね。それほど、弟さんが大事なのでしょう。

私も、ティア様や娘に何かあれば自ら動くでしょうし。


「わかりました。しかしそうなると、魔道具に頼ることはできませんね」

「そうだね。範囲が分からない以上その場で作るしかないだろうから、座標指定型だろうね」


基本的な結界は術者を中心に発動しますが、少し複雑な手順をすることで結界の外側に居ながら結界を張ることができます。


「準備はレティア君にまかせるよ、さあさあもうすぐお昼だからひとまず解散だ。食べ終わったらここに集合だよ」


そう言って、さっそうとアルビーネ教授はいなくなってしまいました。私も中庭に行くとしましょう。クロードが待っていますから。

高等部校舎と初等部校舎の間にある中庭は、休み時間になれば生徒がよく集まっているものですが。

今は生徒が居らず、閑散としています。

中庭の比較的中心にあるベンチで、クロードは先に待っていました。


「お待たせ致しました、クロード」

「大丈夫です、私も今来たところですから」


お昼を告げる鐘は私がここに来る途中でなっていました。

訓練所で鍛錬をしていたクロードが先程来たかどうか。

私には判断できませが、私のために早く待っていてくれたのであれば嬉しいですね。


「今日は私が用意しました」

「それは嬉しいですね」


今日は手料理を食べて欲しくて、自分で作ってきました。

いつもはディーが作ってくれています。本来なら料理人がいて作るのですが、我が家にはいません。

雇えなかったわけではなく、雇う必要がないので雇いませんでした。

ディーを含めたヴェルンティース家に仕える人達は、皆優秀だからです。

全員が一通りの仕事を仕込まれ、その後本人の希望と仕事の手際をみてどこに配属するか決まります。

そのためディーも他の二人も料理が出来るので雇う必要が無いのです。


「今日はおにぎりと肉味噌を用意しました」

「今日は他国の料理なのですね。レティアと一緒にいると飽きることがなくて楽しいですね」

「私は、クロードといられるだけで楽しいですが。クロードは違うのですか?」

「同じですよただ、食事の時も新しい料理を食べれてうれしいんですよ。レティアの手作りですからね」

「そうですか、よかったです」


つい、そっぽを向いてしまいましたが。大丈夫でしょうか。

あんなこと言われたら恥ずかしくてクロードのこと見れません。顔は赤くなっていないでしょうか。


「レティア、今夜外食をしませんか?」

「今夜ですか?」


夜は、ケェファのせはをしなくてはいけませんし。


「今夜でなければいいですが、今日急にとなるとケェファの世話をするので無理です」

「実はもうお店を予約しているのですが」

「そんなこと言われても、ケェファの世話をしないわけには」

「ディーさんに頼んだらすぐに世話を引き受けてくれましたよ」

「ディー……」


私が仕事をしている間にケェファの世話をしているのに、夜の世話までうばわれるとは。

帰ったら遊ぶことはできないでしょうけど。でもディーたちの好意を無碍にするわけにもいきません。


「わかりました。ですが今度からは事前に行ってもらえると助かります」

「驚かせたかったのですが、わかりました今度からはそうしますね。それでレティア、食べさせてもらえませんか?」

「……」


こっれはあーんということでしょうか。いえそれ以外にはあり得ないのですが。おにぎりでするものでしょうか?やろうと思えばできますが、ここは学校ですし他の先生方に見られでもしたら。


「ダメですか?」

「わかりました。あ、あーん」


「ん。美味しいですね。レティアが作ってくれたから特別に美味しいです」

「それは良かったです……」

「私だけ食べてはいけませんから、レティアもどうぞあーん」

「ん。美味しいです……」


これはしてもされても恥ずかしいですね。できれば家でしてほしいものですが。

いつもと違い、今日のお昼は大変恥ずかしかったです。

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