表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

74/99

65

風邪ひいたのか頭痛酷くてですね。文が乱れているかもしれませんが。御容赦の程をお願いします

「うーん、惜しいね」

「同時発動は難しいですね」


 マリーさんの結界を魔術式にしようという試みは、同時発動という壁に阻まれていました。

 魔力吸収結界を同時に起動しようとすると、すでに発動していた結界が消えてしまいます。

 物理吸収結界に関しては同時発動に成功しており、魔力吸収結界だけが問題になっています。

 魔力吸収結界は、結界に触れたものの魔力を吸収します。

 そのために、他の結界が触れてしまうと消えてしまうのです。

 魔力結界の外側、もしくは内側に別の結界を構築することは可能でした。

 しかしこれでは同時発動にはならないのです。

 魔力吸収結界の構築と、他の結界の構築。二度の構築が必要なのです。

 これでは魔道具が二つ必要になり、効率がいいとは言えないのです。

 同時発動をする以上、結界の範囲はすべて同じ範囲になります。

 そのためどうしても魔力吸収結界は他の結界と干渉してしまいます。


「まあ、同時発動はできなくても。結果的にすべての結界が構築できるんだから成功ということにしておこうじゃないか」

「あまり納得ができませんが、アルビィーネ教授がそうおしゃるなら」

「じゃあ、学園長に研究成果の報告に行こうか」


 学園長室は高等部にあります。生徒のいない学校というのはさみしいものです。

 いつも賑わっている学食はいつもと違う雰囲気を醸し出しています。


「学園長失礼するよ」

「失礼します、レティアです」


 アルビィーネ教授、学園長に対して変わりがないとは。失礼にならないのでしょうか。


「おお、アルビィーネ教授何か用かな?」


 来客をもてなす部屋でもある学園長室は、派手ではく気品ある調度品でまとめられてます。

 そして奥の机で書類を片付けていた、ご高齢の男性こそエングラスト学園長であり都市の代表も務めるジルベール・ルヴィル学園長です。


「新しい研究成果の報告にね」

「そうか、今お茶を用意するから座って待っていてくれ」


 ジルベール学園長は賢者と呼ばれるほどの腕前を持つ高名な魔法使いで、現在は後進の育成に力を入れているのだそうです。


「以前マリー=ジョルジュ君の結界魔法を報告したけど、今回は結界魔法の魔術化ができたのでその報告に来たよ。実際にやったのはレティア先生だけどね」

「魔術化ができたのか、そうか。レティア先生ありがとう」

「いえ、ジルベール学園長からお礼を言われえるようなことは何も」

「ふむ、レティア先生。魔法と魔術に優劣をつけるとするならば、レティア先生はどう考えるかね」

「魔法であると考えます。無から有を作り出す以上、周囲環境に左右されにくいという利点もありますし。魔術は魔法の下位互換であるからです」

「確かに、その考えは間違っていない。魔法は万能であり無限であるのだから。しかしそれゆえに魔法は才能に左右されるものだ。扱える魔法よりも扱えない魔法のほうが多いようにの。それを踏まえた場合、魔力と触媒があれば誰であろうと扱える魔術は魔法を凌駕すると私は考えているのだよ。ゆえに、魔法の魔術化をしてくれたレティア先生には感謝しなくてはいけないのだ」

「レディアくん学園長はこういうお人だから諦めた方がいいよ。学園長は魔法主義者じゃないからね」


 魔法主義者、魔法が才能あるものしか扱えないものであることから。魔法を扱えるものは選ばれた者であり、使えない者は劣っているという思想の人々のことです。


「ありがとうございます」

「うむ、レディア先生論文に関してはこれから作る予定かな?」

「はい、その予定ですが」

「もしかしたら、論文を書く前にすることがあるかもしれん。まずはこれを読んで欲しい」

「手紙ですか?」


 手紙を読みながらジルベール学園長の話を聞きます。


「その手紙は、レティア先生のクラスにいる生徒の親から送られてきた手紙だ。子供がまだ予定の日を二日過ぎても帰郷しないという手紙なのだが、同じような手紙がすでにほかのクラスを含め十数通届いておるのだ」

「学園長同じような手紙ということは、生徒たちは何かに巻き込まれてるのかい?」


 関係ないとばかりに、学園長の入れた紅茶を飲んでいた、アルビーネ教授が話に入ってきました。


「アルビーネ教授それかまだわからんのだ。調査を進めているが、決定的な情報をつかめていない」

「足取りを追うことは出来ないのですか?

「生徒たちは街馬車で移動をしていたようで、まだ確認が取れとらん」

「学園長、もしこれが学院生を狙った事件だった時のために、準備はしておくよ」

「頼むアルビーネ教授。まだ、分からぬうちに準備をするように放送できんからな」

「レティア先生、行こうか。学園長失礼したよ」

「まだ話があるのではっ。学園長、すみません失礼します」

「今度はゆっくりここに来てくれると嬉しい」


 アルビーネ教授に連れさらわれて、学園長室を出た私は聞きます。


「どうして急に出ていくんですか」

「準備のためさ。これが学院生を狙った事件ならね」

「準備って、一体なんの」

「もちろん犯人を追い詰めるための準備さ」


 エングラスト学園には、私の知らない何かがあって。それをアルビーネ教授は知っているようでした。

 学園長に対する態度といい、アルビーネ教授のことが分からなくなってまいりました

誤字脱字は下に専用のがあるのでそちらからお願いします。


感想は私のモチベーションに直結してるので頂けると泣いて喜びます。面白いの一言でも大変うれしいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ