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私があの世界から帰ってきたのは、襲撃から一週間たった頃でした。
あの襲撃は魔道具が劣化によって暴発し、馬が驚いて馬車が暴走したと処理されました。
襲撃されたなどと発表すれば大きな問題になるのは目に見えていますからね。襲撃者は自害したものがほとんどで、生きている者も口が堅いそうで進展は何も無いそうです。
私が受けた毒は即効性はあるものの、死に至るまで数日を要する毒のようでした。解毒剤は王宮に備蓄があったようで次の日には解毒も出来たようです。
ただ、この毒によってお腹の中の赤ちゃんに影響がないかだけが心配です。
襲撃者の狙いは私ではなく、赤ちゃんだったのかもしれません。私を狙うだけなら致死性の毒を使えばいいのですから。
春先、エングラスト学園の入学式が近ずいて来た頃。
エングラスト学園都市の屋敷に、赤ん坊の鳴き声が響いていました。
「奥様、お嬢様のことは私共が行いますので休まれては如何ですか」
「私が産んだ子供ですから、できることは自分でやりたいんです。ダメでしょうか?」
「ダメというわけではないのですが、私共の仕事が無くなってしまいます」
「ケェファと触れ合いたいだけですね?」
「はい、奥様」
「では、二人でやりましょう」
「次女長ずるいです、私達も」
「貴方達まだ仕事が残っているでしょう?終わらせてからになさい」
「終わったらお世話していいいんですか?」
「奥様、よろしいでしょうか」
「いいですよ。ただし寝てるのを邪魔しないように」
「「はい」」
レティアです。無事に女の子を出産し、ケェファと名ずけました。現在、クロードが学園で教師をすることもあり。住まいをエングラスト学園都市に移しています。
私が教師をする話は進んでいて、離乳食を食べれるようになったら教師を始めることになりました。
入学式も近づき、入寮する生徒や屋敷を借りる貴族の子息令嬢の姿も見るようになりました。
平民や爵位の低い貴族は基本的には、寮に入っています。
屋敷を借りるのは、お金に余裕がある貴族だけです。
ティア様は寮に入ることになっています。何事も自分でやれるようになるためだそうです。ルエンも同じ理由で寮に入ってましたから大丈夫でしょう。
ケェファのお世話は、私と侍女とで手分けをしています。先程のように控えるようにと言われることもありますが。ここだけは譲るつもりはないので、侍女と仲良く世話をしています。我が家の侍女は三人。侍女長のディー、それからアイシーとエルマーです。ある程度気兼ねなく接してくれるので退屈しません。
入学式当日、講堂には新入生が集まっていました。貴族から平民に至るまで多様な子供たちが期待に胸を膨らましていました。私がこの場にいるのは教師としてです。思ったより早くにケェファが離乳食を食べれるようになったからです。子供の成長は早いですね。
「エングラスト学園への入学おめでとう。エングラスト学園は......」
校長や学長の話が長いのはどこの世界も共通のようで、私の入学式も同じように長い話でしたね。
「......よく励むように」
「学長先生、有難うございました。続きまして生徒会長フランセル・ヴェスパより祝いの挨拶です」
「この素晴らしい良き日に、皆さんの前に立てることうれしく思います。こうして、学園に入ったからには文武両道どちらも頑張っていただきたいところです。この学園は貴族であろうと平民であろうと上を目指せます。貴族平民問わず、切磋琢磨し自身を高めてください」
「ありがとうございました。新入生挨拶レクサリア・リーア」
新入生挨拶は、事前の試験結果で最も成績の良かったものがすることになっています。私の時はルエンがスピーチをしていましたね。
「こうして入学できたことうれしく思います。入学できたのもお母さまお父様、そして民のおかげです。この恩を返すためにも、勉学に励みたいと思います。お父様はこの学園で友人を見つけたそうです。私は王族ですが、気兼ねなく話しかけてください。そうすることで、切磋琢磨することができます」
ルエンと同じようなことを話すとは思いませんでした。
育ててもらった恩、そして爵位にとらわれず交流する姿勢。
いくら学園内で平等だといっても、貴族らしい貴族というものはいます。そういった者をこのスピーチで牽制することができたでしょう。
これで入学式は終わりました。ここからは各クラスにわかれてホームルームになっています。私は平民の多いクラスの担任になっているので急ぎましょう。
ここですか。中が騒がしいみたいですが、すでに問題が起こっているのですか。ひとまず中に入らないことには、何も始まりませんか。
「騒がしいようですが、どうしましたか」
中に入ると二人の生徒がにらみ合い、周りは不安そうに見ていました。
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